『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』、“リメイク級”の変貌でかなりの好評ぶり。グローバルな人気で堂々復活

アトラスは6月19日、『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』を発売した。本作にはさっそく多くの好評が集まっている。

アトラスは6月19日、『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』を発売した。対応プラットフォームはPS4/PS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch/Nintendo Switch 2/PC(Steam)。本作にはさっそく多くの好評が集まっている。

本作は、アトラスから2006年に発売されたPS2用ソフト『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』のリマスター版だ。本作の舞台となるのは架空の“大正二十年”の帝都。主人公は、十四代目葛葉ライドウの名を受け継いだ悪魔召喚師(デビルサマナー)だ。あるとき探偵業を営む鳴海とライドウのもとに、一人の女学生が依頼を持ち込む。少女は「私を、殺して」と告げ、そのまま誘拐されてしまう。ライドウは女学生の行方を追って調査を開始。やがて帝都を揺るがす大災厄に立ち向かうこととなる。

リマスターにあたって本作はグラフィックが刷新されただけでなく、あらゆる要素が徹底的に改善。中でも戦闘システムは、オリジナル版の続編であった『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』(以下、アバドン王)をベースとしており、仲魔を同時に2体召喚することも可能になっている。また仲魔は約70体から120体以上に増加。ランダムエンカウントではなくシンボルエンカウントになるといった変更も加えられた。

このほか物語本編はフルボイスで展開(オプションでオフにすることも可能)。ファストトラベルや難易度選択、オートセーブといった各種便利機能も追加。約19年前の作品のリマスターながら、徹底的な現代化がおこなわれている。

そんな本作は6月19日に発売され、本稿執筆時点のSteamユーザーレビューにて403件中94%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。またPS Storeでは376件の評価が寄せられ星4.82を得ている。さっそく高い評価を得ている格好だ。

そんな本作では先述したとおり、リマスターによる改良点が多岐にわたる。特にフィールド上でのダッシュが追加されたり、シンボルエンカウントになったり、ファストトラベルが可能になったりといった点からゲームテンポが大きく改善。また単調さが目立ったオリジナル版の戦闘が『アバドン王』をベースにしつつ刷新されたことで、アクション性や戦略性も高まっている。“リメイク級”との声もみられ、オリジナル版から劇的に変化したゲームプレイで、持ち味であるストーリーやキャラクターを楽しめる点が大きな評価を受けている。

一方で戦闘においては全体的に敵の予備動作が少なめで、回避やガードが難しいバランス。またライドウ自身に戦闘スキルが追加されたり、「ジャムプ」などの新アクションが追加されたりと『アバドン王』よりもシステムが複雑化しており、せわしなくなった側面もある。特にボス戦ではジャムプ回避を強いられる技が連発されるなど、バランス面を不満点とする声はみられる。

とはいえ、すみずみまで改良が図られたリマスターとして、本作は全体的に好評を受けている。オリジナル版のファンを中心に『ライドウ』シリーズのリブートを喜ぶ声は散見され、『アバドン王』のリマスターや新展開への期待も高まっている様子だ。ちなみにSteamユーザーレビュー言語の内訳としては英語が56.7%、簡体字が19.6%、次いで日本語が6.62%となっている(SteamScout)。グローバルな人気を得ていることもうかがえる。


なお本作ではオリジナル版および『アバドン王』のディレクターを務めた山井一千氏が、引き続きディレクターを担当。リマスター版発表当時の公式動画では、同氏にとっても「ずっと復活させたかった」作品の、念願のリマスターとなったことが語られていた。そして断言はできないとしつつも、「復活できたのだから、ここで終わらせたいとは考えていません」「これからもライドウには活躍してほしいと自分も願っています」とのコメントを寄せていた。そうして発売されたリマスター版がさっそく好評を博しており、今後のシリーズ展開に繋がるかどうかも注目されるところだろう。

RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』は、PS4/PS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch/Nintendo Switch 2/PC(Steam)向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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