忍者ゲーム『SHINOBI 復讐の斬撃』に参戦した“『龍が如く』の真島吾朗”など、予想外すぎる新ボスの狙いを開発者に訊いた。決め手は忍者に負けない「存在感」
『SHINOBI 復讐の斬撃』DLC「セガ ヴィランズ ステージ」の開発者インタビューをお届けする。

セガは4月3日、『SHINOBI 復讐の斬撃』のDLC「セガ ヴィランズ ステージ」を配信開始した。また同日、難易度「ハードコアモード」の追加を含む全ユーザー向け無償アップデートもおこなわれている。
『SHINOBI 復讐の斬撃』は、忍者アクションゲーム『SHINOBI』シリーズの最新作だ。開発は、『ベア・ナックルIV』を手がけたことでも知られるフランスのLizardcube。武装組織ENEコーポレーションが朧の里に侵攻し、村は焼き尽くされ、人々が石に変えられてしまった主人公のジョー・ムサシ。本作では、彼が巨悪に立ち向かい、仲間の仇を討つために戦う姿が描かれる。
今回のDLC「セガ ヴィランズ ステージ」では、主人公である伝説の忍者ジョー・ムサシが、セガの他作品に登場するキャラクターたちと対決。『龍が如く』シリーズからは「真島吾朗」、『ソニック』シリーズから「Dr.エッグマン」、そして『ゴールデンアックス』シリーズより「デスアダー」が参戦し、作品の垣根を越えたバトルが繰り広げられる。
このたび弊誌は、セガのシニアディレクターである寺田貴治氏、およびLizardcubeのクリエイティブディレクター兼CEOを務めるBen Fiquet氏に合同インタビューをおこなう機会に恵まれた。発売後の反響や本DLCの見どころなどについて伺うことができたので、以下に紹介する。

――『SHINOBI 復讐の斬撃』は、リリースから約半年が経ちました。ここまでを振り返っての感想を教えてください。
Ben Fiquet氏(以下、Ben氏):
本作は、プレイヤーの皆さんから大変ご好評をいただいていると感じています。特に、キャラクターのアクションをはじめとする戦闘面については、『SHINOBI』シリーズのレガシーを継承するべく注力してきた部分ですので、そこを高く評価していただけているのは非常に嬉しいことです。
そうした評価の積み重ねもあり、「The Game Awards 2025」では本作がBest Action Gameにノミネートされました。『SHINOBI』シリーズの復活として、とても良いスタートを切ることができたのではないかと思います。
寺田貴治氏(以下、寺田氏):
発売後はさまざまな方面から高い評価をいただき、メタスコアも高水準を維持できたことを喜ばしく感じています。本作は、セガの人気シリーズを現代に蘇らせるプロジェクトにおいて、最初の一作にあたります。そのため、「ここでしっかり好評を得て、今後につなげていかなければならない」というプレッシャーもありました。しかし、そうした重圧も乗り越え、高い評価をいただけているのは、Lizardcubeさんの力あってこその成果だと思います。同時に、『SHINOBI』シリーズというIPそのものが持つ力についても、あらためて実感しています。

――今回のDLC「セガ ヴィランズ ステージ」では、セガの人気シリーズの敵キャラクターたちがボスとして登場します。他作品の「ヴィランズ」をテーマにした理由をお聞かせください。
Ben氏:
私にとってセガは、いくつものIPが重なり合った大きなゲームメーカーという印象があります。そのひとつが『SHINOBI』シリーズで、私自身、子どもの頃に初めて遊んだ思い入れのあるタイトルでもあります。
一方で、特に若い世代のプレイヤーは、歴代シリーズ作品やジョー・ムサシというキャラクターにあまり馴染みのない方も少なくないと感じています。そこで今回は、ムサシが「ヴィランズ」と戦うという構図を通して、『SHINOBI』シリーズとセガの他作品をつなげることができればと考えました。こうした試みが、セガの幅広いIPを世界中の皆さんに知っていただくきっかけになれば嬉しいです。
寺田氏:
「ヴィランズ」をテーマにしましたが、本DLCにおいての主役はあくまでジョー・ムサシです。彼が縦横無尽に暴れ回って活躍するという点に変わりはありません。一方で、それに負けない存在感を放つ「ヴィランズ」として、魅力的な3人を揃えたつもりです。
Benさんが描いた「ヴィランズ」の姿は、期待を大きく超える仕上がりになっています。ぜひ実際にプレイして、その迫力を体感していただきたいですね。個人的には、デスアダーがどのシーンでも実にかっこよく描かれていると思っていますので、ぜひ注目してほしいです。

――『SHINOBI 復讐の斬撃』は、独特の手描き風アートスタイルが印象的です。DLCのキャラクターデザインやステージ制作において、こだわったところを教えてください。
Ben氏:
まず重視したのは、各IPをどれだけ忠実に表現できるかという点です。元のキャラクターデザインや雰囲気を可能な限り尊重し、それぞれの作品が持つ個性を損なわないよう意識しました。同時に、『SHINOBI』シリーズならではの世界観から大きく逸れてしまわないようにも気をつけました。原作の魅力を踏まえつつ、自分なりの表現でさらに磨きをかけることを目指しました。
個人的にやりがいを感じたのは、デスアダーの新たな姿を描けたことです。デスアダーの新しいアートが世に出る機会は決して多くないため、その制作に携われたことを嬉しく思います。また、「ヴィランズ」のキャラクターたちはデザイン面でも非常に魅力的なので、描く過程そのものを純粋に楽しむことができました。
寺田氏:
Lizardcubeさんのグラフィックが高く評価されていることは、すでに多くの方がご存知かと思います。なかでも私が強く惹かれているのは、その絵の中に込められた「遊び心」です。
詳細は伏せますが、たとえば『ゴールデンアックス』がモチーフのステージは、最初に足を踏み入れた瞬間に「懐かしい」と感じられるような演出から始まります。また、真島吾朗とのバトルでは、ステージが変化する仕掛けも用意されています。単に美しいというだけでなく、ゲームとしての面白さをグラフィックで見事に表現している点は、本当にさすがだと感じています。視覚的な楽しさにとどまらず、プレイする楽しさまで落とし込んでいるところが大きな魅力だと思います。

――今回のDLCに登場する作品はいずれもセガのIPですが、元の開発チームはそれぞれ異なるかと思います。制作にあたり、各チームとはどのようなやり取りがおこなわれたのでしょうか。
寺田氏:
チームによって状況は異なりますが、どのIPにおいてもたくさんのフィードバックをいただいて、細かな調整は開発の終盤まで続きました。その分、各開発チームの皆さんにも納得いただける内容に仕上げることができたと考えています。多くの意見を反映したことで、再現度もゲームとしての完成度も一段と高めることができました。各作品のファンの方々にも、きっと楽しんでいただけると思います。

――今後、さらなるDLCやアップデートのご予定はありますか。
Ben氏:
現時点では、追加のDLCに関する具体的な予定はありません。しかし、今後もさまざまな作品と関わってみたいという思いはあります。Lizardcubeとしては、今後もいろんな可能性を模索しながら、美しいゲームづくりに取り組んでいきたいと考えています。
寺田氏:
DLCについては、ここで一区切りということになると思います。私個人としては、Lizardcubeさんと今後も新たな作品を一緒に作っていきたいと考えています。どのような未来が待っているのか、ぜひ楽しみにしていただければと思います。
――最後に、日本のプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。
Ben氏:
『SHINOBI 復讐の斬撃』に新たに加わった「セガ ヴィランズ ステージ」をぜひ体験してみてください。真島吾朗、Dr.エッグマン、デスアダーというセガタイトルを代表する人気キャラクターが集結していますので、それぞれの個性や演出にも注目しながら楽しんでいただけると嬉しいです。
寺田氏:
今回のDLCおよび無償アップデートは、これから初めて本作をプレイされる方はもちろん、すでに本編を遊んでくださった方にも新しい楽しみを提供できる内容になっています。アップデートで新たに実装されたハードコアモードでは、敵のステータスが強化されているだけでなく、出現位置や攻撃パターンも大きく変更されています。そのため、これまでとは異なる緊張感と手応えのあるプレイ体験を味わっていただけます。さらに、各種調整項目も追加され、ヒットストップをなくすといったカスタマイズも可能になりました。こうした要素が加わることで、従来とは違う戦い方を追求でき、まるで続編を遊んでいるかのような新鮮な感覚でプレイしていただけるはずです。DLCともども、ぜひ多くの方に触れていただければと思います。
――ありがとうございました。
『SHINOBI 復讐の斬撃』は、PC(Steam)/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに配信中。DLC「セガ ヴィランズ ステージ」も、本日4月3日より配信中だ。
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