PS4『The Last of Us Part II』発売延期。最高水準の品質に仕上げるため、2020年2月ではなく5月29日発売へ


The Last of Us Part II』のディレクターであるNeil Druckmann氏は10月25日、同作の発売日が延期となったことをPlayStation.Blogにて明かした。ちょうど1か月前に放送された「State of Play」にて、2020年2月21日という発売日が発表されたが(関連記事)、このたび2020年5月29日に変更となった。

*9月に公開された発売日発表トレイラー

Druckmann氏は今回の延期理由について、2月の発売日のままでは、チームが目指す水準にまでゲームを磨き上げることができないからだと説明。「調整に必要な時間を予測できていればと思いますが、本作のサイズと目標が想定を上回ってしまいました」とあるように、本作はかなりの野心作として注目されている。9月の発売日発表時には、ディスク2枚組みの大ボリュームになることが判明しており、Druckmann氏も「開発の初期段階から、私たちは、本作がNaughty Dog(ノーティードッグ)の35年にわたる歴史の中でもっとも野心的かつもっとも長いゲームになると確信していました。そして、そのような物語を伝えるにはゲームの規模をとてつもなく大きくなものにする必要があったのです」と語っていた

また当初予定していたマルチプレイコンテンツは、開発ビジョンが拡大し、膨大なシングルプレイキャンペーンと一緒にゲームに含めることが難しくなったことから、見送りになったと発表されている。このことからも、シングルプレイキャンペーンの膨大さがうかがえる。なおオンラインプレイへの野心の産物は、『The Last of Us Part II』の一部としてではないが、いずれ体験できるようになるだろうともコメントを残している(関連記事)。

発売日の発表からわずか1か月での延期発表となるが、妥協を許さないNaughty Dogとしては納得のいくまでゲームを仕上げていきたい意向であり、ソニー・インタラクティブエンタテインメントもそれを受け入れた形での判断なのだろう。Druckmann氏が強調する「最高水準の品質を持つ作品」を来年5月まで待ちたい。

以下、Druckmann氏のPlayStation.Blog文面を掲載する。

ファンの皆様へ

皆様こんにちは。単刀直入に本題をお伝えいたしますが、『The Last of Us Part II』の発売日を2020年5月29日(金)に変更させていただくこととなりました。

先月、メディアの皆さんにお集まりいただいて二時間以上のゲームプレイを体験していただき、同時に新しいストーリートレーラーの公開と発売日の発表など、本作の新情報をお届けいたしました。圧倒されるほどの非常にポジティブな反応をいただき、その反響を目にしたチーム一同にさらなる熱意をもたらしたことは申し上げるまでもありません。公開した箇所はゲームのほんの一部ではありましたが、何年もかけて取り組んできたことが皆様に受け入れられ、この上ない喜びを感じました。

しかし、ここ数週間ゲームを完成に向けてまとめていく中で、ゲーム全体をノーティードッグが目指す品質まで磨き上げるための十分な時間がなくなるという事態に直面しました。この時点でゲームの一部を妥協して完成させるのか、それとも開発期間を延ばすのか、我々には二つの選択肢がありました。そして我々は後者を選択しました。発売日の変更により、開発チームの過度な負荷を軽減しながら、すべての部分を納得のいく水準までに仕上げることができると判断したためです。

目指してきたものに妥協することなく本作を完成できることについて安堵する一方で、この状況を避けられなかったことについては非常に深刻に受け止めています。調整に必要な時間を予測できていればと思いますが、本作のサイズと目標が想定を上回ってしまいました。楽しみにしてくださっていた皆様を落胆させてしまったことを申し訳なく思い、ここにお詫び申し上げます。

『The Last of Us Part II』がノーティードッグ全員の目指してきた通りの作品に、そして最高水準の品質を持つ作品になるよう、この時間を使って取り組んでまいります。

これまでもお待たせしておきながら、さらに数か月お待ちいただくことについては、大変不本意なことではありますが、皆様からのご理解とご支援に感謝しています。

来年5月に、『The Last of Us Part II』でエリーとの旅路をお届けいたします。