高機動メカアクションシューティング『Mecha BREAK』開発者、日本からの人気を喜ぶ。なぜ人気になったのか背景や100万ウィッシュリスト突破の経緯、現在の手応えを訊いた
デベロッパーのAmazing Seasun Gamesは9月26日から9月29日に行われたTGS2024にて、メカアクションシューティング『Mecha BREAK』のブースを出展。ブースでは試遊コーナーのほか、機体塗装体験や有名インフルエンサーの対戦イベントなどが行われた。本作はPC(Steam)およびコンソール向けに2025年リリース予定となっている。
『Mecha BREAK』は、近未来の世界を舞台にSFメカを操縦して戦うメカアクションシューティングゲームだ。本作にてプレイヤーは攻撃型・格闘型・狙撃型・支援型などさまざまな種類のメカを操縦する。マルチプレイにて、3vs3、もしくは6vs6での対戦、マルチプレイでの協力脱出などの3つのモードを楽しむことができる。空中戦と地上戦、また近接戦と遠距離戦が同時に展開される、火力全開でスピード感のあるバトルが楽しめるのが本作の魅力だ。
『Mecha BREAK』のブースを訪れてみると、さっそく、本作の人気機体である「鳴神」の巨大なスタチューが目の前に現れる。ゲーム内の搭乗ハンガーさながらな風景のインパクトに圧倒されると同時に、日本のメカ好きに対する気合をこのスタチューひとつで感じ取ることができた。鳴神の周辺では、撮影会が行われるほど盛況するだけでなく、通りがけの人が思わずカメラで撮影する姿が見られるほど、この巨大なスタチューは会場内の注目を浴びていた。
すでにブースの外から見える景色で、インパクトを与えてくる『Mecha BREAK』ブースだが、内部もさまざまな展示やアクティビティが行われており、見て回るたびに発見があるようなものだった。例えば、ブースのメインとなる試遊コーナーは格納庫チックなデザインとなっており、落ち着いてゲームが遊べるような空間に。試遊台の前には、それぞれの機体の設計図風パネルが置かれていたりと、ついつい試遊する前から覗きたくなってしまう。
また、ゲーム内試遊だけでなく、機体の塗装も行える「塗装工房」なるコーナーも設けられており、実際に塗装した機体は写真としてプリント。プリントした写真は持ち帰り可能なほか、貼り付け可能な壁が設けられており、メカ好きたちの熱いメッセージと共に、たくさんのマイ塗装の成果が貼り付けられていた。
そんなメカ好きたちの熱気が感じられるスペースの隣には、数々の設定資料が貼られたスペースが展示。本作に登場するさまざまな機体のデザインが貼られており、内部機構までしっかりと描かれたデザインにメカデザイナーのこだわりを感じる。筆者も思わず食いつくように見てしまった展示であった。
『Mecha BREAK』のブースは、本作を紹介するうえで必要な情報がギュッとひとまとめにされており、一度入ったらなかなか出ることが難しい。筆者もブースの周辺をグルグルして撮影や、資料の閲覧を楽しんだ。
また一般公開日にはインフルエンサーも登場する豪華なイベントも開催。また、メカ関連の有名配信者や、過去数々の有名タイトルのメカデザインを担当し、『Mecha BREAK』のメカデザイン原案も担当した柳瀬敬之もイベントに登場。なんと、柳瀬氏は本作のプロデューサーであるKris氏と対戦するなど、本作ならではのイベントも開催された。
*対戦を楽しむKris氏
そして、この度、弊誌では『Mecha BREAK』の開発チームにインタビューを実施した。今回のTGSの反響や、日本における本作の盛り上がりについて訊いてみた。
――かなり大きなブースですね!日本への本気を感じます。反響はいかがでしょうか?
開発チーム:
お客さまもたくさんきていただいております。120分以上並ぶことも多く、ゲーム内の写真を共有できる壁のセクションは、プレイヤーがシェアした作品で埋め尽くされていました。日本における本作の人気は、世界の他の地域での展示ブースと比べても劣っていないです!
――おお、すごいですね!イベントには、本作のメカデザイン原案を務めた柳瀬敬之氏が来てましたよね。メカデザイナーとして、柳瀬敬之氏と、石垣純哉氏を起用した反響はいかがだったでしょうか。
開発チーム:
はい。柳瀬氏は、プレイヤーと対戦したり、熱心に交流したり、ペイントカスタマイズの共有にも参加してくれました。
柳瀬氏と、石垣氏、この二人の先生方は、メカ界隈でも認知度が高いことを再確認しましたね。今年6月に行われたSummer Game Festで先生方がメカのオリジナルデザインに参加したことを発表した際、メカカルチャーを愛する多くのプレイヤーから、関連ニュースや動画が転送されました。この先生方の参加はメカカルチャーを愛するプレイヤーの心に響き続けていると信じています。
――なるほど。日本でもXのトレンドに幾度もあがっていたりと、たびたび、本作が注目されるのを見ます。日本のSNSの反応に対する感想はありますか?
開発チーム:
まず最初に、本作に注目して何度もXトレンドに上がるようなサポートをしていただいた日本のプレイヤー、インフルエンサー、メディア関係者のみなさまには大変感謝をしています。
『Mecha BREAK』のSNSにおけるファンベースは、特に日本で成長していますね。βテストの募集情報を発表すると、すぐに日本のプレイヤーが高い熱意を示し、参加のために公式サイトやSteamストアページに赴いてくれました。また、テスト中は、ライブ配信や、動画、画像の共有などを通じてプレイヤー同士がSNS上で交流しており、活気に満ち溢れていました。
――SNSでの注目度が高いと、今年8月に行われた限定先行βテストもかなりのプレイヤーが遊んだのではないでしょうか。
開発チーム:
今回のテストでは世界中に5つのサーバーが開設され、プレイヤー数やその熱気は我々の予想をはるかに上回るものでした。
――なるほど。βテストを振り返ってみた感想をお願いします。
開発チーム:
このテストの目的は、クローズドβテストからオープンβテストにすることで、6vs6 モードに対するプレイヤーの満足度を検証することでした。終わってみて、我々の期待通りの結果となりました。同時にプレイヤーのみなさまからは貴重なご意見をたくさんいただき、その後の開発におけるヒントやインスピレーションとなりました。
また、驚いたことに、テスト後、本作のSteamウィッシュリストは100万件を超え、全世界におけるウィッシュリストのランキングでもトップ 20 にランクインしました。この結果はまったく予想できませんでした。
――そうした人気を得た理由は何だと思いますか?
開発チーム:
根本的に、質の高いSFメカゲームへの強い要望が常にあったからだと思います。本作は、そのような市場の中で注目を集め、みなさまからの貴重なご意見を継続的にいただけていることで、ゲームがさらに磨き上げられるという、良好なコミュニケーションのサイクルを形成できました。私たちはこの機会を非常に大切にしており、メカカルチャーのファンとして、プレイヤーみなさまの共鳴に深く感謝しています。
――βテストを通して見つけた面白い発見はありましたか?
開発チーム:
はい。これは我々としても意外なのですが、多くのプレイヤーがメカの塗装にかなり熱中していたことですね。アジア・北米・南米・ヨーロッパのプレイヤーは、自分の塗装をシェアする意欲が高く、メカ好きプレイヤーの情熱をすごく感じ取れました。また、全体的に塗装をしっかり楽しむプレイヤーが多く、一部のプレイヤーはバトルよりも長い時間を塗装に費やしており、少し驚きました(笑)。自身のメカを美しくするために、時間と労力を惜しまないという発見がありましたね。
また、Twitchでの配信がかなり賑わっていたことも、驚きでしたね。
――確かにTwitchでは、かなり多くのストリーマーが配信して盛り上がっていた印象でした。どういった実感を得ることができましたか?
開発チーム:
本作は対戦ゲームとして、ライブ配信に適した特性を持っています。前回のテストでは、世界中の配信者が生放送を通じてその素晴らしい操作を紹介すると同時に、コンセプトである「チカラ!スピード!一斉砲火!」を直感的にファンにデモンストレーションしてくれました。私たちは、これが本作を宣伝するうえで、自然かつ、フレンドリーでインタラクティブな方法だと考えています。
さらに、多くの配信者が、友人とチームを組んでボイスチャットを繋いで、面白い撮れ高を沢山作った切り抜き動画が公開されるので、開発チームのメンバー一同はとても喜んで視聴しました。また、自発的にコミュニティマッチを企画するコミュニティプレイヤーもいて、そのレベルの高さは私たちの期待を超えていましたね。今後もライブ配信や自主企画イベントなど、より多くのイベント機会とカスタムマッチ機能をプレイヤーの皆様にご提供できるよう努めてまいります。
――今後もβテストを行う予定はありますか?
開発チーム:
また近いうちにさまざまな規模にてクローズド、オープン両方でテストを開催する予定です。詳細については、『Mecha BREAK』の公式X、公式Webサイト、またはSteamストアページにて、最新情報をご確認ください。
――ありがとうございました。
『Mecha BREAK』は、PC(Steam)およびコンソール向けに2025年リリース予定だ。