ブロック崩しローグライト『BALL x PIT』初日から“同接1万人超え”の大人気。ボール反射しまくり地底世界で、多彩弾幕フィーバー
Devolver Digitalは10月16日、Kenny Sun氏が手がけるローグライト『BALL x PIT』をリリースした。

パブリッシャーのDevolver Digitalは10月16日、Kenny Sun氏が手がけるローグライト『BALL x PIT』をリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)/Nintendo Switch/PS5/Xbox Series X|S。ゲーム内は日本語表示に対応している。
『BALL x PIT』は、ブロック崩しのようにボールをぶつけて敵を倒し、お宝を集めて都市を建設するローグライトゲームである。舞台となるのは、かつて大都市ボルビロン(Ballbylon)が存在していた場所にできた大穴(Pit)である。ボルビロンは隕石の落下により跡形もなく消え去り、その遺産はすべて大穴の中に落下してしまった。プレイヤーはそんな遺産とモンスターでいっぱいの大穴に、トレジャーハンターの一人として挑むことになる。

ゲームは大穴を攻略して資源を獲得し、都市を発展させてまた大穴に挑むというサイクルで進んでいく。大穴攻略は、キャラクターを選択してステージに挑み、ゆっくりと敵が降りてくる縦スクロールのブロック崩し形式だ。敵に向かってボールを発射して、当たったらダメージを与えると同時にボールが反射する。うまく発射すれば次々と敵の間でボールが跳ね回り、効率的にダメージを与えられるだろう。
敵を倒すと、経験値アイテムであるジェムや、ボールの合成などをおこなえるボーナスアイテムが地面に残される。ジェムを集めてレベルアップするたびに、特殊なボールやパッシブ効果を獲得・強化するチャンスが訪れる。ボールやパッシブ効果はランダムに選ばれた3種から1つを選ぶ形式で、すでに所持しているものを選択した場合は、性能の強化がおこなわれる。

ボールの種類は60種類以上が存在している。敵に継続的にダメージを与えるもの、縦列や横列などの範囲にダメージを広げるものなど、性能はさまざま。また、ボールは1度だけ合成することができる。合成したボールは、ひとつで2種類の効果を発揮する。たとえば先述の縦列と横列への範囲攻撃になるボール2種を合成すれば、縦横の十字方向への範囲ダメージを繰り出すボールになるわけだ。なお、ボールおよびパッシブ強化は4種類ずつしか装備できない。どんなボールで攻略していくかは、プレイヤーの好みと運次第である。
ステージを進めて最奥部に到達すると、ボスが出現する。ステージ攻略中のブロック崩しに似たゲームは一変し、弾幕シューティングに近いものになる。ボスを倒せば、多くの資源を獲得して地上へと帰還することができる。キャラクターにとって初めてクリアするステージの場合、「歯車」を獲得できる。これは昇降機のアップグレードに使うもので、集めると大穴のより深くに降りて新たなステージに挑めるようになる。
地上に戻れば、大穴の横に新たに作られた街ニュー・ボルビロンを発展させる都市建設となる。街には新たなキャラクターを解放するための施設のほか、小麦畑や森林などの資源が得られる設備などが設置可能。ちなみに、資源の回収はボールのように住民を発射することでおこなう。発射された住民は一定時間ボールのように反射しながら都市の中を歩き回り、通った場所にある施設の資源を回収してくれる。うまく資源を回収できるような配置が重要となるだろう。


そんな本作はリリース直後から人気を集めており、本稿執筆時点でSteamユーザーレビューには約350件が寄せられ、そのうち97%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。また、リリース初日にしてSteam同時接続プレイヤー数はピーク時に1万人を超える盛況ぶりを見せている(SteamDB)。本作は『Vampire Survivors(ヴァンパイアサバイバーズ)』のようなボールの組み合わせとキャラクター移動による攻撃回避に、ブロック崩しの爽快感を組み合わせ、さらに弾幕シューティング要素や都市建設要素まで盛り込んだ欲張りセットのような作品である。レビューでは、言葉も失うほどゲームのおもしろさと中毒性の高さにやみつきになっているプレイヤーが多く見受けられる。
本作を手がけたKenny Sun氏は、アメリカを拠点とする個人のインディーゲームデベロッパーだ。過去にSteamでは円形ステージ2Dアクション『Circa Infinity』や、ローグライト2Dアクション『Mr. Sun’s Hatbox』などをリリースし、いずれもレビューで「非常に好評」ステータスを獲得している。本作でKenny氏は、個人プロジェクトとしては初めて、クリエイターを集めてチームを主導したとのこと。ストアでの名義はKenny Sunとなっているが、ゲーム内や公式Webサイトでは「Kenny Sun & friends」という表記が確認できる。本作の強化要素さながらに、多くのゲームを手がけてきたKenny氏が協力者を得てさらに強力になったかたちだ。
『BALL x PIT』は、PC(Steam)/Nintendo Switch/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中。Steamでは税込1700円で購入可能。プラットフォームごとに価格は異なるため、詳細は各ストアページを参照されたい。また、Nintendo Switch2版も2025年秋にリリース予定となっている。