心霊ホラー＆サバイバルクラフト『I Hate This Place』11月7日リリースへ。恐怖とユーモアが入り混じる“アメコミ原作”ホラーゲーム

パブリッシャーのBroken Mirror Gamesは8月20日、サバイバルホラーゲーム『I Hate This Place』を11月7日にリリースすると発表した。対応プラットフォームはPC（Steam/Epic Gamesストア/GOG.com）/Nintendo Switch/PS5/Xbox Series X|Sで、ゲーム内は日本語表示に対応する。

『I Hate This Place』はアメコミ風のグラフィックが特徴的なサバイバルホラーゲームである。主人公はエレナという女性だ。エレナは友人とともに遊びのつもりで何か恐ろしいものを召喚する儀式をおこない、本当にその儀式に成功してしまう。その結果、ゲームの中心となる「ラザフォード牧場」は一変して地獄のような場所に変わってしまった。怪物は夜になると活発になり、音を敏感に察知して獲物を狩る。プレイヤーはエレナとして、この状況を生き延びるための戦いに身を投じることになる。

ゲームプレイは見下ろし視点で展開される。エレナと敵の位置関係が把握しやすくなっているため、身を隠しやすいシステムになっているわけだ。本作では昼夜の概念があり、昼間の比較的安全な時間に探索をおこなって物資を集め、クラフトシステムで必要なものを作り、夜に備えなければならない。夜になると周囲の状況は一変し、辺りはより強く凶暴な敵がうごめく危険に満ちたものとなる。

また、本作に登場する怪物の多くは音を察知する能力に長けているようだ。周囲に聞こえる音はコミックの演出のように文字としても表示される。小さい足音ならば小さい文字で「THUD THUD」、響き渡る銃声ならば大きな文字で「BANG」といった具合だ。

もしも敵に見つかって銃を撃った場合や、敵が大きな音を発した場合には、周囲にいる敵にまでその音が伝わってしまうだろう。基本的には身を隠し、ものを投げた音で敵を誘導するなどして、戦わないことが重要となりそうだ。クラフトではトラップも作れるため、音をうまく使えば戦わずして敵を罠で仕留めることもできるものと思われる。

本作の世界観は同名のコミック作品「I Hate This Place」をベースとしている。原作をKyle Starks氏が、作画をArtyom Topilin氏が手がけており、レトロアメコミ調の描写と1980年代の要素を織り交ぜ、ホラーやブラックジョーク、スプラッタ、そして「B級映画」といったジャンルをうまく融合させた作品だ。

原作コミックは2023年に、アメリカでもっとも権威ある漫画賞のひとつと言われる「アイズナー賞」のBest Humor Publication部門にノミネートされている。アイズナー賞は漫画版アカデミー賞とも称されており、ノミネートされた時点で業界内で極めて高く評価されたと言えるだろう。ホラー要素を含む作品でありながら“ユーモア”が高く評価された点も特徴的で、ゲームの『I Hate This Place』でも恐ろしさと楽しさが共存するような独自の世界観が描かれていくのか注目したい。

本作を手がけるRock Square Thunderはポーランドを拠点とするインディーゲームデベロッパーである。『Observer』や『SILENT HILL 2（サイレントヒル2）』リメイク版といったホラー作品を手がけてきたBloober Team出身の開発者3名により、2020年に設立された。

過去にSteamでは過去に3Dパズルアクション『The Lightbringer』をリリースしており、アートは高く評価されているものの、ゲームが理不尽すぎるなどの理由から評価は「賛否両論」ステータスに留まっている。本作ではジャンルがホラーとなったこともあり、同スタジオの持ち味である演出面はひとつの見どころとなりそうだが、前作のフィードバックを受けてゲームプレイが改善されるかどうかが評価の分かれ目となるだろう。

『I Hate This Place』は、PC（Steam/Epic Gamesストア/GOG.com）/Nintendo Switch/PS5/Xbox Series X|S向けに11月7日リリース予定だ。