
日本人気高めSteam工場自動化シム『FOUNDRY』は「本当に工場オートメーション分野で働いてた人」や「工場シム超オタク」が開発。ほとばしる『Factorio』愛や“初めての工場シムの愛し方”を訊いた
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Paradox Interactiveは『FOUNDRY』を配信中だ。対応プラットフォームはPC(Steam)で、ゲーム内は日本語表示に対応している。
『FOUNDRY』は一人称視点の工場自動化シミュレーションゲームだ。ソロプレイのほか、オンラインおよびLAN接続による協力プレイに対応している。本作の舞台となるのは、すべてがブロックで構築されているボクセル世界。プレイヤーは未開の惑星に降り立ったロボットとして資源の採掘し、自動でロボットの製造をおこなう工場を築き上げていく。
本作はSteamユーザーレビューで約3000件中82%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。超人気作が存在感を放つ工場自動化ゲーム界において、確かな支持を得ている作品だ。今回弊誌は、そんな『FOUNDRY』を手がけるChannel 3 Entertainmentにメールインタビューを実施。工場自動化ゲームの大ファンだというディレクターのPatrik Meder氏を中心に、来歴や日本市場への意気込みなどについて話を伺った。

始めは小さな個人プロジェクトだった
――自己紹介をお願いします。
Patrik Meder氏(以下、Patrik氏):
『FOUNDRY』のゲームディレクターを務める。Patrik Mederです。オーストリア出身で、子どものころからずっとゲームが大好きでした。16歳のときに自分でゲームを作るようになり、2018年ごろに『FOUNDRY』の制作に着手しました。始めは小さな個人プロジェクトでしたが、時間とともに徐々にプロジェクトの規模が大きくなっていき、共同創業者のMark LaprairieとJohann Seidenzと手を組んでChannel 3 Entertainmentを設立しました。現在当社はカナダのバンクーバーを拠点としており、世界各地に約15名のメンバーが在籍しています。
――『FOUNDRY』はどんなゲームなのでしょうか?
Patrik氏:
本作の最大の特徴は、各種要素の組み合わせにあります。まず本作は一人称視点で遊ぶゲームで、ボクセル世界は自動生成によって作られます。プレイヤーは自由に整地でき、さらにゲームには経済要素が組み込まれています。本作では製造したロボットを銀河で販売することができるんですよ。そのほかにも大規模なモジュール式建造物や、ロボットの生産工程が目で見える組み立てラインなど、新しいアイデアも盛り込んでいます。
――本作はPatrikさんが個人プロジェクトで作り始めたとのことですが、Patrikさんは工場自動化ゲームがお好きなのでしょうか?よろしければプレイ歴を教えてください。
Patrik氏:
人気の工場ゲームはほぼすべてプレイしたと思いますね。最初にプレイしたのは『Factorio』です。Steamでリリースされて人気が出るよりずっと前に見つけて、それ以来遊び続けています。『Satisfactory』と『Dyson Sphere Program』もそれぞれ早期アクセス開始当初からプレイし続けています。あとは、工場・技術系Modを入れた『マインクラフト』も遊びました。特に『マインクラフト』は『FOUNDRY』の主要なインスピレーションの源になっていますね。またいわゆるコアな工場自動化ゲームではなくても生産管理要素があるゲームは好きで、たとえば『Workers & Resources』『Captain of Industry』『Stationners』といったゲームもよく遊びました。
いろいろプレイしていますが、やはり一番好きな工場ゲームは『Factorio』です。最終的にはいつもここに戻ってきます。Modを入れるといつまでも新鮮な気持ちで遊べるんですよね。
――Channel 3 Entertainmentの共同創設者Mark Laprairieさんは、カプコンからKlei Entertainmentを経て同社を設立したとお聞きしています。過去の経験は『FOUNDRY』の開発にどのように活かされているのでしょうか?
Mark Laprairie氏:
私にとって、このプロジェクトは原点に戻ってきたような感覚があります。実は私は仕事のキャリアの初め、産業オートメーションの分野で働いていました。つまり本物の工場に勤めていたのです。その後ゲーム業界に入り、その経歴は過去のものになったと思っていました。しかし『FOUNDRY』を通じて昔のキャリアが思いがけず、意味深いかたちで蘇ってきたと感じています。

カプコン時代は『Dead Rising 2』や『Dead Rising 3』といったアクションゲームの制作に携わり、個々のシステム同士がどのように連携するかに焦点を当てていました。当時の経験は『FOUNDRY』の開発に直接活きています。特にコンピュートシェーダーの研究や、『Dead Rising 3』をXbox One向けに最適化した経験は非常に役立っています。スケーラビリティとパフォーマンス最適化は、工場シミュレーションゲームにおいて不可欠だからです。
その後Klei Entertainmentでは、『Don’t Starve Together』の開発に非常に早い段階から参加し、早期アクセスまでの開発を担当しました。また『Hot Lava』の制作では開発をリードしました。それぞれ『Don’t Starve Together』ではネットワーク処理の強固な基盤を築く経験を積み、『Hot Lava』ではUnityエンジンへの深い理解を得ました。またより広い意味ではKlei Entertainmentでの経験を通じて、最初のアイデアを完成品のゲームまで導く手法と、着実な反復開発の重要性を学びました。
こうした経験は『FOUNDRY』の制作に役立っていますが、工場自動化ゲームには独自の課題もあります。複雑なシステムをわかりやすく親しみやすいかたちで伝える必要がありますし、製造工程のシミュレーションも一貫性をもって描く必要があります。全体として、本作の開発は非常にやりがいのあるプロジェクトであり、私の過去の経験がチームに貢献できていることを大変嬉しく思っています。

新要素を追加しつつ、全体もブラッシュアップ
――本作は早期アクセス配信を開始して以来、定期的な大型アップデートで大胆に新要素を投入している印象です。もっとも実装に苦労した新要素は何でしたか?
Patrik氏:
間違いなく、経済システムと銀河スターマップを実装したアップデート2が最も困難でした。多岐にわたる新機能を実装しただけでなく、既存要素のほぼすべてをそれらの新メカニクスに対応するように作り直す必要がありましたから。プレイヤーからはアップデートを心待ちにする声が届いており、できる限り早く実装したいというプレッシャーもありました。大変でしたがチームの規模を拡大し、全力で取り組むことで乗り越えました。
――本作の正式リリースに向けて、今後のアップデートの計画を教えてください。
Patrik氏:
ぜひ追加したいと考えている大きな機能がいくつかあります。たとえば列車ですね。これは4月28日配信予定の「アップデート4」で実装予定です。そのほかにもブループリント機能や、まだ未決定ですが圧力メカニクスといった新要素の追加を検討しています。
それらが完了したあとは既存のシステムをブラッシュアップし、ゲーム全体の体験の改善を優先する予定です。長い開発期間の中で要素を追加していくうちに、一部のシステム同士がうまく繋がりあっていないと感じる部分が出てきています。正式リリースに向けて各種要素をまとめ上げ、ゲーム全体を磨き上げていきたいと考えています。

――工場自動化ゲームは目の肥えたファンも多く、求められる水準も高いのではと想像するのですが、ユーザーからの厳しいフィードバックとして印象に残っているものはありますか?
Patrik氏:
よくいただく“厳しい”意見としては、「まだ『Factorio』や『Satisfactory』ほどの完成度ではない」というものがあります。先ほど申し上げたように私も両作が大好きなので、個人的にもこれはフェアな意見だと思いますし、改善し続けるための励みとして受け止めています。ただプレイヤーの皆さんには、本作は早期アクセス中でまだまだ開発サイクルの初期段階にあること、そして我々は両作と比べても小さな開発チームであることを考慮していただけたら嬉しいと思っています(笑)
日本で工場自動化ゲームがトレンドに
――日本でも『Factorio』は人気ですし、最近は工場自動化要素を備えた運営型ゲームが人気を博していたりと、ジャンル自体の裾野が広がっていると思います。今の日本市場の印象について聞かせてください。
Patrik氏:
日本では工場自動化ゲームが一種のトレンドになっていると感じています。私たちの集計データにもその傾向が表れており、最大市場の英語圏を除くと、日本はドイツ・フランスと並んでもっとも多くのプレイヤーがいる国なんですよ。
日本は以前からAAA級のゲームにとって重要な市場であることは知られていましたが、近年は比較的ニッチなゲームも、より受け入れられるようになっていると感じています。我々のような小規模の開発会社にとっては非常に嬉しい傾向で、ゲーム会社がクオリティの高いローカライズに投資し続ける限り、このトレンドは続いていくと思っています。
――本作はParadox Interactiveがパブリッシャ―を務めています。Paradoxとの提携はどのような効果を生みましたか?
Patrik氏:
Paradoxは世界中のターゲットオーディエンスに広くリーチするうえで、非常に大きな力になってくれています。特に東アジア地域でのマーケティングについて、専門知識を提供してくれたことは大きな助けになりました。我々のような欧米に拠点を置くインディー開発者はノウハウ不足で、重要性は理解しつつも、この地域でのマーケティングを見過ごしてしまいがちなのです。『FOUNDRY』における事例は大手パブリッシャーがインディーゲームをどのように支援できるかを示す、非常に良い例だと思っています。

――工場自動化ゲームの人気は上がっていますが、ハードルを高めに感じる人もまだまだいると思います。工場自動化ゲームの初心者に向けて、本作をどんな風に始めればいいか、どんなところに楽しさがあるのか教えてください。
Patrik氏:
自分のペースで遊んでください!工場ゲームは「どう遊ぶべきか・どう遊べるか」という点で、非常に自由度が高いです。効率を追求しながら大きな工場を築くプレイヤーもいれば、小さくても居心地のいい工場を築くことに喜びを見出すプレイヤーもいます。スピードランが好きな人もいれば、じっくり時間をかけて楽しむ人もいます。自分の好きなように工場を建てていいのです。思いどおりにならなかったとしても、あとからいつでも建て直せます。楽しみ方は人それぞれで、ゲーム側が強制することはありません。プレイヤーが楽しんでいればそれがどんな遊び方であろうと、ゲーム開発者としての目標は達成されていると思っています。
――日本のユーザーに向けてメッセージをお願いします。
Patrik氏:
インタビューをお読みいただきありがとうございます。『FOUNDRY』へ興味を持っていただけたなら嬉しいです。またすでにプレイいただいている方に対しては、早期アクセス中の本作へ信頼を寄せていただいたことに対して、改めて感謝申し上げます。日本のプレイヤーが本作に関心を持ってくださっているのは、私たちスタジオにとって大変嬉しいことです。日本でのプレイヤーコミュニティがさらに成長することを願っています。
――ありがとうございました。
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