Yostar新作『ステラソラ』新キャラが「男性を侮辱するようなハンドサインをしている」疑惑浮上。公式は「そんな意図はない」とマッハ謝罪&即モーション変更

Yostarが手がける『ステラソラ』の韓国公式Xアカウントにて、新キャラクター「フユカ」の一部モーションについての謝罪文が投じられ、該当するモーションがすぐさま変更されたことが話題となっている。

Yostarが手がける『ステラソラ』の韓国公式Xアカウントにて11月16日、新キャラクター「フユカ」の一部モーションについての謝罪文が投じられたことが話題となっている。この背景には、必殺技の演出にてちらりと映る「左手の手つき」が一部ユーザーから問題視されたことがあるようだ。

『ステラソラ』は、PC/iOS/Android向けの基本プレイ無料ファンタジーRPGだ。本作を手がけるのは、『ブルーアーカイブ』『アークナイツ』など多数のタイトルを国内向けに配信していることで知られるYostar。中国に拠点を置く上海悠星網絡科技有限公司を母体としており、日本と韓国に現地法人を置いている。『ステラソラ』はそんな同社が開発する新作として、10月20日にリリースされた。

本作に向けては昨日11月18日のメンテナンス後に、メインストーリー第三章「私たちのギルド」追加記念イベントが開催。これにあわせて新キャラクター「フユカ」が実装された。フユカの実装に先だってはゲームプレイ映像も公開されていたが、このなかで披露された一部モーションに関して、韓国の公式Xアカウントが謝罪を投じ、モーションが変更されたことが話題になっている。

問題になったとみられるのはフユカの必殺技演出中の“手の動き”だ。上述した日本公式Xアカウントの投稿動画では、当初の必殺技演出を確認可能。動画の25秒ごろにおける、慌てふためくフユカの左手の形が、一部の韓国のユーザーから批判を受けたと見られている。変更前のモーションにおいては左手が軽く開かれて人差し指と親指で何かをつまむような形になっていたが、急遽拳を握った状態に変更されることになった。

韓国の一部ユーザー間においては、今回のような「人差し指と親指を近づける手つき」が男性蔑視のハンドサインを表していると主張され、たびたび物議を醸してきた背景がある。発端はかつて存在した過激派フェミニズムコミュニティサイト「メガリア」のロゴとみられており、このロゴには「人差し指と親指を近づける手つき」で男性器が小さいと揶揄する意図があったようだ。結果として、この構図を想起させる手つきが男性蔑視のハンドサインとみなされるケースが生じている。

*電子掲示板サイト「メガリア」のロゴ
Image Credit:  Wikipedia

今回のフユカの必殺技中の手つきにも、一部韓国ユ―ザー間でそうした批判が生じていたかたちだ。韓国向け公式Xアカウントのみがモーションについての謝罪を投じ、外国籍のアーティストが制作したシーンであり、特定の思想とはまったく関係がないとも説明。開発チームと協議をおこなうとし、その後モーションの変更に至るまでの過程も細やかに報告された。そうして実装直前に左手を握り拳にする変更がおこなわれたかたちだ。

先述したとおり「人差し指と親指を近づける手つき」については、これまでにも韓国の一部ユーザー間でたびたび批判の的になってきた。2023年にStudio PPURIが手がける各種ゲームのPVに同様のハンドサインが“仕込まれている”とされ、一部ユーザーによる騒動が発生し、『ブルーアーカイブ』などのPVが非公開になるという一幕があった(関連記事)。今年に入ってからも、たとえば『勝利の女神:NIKKE』のサービス1000日記念イラストにおけるキャラクターの手の形が批判を受け、公式が謝罪と共に海外クリエイターに外注したイラストであり制作にあたって差別的な意図は一切なかったことを説明。監修プロセスの見直しなども伝えられつつ、海外向け投稿では問題視された部分が変更されることとなった(弊誌英語版関連記事)。

上述した『勝利の女神:NIKKE』のサービス1000日記念イラストにあたっては、人差し指と親指が曲がっているだけで男性蔑視のハンドサインとみなされたこともうかがえ、基準のあいまいなタブーを回避する難しさも垣間見える。いずれにせよ、今回の『ステラソラ』では、これまで各社が辿ってきた経緯も踏まえて実装直前にもかかわらず迅速にモーションの変更が実施されたのだろう。

ステラソラ』は、PC/iOS/Android向けに配信中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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