『バイオハザード RE:3』体験版、ネメシスを「きかんしゃトーマス」に置き換えるMod登場。受け継がれし伝統芸

『バイオハザード RE:3』体験版に登場するネメシスを「きかんしゃトーマス」に置き換えるMod登場。『バイオハザード RE:2』のタイラントをトーマスに置き換える「Thomas The Tank Engine over MR X」Modの作者が制作したものだ。

カプコンは3月19日、『バイオハザード RE:3』の体験版『バイオハザード RE:3 Raccoon City Demo』の配信をPlayStation 4/Xbox One向けに開始。20日にはSteam版の体験版も配信が開始された。体験版用にチューニングが施されたゲーム序盤をプレイできる内容となっており、S.T.A.R.S.抹殺のためにアンブレラ社が解き放った追跡者ネメシスとも対峙。遠隔攻撃を仕掛けてくるほか機動力も高く、『バイオハザード RE:2』のタイラントを超える脅威となることを予感させる。

そんなネメシスを「きかんしゃトーマス」の主人公トーマスに置き換えるModがさっそく登場した。ModderのZombieAli氏とCrazy Potato氏がNexus Modsにて公開している。笑顔のトーマスが、機体から触手を伸ばして攻撃してくる様子や、高速で距離を詰めてタックルを仕掛けてくる光景は実に恐ろしい。

*YouTuberのSubZero氏が公開した、「Thomas The Tank Engine over Nemesis」Modを入れた『バイオハザード Raccoon City Demo』ゲームプレイ映像

Modコミュニティにおける、ゲーム内キャラクターの「きかんしゃトーマス」化の歴史は長く、『The Elder Scrolls V: Skyrim』『Fallout 4』といったBethesdaタイトルや『ファイナルファンタジーXV』。近年では『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の巨大馬をトーマスに置き換えるMod(関連記事)や、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』の「ぬしの白蛇」をトーマスに置き換えるModが登場している(関連記事)。人気PCゲームにおける恒例行事と言えるだろう。

「きかんしゃトーマス」はホラーゲームとの相性も抜群。『バイオハザード RE:2』でも、主人公を執拗に追い回すミスターXことタイラントのモデルを、トーマスに置き換えるModが存在する(関連記事)。本来は幼児向け番組のキャラクターであるトーマスが、恐怖の対象であるタイラントとして主人公を追跡してくる様子は、独特の不気味さとシュールさを醸し出す。ModderのDJ Pop氏が別途制作したサウンドModを導入すれば、トーマス風のBGMおよび汽笛音を再現することも可能。

『バイオハザード RE:2』用の「Thomas The Tank Engine over MR X」Mod

『バイオハザード RE:3 Raccoon City Demo』用の「Thomas The Tank Engine over Nemesis」Modを制作したのは、『バイオハザード RE:2』の「Thomas The Tank Engine over MR X」と同じZombieAli氏。『バイオハザード RE:2』のModderとして知られるCrazy Potato氏の協力のもと、「Thomas The Tank Engine over MR X」Modを、今回の体験版に移植したという。あくまでも体験版用につくられたModであり、製品版で動くかどうかは不明。動かなかった場合は、Modをアップデートするとのことだ。

ZombieAli氏は『バイオハザード RE:2』向けの「きかんしゃトーマス」Modのほか、レオンのクリス・レッドフィールド化Modや、レオンを「ジョジョの奇妙な冒険」の空条承太郎(タイラントはディオ)に置き換えるModを制作してきた人物。またCrazy Potato氏は、『バイオハザード RE:2』の敵を透明にする「Resident Evil 2 Invisible Enemy Mode」や、オリジナル版に近いUIを導入する「Classic UI」Modなどを制作してきた。こうしたModderたちが作り出すModは、新作『バイオハザード RE:3』においても注目を集めていくことだろう。

『バイオハザード RE:3』は、1999年にPlayStation向けに発売された『バイオハザード3 ラストエスケープ』のリメイク作品。ラクーン市警特殊部隊S.T.A.R.S.に所属するジル・バレンタインが、突如発生した災厄によって極限状況となったラクーンシティからの脱出を目指して奮闘する物語が描かれる。『バイオハザード RE:2』と同様に肩越しカメラの視点を採用。新しいアクション要素であるステップをタイミングよく使うと、敵の攻撃を避ける緊急回避が発動し、クリティカル率の上昇などの恩恵が得られる。ナイフの耐久値廃止といった『バイオハザード RE:2』からの変更点も確認できる体験版は、SteamおよびPlayStation 4/Xbox One向けに配信中。

今後の予定としては、同作のオンラインコンテンツ『バイオハザード レジスタンス』のオープンβテストが3月27日16時(Steam版は3月28日16時)より開催。製品版『バイオハザード RE:3』は、4月3日発売予定となっている。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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