『FF14』バレンタインに贈られた生ハム原木、無事に贈り先・アルバートに担がれる。素敵なショートストーリーに乗せて


3月14日はホワイトデー。日本ではバレンタインデーに贈られたプレゼントのお返しをする日として親しまれているが、ホワイトデー前日の3月13日、『FF14』公式開発ブログにて、キャラクターやスタッフ宛に届けられたギフトについてのコメントが投稿された。記事は配達士見習いのモーグリがキャラクター宛にプレゼント配達するショートストーリー風の内容で、キャラクターの反応やコメントが綴られている。

毎年『FF14』では公式開発ブログでバレンタインの贈り物についてコメントを返しているが、2019年のホワイトデーは『漆黒のヴィランズ』の開発と重なった関係もあり、プロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏からの総括コメントのみだった。モーグリの配達によるショートストーリー風のコメントは2018年のホワイトデー以来となる。以下ではその内容を紹介するが、内容上『漆黒のヴィランズ』のネタバレを含むのでご容赦願いたい。

まずモーグリは、「超越者」として冒険者の前に立ちはだかる存在・ゼノスへのプレゼントを配達する。2018年のホワイトデーでは側近であるアサヒとマキシマに託されたゼノス宛のプレゼントだったが、ストーリー進行上の理由か、彼のもとへ直接渡しに行かざるを得なかったようだ。ゼノスが眠っていたため事なきを得たモーグリは東方とギラバニアを回り、『紅蓮のリベレーター』で活躍したNPCたちにプレゼントを渡していく。

各ジョブクエストのNPCたちのところへ向かったモーグリ。スクリーンショットには黒衣森の酒場・バスカロンドラザーズで、占星術師クエストNPCのセヴェスター、赤魔道士クエストNPCのシ・ルン・ティア、吟遊詩人クエストNPCのサンソンとギドゥロ、暗黒騎士クエストNPCのシドゥルグとリエルが写っている。シドゥルグとリエルは2018年のホワイトデーにもスクリーンショットが掲載されており、二人の人気が窺える。

イシュガルドでは、アイメリクとフォルタン家宛へのプレゼントが渡される。住所不定で放浪しているエスティニアン宛のプレゼントの渡し方に迷うモーグリだったが、ドラゴン族のブレスでクラーケンを炙ることで彼を呼び寄せることができるとアイメリクに教わった様子。これは『漆黒のヴィランズ』の公式ショートストーリーである「漆黒秘話」の第2話「黒き歴史の欺瞞」において、エスティニアンが「竜が炙ったスルメは美味い」と語ったことが元ネタ。現在盛り上がっているコンテンツ「イシュガルド復興」に絡めたエドモンの発言も含め、小ネタの多い掛け合いだ。

その後、第一世界へ飛んだモーグリは水晶公、暁の血盟、ヒュトロダエウスにプレゼントを渡す。水晶公へは、水晶公宛のプレゼントはもちろん、グ・ラハ・ティア宛のプレゼントも渡されたようだ。彼への例年のプレゼントがどのように贈られていたのか、きちんと届いていたのか、というモーグリとファンの疑問に対する答えのような水晶公の反応。眠っている間のプレゼントも、彼にはきちんと届いたようだ。

暁の血盟のメンバー宛のプレゼントでは、リーンの反応が初々しい。ノルヴラントでも友達と一緒に催しを始めるといいと話すサンクレッド。この「友達」は、「希望の園エデン:共鳴編」でリーンと絆を育んだガイアのことを指していると考えられる。また、暁の血盟だけではなく、第一世界のNPCとして人気が高いライナやブランデンの姿もあった。

テンペスト最深部・アーモロートでは、エメトセルク宛の贈り物がヒュトロダエウスに託される。『漆黒のヴィランズ』終盤で散った彼への贈り物が「光」となって冥界へと消えるのは、そこはかとなくエモーショナルだ。最後にはヒュトロダエウスも消え、モーグリは一人残されてしまう。

さて、モーグリが最後に向かう先はアルバートの元。しかし、最新のメインシナリオの状況では、第一世界にも、原初世界にもアルバートは存在しない。そんな彼に宛てたプレゼントを届けるためにモーグリは奔走するが、結局彼を見つけることはできずに原初世界へ帰還することになる。しかし、ギリギリの帰還を試みたためか次元の狭間に飲み込まれてしまい……奇跡が起こる。目の前にアルバートが立っていたのだ。

アルバートといえば、バレンタインに贈られた「生ハム原木」。弊誌AUTOMATONでは生ハム原木の贈り主にインタビューを行い、そこに込められた想いを記事にした(関連記事)。その想いを汲んでか、アルバート宛のプレゼントのスクリーンショットには生ハム原木を担いだアルバートの姿が写っていた。

生ハム原木の贈り主は弊誌のインタビューで、開発スタッフが「斧」(生ハム原木のこと)に込めた想いを汲んでくれたことが何よりも嬉しい、と語っていた。公式Twitterに投稿された動画では吉田直樹氏が担いでいた生ハム原木だったが、今回、満を持してアルバートにも担がれたことになる。物語終盤で差し出された斧のお返しとして贈られたのがバレンタインデーの生ハム原木だったとすれば、それはモーグリとともに次元の狭間を潜り、アルバートの元にしっかりと届いたようだ。

キャラクターやスタッフへの想いを乗せたプレゼントを、受け取り手であるスタッフが全力で受け取り、お返しとして公開されたのが今回の公式開発ブログへの投稿である。全ての配達を終えたモーグリは、無事に原初世界に帰ってくることができたようだ。素敵なホワイトデーを演出してくれた彼の長旅にも、「ラブ」を届けたいと思う。