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『ほの暮しの庭』ネタバレあり開発者インタビュー。エンディングの意図は?高好感度のあのイベントの意図は?雷雨の確率は?怪異は今後増える? いっぱい訊いた
本稿は後編にあたり、作品のネタバレを含む内容となっている。プレイ中の方や未プレイの方は注意してほしい。

日本一ソフトウェアは7月30日、『ほの暮しの庭』をリリースした。対応プラットフォームはNintendo Switch/Nintendo Switch 2/PS5/PC(Windows/Steam)。
『ほの暮しの庭』は、『夜廻』シリーズのスタッフによる、人里離れた集落で過ごす生活シミュレーションゲームだ。本作の舞台となる彼ヶ津(かがつ)村は、四季折々の姿を見せる山奥の小さな村。本作の主人公は、そんな彼ヶ津村で新たな暮らしを始めることになる。広大な庭で野菜を育てたり、畜産に励んだり、狩猟や釣りに興じたりなど、ほのぼのとした田舎暮らしを繰り広げるのだ。
一方で彼ヶ津村には、「午後11時以降の外出禁止」「失ったものを探すな」など奇妙な掟が存在。夜になると怪異が徘徊するなど、不気味な秘密も隠されていた。本作では、怪異や掟にまつわる謎を抱えた因習村での生活が描かれる。なお本作は、記事執筆時点でSteamのユーザーレビュー約650件中91%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得。売上も25万本を突破しており、ユーザーから高い評価を得るとともに、好調な売れ行きを見せている。
このたび弊誌は、そんな本作の企画・ゲームデザインを担当した日本一ソフトウェアの溝上侑氏と、開発責任者を務める勝又美桜氏にインタビューを実施。本作の開発秘話やユーザーからの反響など、興味深いお話の数々をうかがったので、前後編に分けてその模様をお届けしたい。本稿は後編にあたり、作品のネタバレを含む内容となっている。プレイ中の方や未プレイの方は注意してほしい。前編はこちら。

2つのエンディングは「どちらも正解」
――早速ですが、本作のストーリーは非常に印象的でした。プレイヤーに狙い通りの体験を届けられたという手応えはありますか?
勝又氏:
ありますね。シナリオの評判が良いのはすごく喜ばしいことですし、キャラクターそれぞれにファンがついてくれているのを見るのも面白いです。
溝上氏:
私は自分でシナリオを書くので、世に出すまではずっと不安でした。でも、プレイヤーの皆さんから「すごく良かった」と言っていただけて、ホッとしているという感じですね。
勝又氏:
ここだけの話、溝上はシナリオを書いているとき、ずっと不安そうだったんですよ。頻繁に「本当に面白い?」と聞いてくるので、「面白いって言ってるじゃん!」って(笑)そんなやり取りをしていました。
――具体的にはどのような点が不安だったのでしょうか?
溝上氏:
やっぱり、物語は主観的なものになってしまうので、客観的に見たときにどう受け取られるのか、という点はずっと気になりますね。私の場合は、いつもそうなんです。
また、本作は村の歴史からシナリオを組み立てていく必要がありましたし、キャラクターごとにさまざまな裏設定もあります。そうした設定に矛盾や間違いが生じないように、とても神経を使いました。

――本作には2種類のエンディングがありますが、どちらを先に考案されたのでしょうか。また、いわゆる「正史」はありますか?
溝上氏:
これについては、私がすごく悩む性格なので、両方ともほぼ同時期に考えていた感じですね。そもそも、当初は2つのエンディングに分岐させる予定はありませんでした。ただ、どちらの展開にもそれらしい説得力があり、それぞれに良さがあったので、両方とも入れてしまおう、ということになったんです。
開発チーム内では、コダマが人間の姿で生還するエンディングは『夜廻』っぽく、コダマの苗木を持ち帰るエンディングは『ほの暮しの庭』らしいよね、という話になっていました。なので、本作から新しくプレイしてくれた方にも、『夜廻』を知っていて本作を買ってくれた方にも、それぞれ喜んでもらえるのではないかと。両方入れることができて、最終的には良かったなと思っています。人によって好みは大きく分かれると思うので、どちらかのエンディングが心に響いてくれれば嬉しいです。
勝又氏:
どちらも正解、という感じですね。

――ひとつお聞きしたくて。コダマの苗木は家の近い場所に生えますが、ゲーム内で育つわけではないですよね?
溝上氏:
そうですね。現状、その木が成長する要素は入れていません。アップデートのタイミングで何かを追加するかどうかもまだ決まっていませんが、今後の考察の一つとして楽しんでいただければと思います。
――つい「水をやらないといけないのかな?」とか思ってしまいます。
勝又氏:
何かのギミックなのかな、と思っている方もきっといますよね(笑)
溝上氏:
水やりしたくなっちゃいますよね。その頃にはもう、苗を見ると水をやりたくなる習性がすっかり身についているので(笑)
「やりたいこと」を貫いたゲームづくり
――本作では、2年目以降にアンロックされる作物も多いですよね。プレイヤーを飽きさせないための工夫が感じられますが、そうした要素も計画的に配置したのでしょうか。
勝又氏:
そうですね。私自身、農場ゲームを長く遊びたいタイプなので、2年目も同じことの繰り返しでは少しつまらないですし、せっかくなら新しいものを見せたいという気持ちがありました。
また、今回は作物のバリエーションを豊富に用意したので、最初の1年ですべて解禁してしまうと、選択肢が多すぎるという問題もありました。テストプレイでも「作物が多すぎて、どれを買えばいいかわからないので、序盤は数を減らしてほしい」という意見があり、今の形に落ち着いたという感じですね。
――作物の種類は、最初からこれほど多く用意する想定だったのでしょうか。それとも、開発を進めるなかで増やしていったのですか?
溝上氏:
むしろ減らしたくらいです(笑)当初はそれこそとんでもない量があったんですが、「これだと持て余すよね」とか、「役割が被ってるよね」というものが結構あって調整しました。それでも、2Dでいろんな種類の作物がずらっと並んでいると可愛いので、できるだけたくさん用意したいと思っていましたね。

――本作ではメインストーリーをはじめ、キャラクターごとの好き嫌いや特別なイベントを通して、住民たちの個性が描かれています。解釈がブレそうな要素も多いなか、どこを見ても「その人らしさ」が一貫していると感じました。これは、溝上さんが細かく監修されていたからでしょうか?
溝上氏:
監修していたのはもちろんですが、プロジェクトメンバー間で、最初に作ったプロットや設定をしっかり共有できていたことも大きいと思います。皆それぞれ、キャラクターの解像度が高かったんですよね。
それはセリフのみならず、村での行動や、SDキャラのモーションなどにも表れていると思います。畑を耕すといった動きの制作は勝又やほかのデザイナーが手がけていましたが、そのような部分でもキャラクターらしさが大きくブレることなく表現できたので、すごく良かったなと感じています。

――キャラクターの嫌いなものまで設定されているのが面白いです。好きなものだけでなく、あえて嫌いなものも分かるようにしたのはなぜでしょうか?
溝上氏:
プレゼントを渡して喜んでもらえるのも嬉しいんですけど、たまには嫌いなものをあげて、嫌な顔をさせたいなと思ったんです(笑)
勝又氏:
そういったマイナス面が描かれているのも、本作の特徴かもしれませんね。そんな部分も含めて、リアリティというか、実際に生活しているような感覚につながっている気がします。
溝上氏:
キャラクターの良い面ばかりを描くと、どうしても印象に残りにくいと思うんですよね。それに、物語が一段落したとしても、嫌な部分がすべて解消されるわけではないので。キャラクターを描くうえでは、そうした一面も含めて好きになってもらいたい、ということを強く意識していました。
――プレゼントを渡す前に、相手の好きなものも嫌いなものもフィールド上でポップアップしてわかるのは、とても親切な仕様ですよね。
溝上氏:
そういう情報って、結局は攻略サイトなどでまとめられたものを見ることが多いじゃないですか。序盤からすべて覚えるのも難しいことなので、最初からゲーム内に表示して、いつでも確認できるようにしたいと思っていました。
勝又氏:
さっきも触れた通り、本作はアイテムの種類がかなり多いですからね。実際に渡して反応を確かめるのも一苦労です。

――本作のホラー要素に対するプレイヤーの反応は、予想通りでしたか?自分は最初から怖かったのですが、特にヨウちゃんの過去にまつわる話がずば抜けて怖かったです。
溝上氏:
そうですよね。やりすぎちゃったかな(笑)ただ、ホラー要素への反応は、本当に想定通りだったと思います。私自身、プレイヤーにこういう反応をしてほしいという狙いを持って作ることが多いんですが、本作でも狙い通りの反応をいただけて嬉しいですね。
本作は最初こそ怖くても、プレイを重ねるうちに恐怖が薄れていく、というデザインを意図していました。そのあたりの場面では、ユータやヨウちゃんが一緒についてきてくれますよね。これは、自分より怖がっている人が隣にいれば、少しは気が紛れるんじゃないかという考えがあったからなんです(笑)それでも、まだ怖かったみたいですね。
――やはり、あの場面が怖かったというプレイヤーは多いのでしょうか?
勝又氏:
そこだけは本当によく言われます。「オカエリ、ヨウチャン」の場面が突出して怖かったという声が多いですね。
溝上氏:
あの演出はやっぱり怖いですよね。その頃にはプレイヤーも夜の探索に慣れてきているので、こちらも少しずつ怖さを上げていかなきゃな、とは思っていたんです。ここまで来れば、これくらいは慣れているだろうと思ってアクセルを踏んだら、思った以上に勢いがついちゃった、という感じですね(笑)あそこが一番怖くなったと認識しています。

――怖がらせる演出に関連してお聞きしたいのですが、リンは訪ねてくるとき、なぜあんなに戸をドンドンと叩くんですか?(笑)リンの性格が反映されているのでしょうか。
溝上氏:
おっしゃる通りリンの性格が表れている部分でもありますし、それまで静かだったところに突然大きな音が鳴ることで、プレイヤーを驚かせたいという意図もあります。夜のパートや怪異が出てくる場面だけでなく、何気ない昼パートでも、ちょっとドキッとするような仕掛けを入れることは意識していました。
――そのおかげで、退屈する暇もなく、毎日ドキドキしながら過ごせたのかなと思います。
溝上氏:
そう言っていただけると嬉しいですね。まさに、単調になりがちな日々にアクセントを加えるという狙いがあったので、うまく機能していたようで安心しました(笑)
夜の緊張感と、自由度を両立させるこだわり
――本作には、個性豊かな怪異が数多く登場しますよね。開発段階で、さらに数を増やしたい、あるいは減らしたいといった考えはありましたか?
勝又氏:
怪異に関しても、当初はもっと多く登場させる予定でした。今回は妖怪を主なモチーフにしているので、もっといろいろな姿のお化けを見せたいという思いはあったんです。
ただ、マップの広さなどを考えると、あまり数を詰め込みすぎても、かえって賑やかになってしまいます。ホラーならではの静けさも失われ、どこもかしこも騒がしい状態というのはちょっと違うだろうと。そうした理由から、泣く泣く登場を見送った怪異もいました。
溝上氏:
たくさん配置してしまうと、単にうるさくなってしまいますからね。本作では、静寂の中に突如として不快な音が鳴り響くような設計を意識しているので、怪異が増えすぎるとそのメリハリが崩れてしまうのかなと思います。
勝又氏:
音の演出には、『夜廻』の頃からずっとこだわりがありますね。
――農場には怪異がいっぱいいる印象ですが、これはなぜですか?夜には農作業を控えさせたいという意図もあるのでしょうか。
溝上氏:
多少はそうですね。際限なく農作業をしたいプレイヤーも当然いると思うので、そうした遊び方を完全に禁止してしまうのではなく、お化けを避けながら作業するのも本作の楽しみ方のひとつではないかと考えました。そこで、お化けをある程度配置しつつ、うまく回避すれば農作業もできる、というバランスにしています。

――お二人のお気に入りの怪異はいますか?個人的には、赤い携帯電話の女が印象的でした。
勝又氏:
イベントが発生するタイプの怪異は、私も結構好きですね。赤い携帯電話の女もそうですし、頭のとれた日本人形の怪異も気に入っています。人形が勝手にぴょんぴょん動くなど、いつもの深夜探索とはひと味違った体験ができますから。
溝上氏:
私は、ボス系の怪異が気に入っていますね。どれも迫力があって、デザインも良い感じに仕上げられたので満足しています。
――怪異によって手強さが異なるのも面白いと感じました。それぞれの大きさや強さには、グラデーションをつけているのでしょうか?
勝又氏:
ある程度、特別感を意識して作ってはいますね。たとえば風神雷神はかなり強めに設定していますし、逆に付喪達磨などは、ルールさえ分かれば簡単に攻略できるようにしています。
――夜パートに関しては、図書館が開放されるまでは怪異から逃げ回り、紛失図書を得ることで攻略法を把握していく、という流れを想定していたのでしょうか。
溝上氏:
そうですね。ただ、どちらかというと図書館は、攻略法が分からないプレイヤーを救済する場所というイメージでした。早い段階で解法に気づく分には問題ありませんし、本作にはあまりレールを敷かない方が合っていると考えていたんです。自由に遊んでもらいつつ、困ったときの助け舟として用意しておくことが、今回は重要だったのかなと思います。

――ところで、夜になる条件はどのように設定されているのでしょうか?何日に1回くらい発生する、といった確率の目安があればお聞きしたいです。
勝又氏:
これに関しては、完全にランダムですね。確率的には2~3日に1回、週に3回くらい発生するバランスになっていると思います。場合によっては、3~4日空くこともありますね。
溝上氏:
毎日あると、たぶん慣れてしまって、怖さよりもうっとうしさが勝ってしまうと思うんです。それよりも、少し忘れた頃に「ドンドンドン!」と来る方が嬉しいですよね。寝床に入った後のワクワク感が生まれるように、という点は意識して調整しました。
――なるほど。では、雷雨はどのくらいの確率で発生するのでしょうか?自分はクリアするまで一度も雷雨に遭遇しなかったので、気になっていました。
勝又氏:
多くても、月に2~3回発生するかどうか、というくらいですね。それに、雷雨が発生するのは夏と秋だけなんです。テストプレイヤーの記録を見ていると、夏か秋に1回ほど遭遇している人が多いですね。とはいえ、たしかに1年間まったく雷雨が発生しないこともあると思います。
溝上氏:
というのも、雷雨は嫌がられるかなと思っていたんですよね。でも、風神雷神と戦いたいという人が多くて。「そうなんだ……」という感じです(笑)
――現時点では、意図的に雨を降らせることはできても、雷雨を発生させる手段はないですよね?
溝上氏:
そうですね。現状、そうした手段は用意していません。雷雨が少ないという声は届いているので、今後何かしらの変更を加えることはあるかもしれませんが、まだ明言はできないところです。

何気ない日々に忍ばせた、開発陣の遊び心
――本作には、小ネタ的な要素もいろいろありますよね。まだ発見されていない怪異や仕様もあるのでしょうか?
溝上氏:
どうでしょう……そういう要素は、もうだいたい見つかっているのかな?もちろん、すべての反応を把握できているわけではないのですが、皆さん見つけてくださっていると信じています。逆に、発見されるまでに割と時間がかかったと思うのは、石のお化けですね。深夜に庭の石を叩くと、高速で逃げていくという仕掛けがあるんですが、なかなか気づかれませんでした。
勝又氏:
そうですね。そもそも農場をきれいにすると石がなくなりますし、深夜にわざわざ石を叩こうと思う人もあまりいないので(笑)
溝上氏:
そうなんです。先ほどお話しした通り、お化けの種類をもっと増やしたかったという心残りもあるので、今後のアップデートで、そうしたギミックもさらに追加できたら嬉しいですね。
――怪異に関する要素も、アップデートで追加を検討されているということですか?
勝又氏:
はい。プレイヤーの皆さんにも楽しみにしてもらいたいですし、「こういうものがあったらいいな」という声を実現できたらと思っているので、前向きに考えています。

溝上氏:
ほかの小ネタでいうと、コンノのパソコン画面とかどうでしょう?実は、株価がちゃんと上がったりするんですよ。
勝又氏:
ああ、コンノのパソコン画面はいいですよね。ぜひ見ていただけると嬉しいですね。
溝上氏:
あとは、SDキャラにも注目してほしいですね。住民たちの後をつけて、どういう動きをするのか観察してみてほしいです。SDキャラのアニメーションは可愛く仕上げられたので、キャラクターごとの違いも見てもらえたらと思います。ほかにも何かあるかな?
勝又氏:
個人的に好きなのは、主人公の最初の家が雨漏りするところですね。ずっと「ピチョン……ピチョン……」と音がしているんです。あの家ならではの要素なので、ぜひ注目してほしいですね。
――こうした要素は、デザイナーの皆さんが自発的に追加されているのでしょうか?それとも、ディレクターやプロデューサー側から提案することが多いのでしょうか。
溝上氏:
どちらもありますね。たとえば、メインストーリーの特定の期間にしか見られない演出があるんですけど、そういうものはこちら側から提案することもありました。逆に、知らないうちに「これ、変わってるじゃん!」と気づくこともありましたね。
勝又氏:
さっき言ったコンノのパソコン画面なんかは、いつの間にか実装されていたんですよ(笑)私たちもびっくりしました。

――本作では、好感度によって食事に誘われたり、お泊まりができたりしますよね。恋愛関係には発展しないけれど親密という関係性です。この絶妙な距離感は、どのように決められたのでしょうか?
勝又氏:
どちらかというと、「ここまでなら許されるだろう」という感じですね。特に子供の頃って、友達の家でお泊まり会をしたりするじゃないですか。そうした体験を再現するというか、あくまで子供の目線で、どこまでなら不自然ではないかを判断しました。田舎という舞台もありますし、仲良くなった友達の家に泊まりに行くのって、ちょっとワクワクしますよね。
溝上氏:
子供だからこそできることや、許されることもいろいろありますよね。本作では、プレイヤーが子供になっているからこそ、ほかのキャラクターにご飯に誘ってほしいとか、褒めてほしいといった気持ちもあるだろうと考えていました。プレイヤー自身が子供に戻ったらどう感じるか、といった点は意識して作っていたと思います。主人公が子供であることを活かして、この作品ならではのことをやっていこう、という思いはありましたね。

――それぞれのキャラの家の部屋の内装も、ちゃんとそのキャラらしくて細かくて楽しいです。
個人的に驚いたのは、多くのプレイヤーの方々が工夫を凝らして庭をデザインされていることです。皆さん、創造性がすごいですよね。
勝又氏:
本当にすごいです。「このゲームって、こんなことができたんだ!」と、こちらの方が驚かされています(笑)でも、これこそ求めていた展開でもあるんですよね。私たちとしては、遊べるものをたくさん用意しておくから、あとは自由に創造して遊んでくださいね、というスタンスで制作していたので。そういう意味では、うまくいっていると感じますね。ありがたいことです。
――お二人が特に印象に残っている庭のデザインや、「このアイデアはすごい」と感じたものはありますか?
勝又氏:
アイテムに小さな単色の絨毯があるんですけど、それを2色分たくさん用意して、格子状に敷き詰めることで、模様のある床のようにしている方がいたんです。絨毯を本来の用途ではなく、模様を作るために使う発想には感銘を受けましたね。皆さん、天才だなって思います。
溝上氏:
私がSNSで見かけてすごいと思ったのは、夜の庭で木の裏に照明を置いて、桜をライトアップしているデザインですね。とても素敵で、こんな表現もできるんだと驚きました(笑)
というのも、社内のプレイヤーには、効率を重視する人が多かったんです。家の中に加工機を大量に置いたり、庭も動線を優先して作ったりする人が多くて。だからこそ、皆さんが思い思いの庭を作って遊んでくださっているのを見ると、こちらも楽しいですね。

――今後のアップデートについて、どのように本作を拡張していきたいと考えていますか?言える範囲でお聞かせください。
勝又氏:
プレイヤーの方々からいただいている意見を踏まえた改善はもちろんですが、先ほどもお伝えした通り、皆さんの期待にお応えしたいという思いがあります。その一環として、シナリオの追加も検討しているところです。すべてが解決したあとの、新しい彼ヶ津村での生活をお見せできればと思っています。
溝上氏:
これまで以上に彼ヶ津村での暮らしの可能性が広がっていくような、新しい風をゲーム全体に吹き込めたらと思っています。DLCも含め、これからさまざまな展開をお届けしたいと考えているので、頑張って作ります!
――最後に、本作のプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。
勝又氏:
本当にたくさんの方に遊んでいただけて、喜ばしい限りです。皆さんからの声はしっかり届いていて、好意的な感想をいただけるのはもちろん嬉しいですし、改善してほしいというご意見も参考にさせていただいています。いずれも、今後の開発に向けた糧になっています。無料アップデートや有料DLCは現在まさに開発中ですが、皆さんに楽しんでいただけるようなコンテンツをご用意したいと思っていますので、もう少々お待ちいただけますと幸いです。
溝上氏:
私からは、ぜひ周りの方々にも本作をおすすめしていただけたらと思います。ただ、ホラーが苦手な方にどう勧めればいいのかわからないという問題がありまして(笑)「でも、それってホラーでしょ?」と言われたとき、どう説明すれば安心してもらえるのかなと。皆さんが本作を勧めて、相手にも興味を持ってもらえたときの伝え方を、ぜひ教えていただきたいですね。
勝又氏:
「こう言ったら友達が買ってくれた!」みたいな話を、たくさん呟いてほしいですね(笑)たとえば、フリーホラーゲームの実況を見て楽しめる人なら、たぶん本作も遊べると私は思います。
溝上氏:
なるほどね。そうやって、いろんな伝え方を試していただけたら嬉しいですね。これまでにも、皆さんがそうして多くの方に広めてくださったからこそ、今の結果があると思っています。これからもご期待に応えられるよう、開発に一生懸命取り組んでいきますので、よろしくお願いします!
――ありがとうございました。
『ほの暮しの庭』は、PS5/Nintendo Switch/Nintendo Switch 2/PC(Windows/Steam)向けに発売中だ。
[執筆・編集:Niki Jinnouchi]
[聞き手・編集:Ayuo Kawase]
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