本格レトロSTG『アーシオン』、本体だけの容量は「わずか約7.5MB」。リッチ表現満載なのに“メガドライブでも動く”、徹底スリム化

エインシャント手がける『Earthion(アーシオン)』について、ゲーム内表現が豊かな一方で、メガドライブでも動く容量の少なさが注目を集めている。

Limited Run Games/SUPERDELUXE GAMESは9月18日、『Earthion(アーシオン)』をNintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けにリリースした。なおPC(Steam)向けには7月31日に配信済みだ。本作のコンソール版リリースに伴い、ゲーム容量に注目が寄せられている。

『アーシオン』は2D横スクロールシューティングゲームだ。開発を手がけるのはエインシャント。『世界樹の迷宮』シリーズや『アクトレイザー』など多数の作品の楽曲を手がけてきた作曲家・古代祐三氏が率いるスタジオだ。

本作の地球では、資源の枯渇と環境の悪化により、半数以上の人類が火星へ移住していた。そんな中、突如侵略者が出現し、地球に残された人類は応戦を余儀なくされる。プレイヤーは地球の環境調査員・小鳥遊アズサとして最新鋭の宇宙戦闘機「YK-IIA」を操作。人類史上最大の徹底抗戦を繰り広げる。ゲームプレイでは登場する敵を倒し、資源を奪って自機を強化しつつ8ステージを攻略。メインストーリーモード以外にもチャレンジモードが用意されており、スコアや撃破タイムを競える。

本作の特徴のひとつに、メガドライブ実機上でのプレイを想定して開発されたことがある。そのためメガドライブ実機上でも動作が可能で、過去には古代祐三氏が実機上でのプレイ動画を公開。またメガドライブおよび互換機に向けては、2026年に発売が予定されている。

そんな本作が9月18日、各種コンソールに向けてリリースされたわけだ。リリースに伴ってストアページが公開されており、ニンテンドーeショップでは本作の容量が95メガバイトであると明かされた。この容量について、当時のメガドライブのカードリッジが最大5メガバイトであることから、容量を大きく使った“贅沢仕様”とする反応もいくつか見られる。

このユーザー反応に対しエインシャント公式がX上で回答。『アーシオン』のアプリケーション内にはデモ版や各言語版が収録されているため、実際に本作単体1本の容量に限って言えば7.5メガバイトに収まるのだという。

メガドライブのカートリッジは基本的に5メガバイト程度が上限とされている。メガドライブ版『スーパーストリートファイターII』では5メガバイトであったことを鑑みると、『アーシオン』は容量が小さくまとめられているものの、当時の限界を超えた仕様であることには違いないだろう。

とはいえ、『アーシオン』においては敵のグラフィック、そして絶えず動き続けるステージオブジェクトはもちろん、破壊された敵機の破片、奥から手前に飛び出してくる機体などアニメーション表現が非常に豊か。また古代祐三氏が手がけたBGMのほか、随所ではボイスも取り入れられており、演出の豊富さには目を見張るものがある。そうしたさまざまな要素を取り入れつつ、メガドライブ実機でも動作するように工夫された本作が、改めて驚きをもって迎えられているかたちだ。

アーシオン』はPC(Steam)/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに販売中。またNintendo Switch/PS5は10月30日に、メガドライブ/互換機に向けては2026年の発売予定だ。

【UPDATE 2025/9/22 13:13】
『スーパーストリートファイターII』のタイトル表記を修正

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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