『エルデンリング ナイトレイン』「賛否両論」だったSteamレビューがもう「非常に好評」に。“グラディウス突破率”と連動する好評率
発売当初は「賛否両論」からスタートしていた『エルデンリング ナイトレイン』のSteamユーザーレビューステータスが、「非常に好評」に到達した。

フロム・ソフトウェアは5月30日、『エルデンリング ナイトレイン(ELDEN RING NIGHTREIGN)』を発売した。本作は発売当初、Steamユーザーレビューで「賛否両論」ステータスとなるなど評価が伸び悩んでいたが、早くも「非常に好評」への好転を遂げた。
本作は、『エルデンリング』をベースとするサバイバルアクションゲームだ。シングルプレイまたは3人プレイに対応している。プレイヤーは夜の脅威にさらされるリムベルドにて、「夜渡り」として3日間を生き延びなければならない。リムベルドでは挑戦するたびに拠点や敵の場所、入手できるアイテムなどが毎回変化する。過酷な2日間を乗り切り、最終日に待つ「夜の王」との戦いに挑む。

『エルデンリング ナイトレイン』は、オープンワールドアクションRPGとして2022年に大ヒットを記録した『エルデンリング』からジャンルを一新。大きな期待を背負って5月30日に発売された。発売初日で世界累計出荷本数が200万本を達成したほか、6月3日には350万本にまでその数字を伸ばしたことを報告。前評判に恥じない滑り出しとなった(関連記事)。
一方で、ユーザー評価には伸び悩みも見られた。時差の関係で5月29日から記録されているものの、5月30日時点のSteamユーザーレビューのデータでは、約1万7000件中67%が好評とする「賛否両論」ステータスに留まった。しかし、それから徐々に好評率が上昇。発売から約2週間が経過した6月16日には、ついに「非常に好評」ステータスを獲得。約7万1000件中80%が好評としている。

こうした変化の背景には、『エルデンリング ナイトレイン』の特徴的なゲームプレイがありそうだ。本作はローグライクの要素を含んでいつつ、『エルデンリング』や『ダークソウル』シリーズなどフロム・ソフトウェア作品の“死にゲー”的な性質を受け継いでいる。過去作品に実装されていた敵が多数登場し、戦闘ではシビアな行動が要求される。3人協力プレイを前提としたつくりとなっていることからも、意図的に高い難易度で設計された作品と言える。
初日時点のレビューを見ると、多くのプレイヤーが「難易度」に言及しており、ゲームの設定が「難しすぎる」といった点での低評価も多かったようだ。ただその後少しずつレビューが好転してきている点を見るに、ゲームへの理解が進むにつれて、本作の魅力が認識されていったのだろう。何度も繰り返し挑戦する中で改善点を見出し、3人で協力してようやくクリアするといった本作のゲーム体験におけるねらいがしっかりと評価されていると見られる。探索の忙しなさや、1プレイ時間の長さなどが、引き続き評価を分けているものの、数多くのレビューが寄せられる中で約2週間で評価ステータスが「賛否両論」から「非常に好評」まで持ち直した点は特筆に値するだろう。
ちなみにSteam版の実績取得率を見るに、本稿執筆時点で最初の夜の王である「夜の獣、グラディウス」の突破率は約80%。ユーザーレビューの好評率とほぼ同じであり、最初の夜の王を倒して醍醐味を味わったユーザーたちの多くが好評を投じている可能性もうかがえる。

なお本作に向けては、発売翌日に公式Tipsが公開。初心者に向けて、システム紹介や戦略の手ほどきがおこなわれた(関連記事)。ゲーム内のチュートリアルだけでは掴みづらいコツが素早く公式Tipsにてカバーされたことも、急速にユーザーレビューステータスが持ち直した一因かもしれない。
また6月2日に実施された本作最初のアップデートでは、シングルプレイでの難易度緩和やレアリティの高い遺物が入手しやすくなる変更などがおこなわれた(関連記事)。ハードコアな本作の特徴はそのままに、シングルプレイでもある程度攻略しやすくなったことも好評レビューが増えた背景としてありそうだ。

ところで、本作にむけては今後2人プレイモードが追加予定であることが発表されている。また、既存の夜の王の強化版に挑むエンドコンテンツの実装も今月予定されているとのこと(関連記事)。さらに年内配信予定のDLCも控えており、まだまだ多くの伸びしろをもつ本作。ユーザー評価をここからさらに上げることができるか期待される。
『エルデンリング ナイトレイン(ELDEN RING NIGHTREIGN)』はPC(Steam)およびPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売中だ。