基本プレイ無料の新作バトロワ『Battlefield REDSEC』、Steamでは「賛否両論」の幕開け。“BFらしさ”は好評も、『6』との連動要素が評価分ける

『Battlefield REDSEC』は『Battlefield 6』との連動要素などを巡り、Steamでは賛否両論でのスタートを切っている。

Electronic ArtsおよびBattlefield Studiosは10月29日、『Battlefield REDSEC』をリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア/EA app)/PS5/Xbox Series X|Sで、基本プレイ無料で配信されている。本作は『Battlefield 6』との連動要素などを巡り、Steamでは賛否両論でのスタートを切っている。

『Battlefield REDSEC』はFPS『Battlefield(バトルフィールド)』シリーズの新作だ。複数のモードが収録されており、バトルロイヤルでは南カリフォルニアに位置する新マップ「フォート・リンドン」を舞台に、25部隊・最大100人のプレイヤーが生き残りをかけて戦う。通常のバトルロイヤルモードのほか、8部隊が生き残りを賭けてミッションをこなすエリミネーション形式のモード「ガントレット」を収録。また、「Battlefield Portal」を通じてマッチをカスタマイズすることも可能となっている。

『Battlefield REDSEC』は10月28日に突如発表され、翌29日に配信開始。当初『Battlefield 6』のモードの1つとして告知されていたバトルロイヤルモードが、基本プレイ無料の独立した作品としてリリースされることになった。ただし本作は『Battlefield 6』をベースに開発されたようで、兵科制による役割分担や環境破壊システムなど、さまざまな要素が受け継がれている。また、『Battlefield 6』と連動するかたちでシーズン展開がおこなわれ、リリースにあわせて「シーズン1」が開始している。

そんなサプライズとも言えるかたちで放たれた本作だが、Steamでは評価の獲得に苦戦しているようだ。Steamのユーザーレビューは、本稿執筆時点で1410件中43%の好評率で「賛否両論」ステータスとなっている。一方で、現時点でのPlayStation Storeにおける評価は4259件寄せられ、5点満点で平均4.52点とかなり良好。プラットフォーム間でかなり評価が分かれている様子だ。

評価の伸び悩みの主な要因となっているのは、『Battlefield 6』との連動要素だ。本作では武器やアタッチメントなどの開放状況が『Battleifled 6』と共通化されており、ガントレットモードでは自分でカスタムしたロードアウトを持ち込み可能。またバトルロイヤルモードにおいても、お気に入りに登録した開放済みの武器が、ミッション報酬やドロップとして出現するという仕組みになっている。そのため、同作をすでに購入していたプレイヤーが有利になるという点が対戦ゲームとして公平性を欠くといった意見も見られる。

また『Battlfield 6』のウィークリーチャレンジの中には『Battlefield REDSEC』の各種モードを遊ぶことによってのみ進行可能なものも存在。『Battlfield 6』のプレイヤーもバトルパスを進めるために本作のプレイを半ば強制されるような仕組みには、反発も生じている。とはいえ、バトルパスはウィークリーチャレンジの完了だけでなく、キャリアXPの獲得によっても進めることができるうえに、避けたいチャレンジは最低4回は変更(リロール)可能。この点についてはリロール機能の存在がやや分かりづらく十分に周知されていないこともユーザーの批判の一因かもしれない。

そのほかゲームプレイ面については、マップの広大さや、キルするまで時間(TTK)の早さが賛否を分けている。ただマップが広いぶん戦闘ヘリや戦車などさまざまなビークルが登場する点や建物の豪快は破壊表現などは『Battlefield』らしいといった評価も受けており、TTKの早さについても最初の円の収縮までは無制限にリスポーンが可能なシステムでバランスがとられているようだ。このほかマッチ中にミッションを達成することで装備を獲得する仕組みなど、新たなバトルロイヤル作品としてさまざまな仕組みも盛り込まれている。また先述したガントレットモードの存在など基本プレイ無料作品としてバラエティ豊かに遊べる点は評価を受けており、手軽さを含めてカジュアルに楽しみやすいと評価するユーザーも見受けられる。

ちなみに基本プレイ無料のバトルロイヤルシューターとしては、『Call of Duty』シリーズでは『Cal of Duty: Warzone』が長らく運営されてきた。同作と今回の『Battlefield REDSEC』を比較するユーザーも散見され、先述したように好評・不評の双方からさまざまな評価が寄せられているようだ。ブームもやや落ち着きを見せたバトルロイヤルジャンルの新作として、ジャンルの人気再燃に繋がるのか。不満が寄せられている部分が調整されるかどうかも含め、『Battlefield REDSEC』の今後は注目される。

『Battlefield REDSEC』はPC(Steam/Epic Gamesストア/EA app)/PS5/Xbox Series X|S向けに基本プレイ無料で配信中。

Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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