『オブリビオン』非公式リメイク「Skyblivion」開発チーム、「ベセスダから公式リマスター版を全員分もらった」と報告。めちゃくちゃ大喜び
ベセスダが4月23日にリリースした『The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered』。ベセスダは同作を『Skyrim』に移植するModの開発チームTESRenewal modding groupに向けてプレゼントしたそうだ。

Bethesda Softworks(以下、ベセスダ)は4月23日、『The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered』(以下、Oblivion Remastered)を正式発表し、配信開始した。ベセスダは本作を、『The Elder Scrolls V: Skyrim』向けの非公式Mod「Skyblivion」の開発チームTESRenewal modding groupに向けてプレゼントしたという。
『Oblivion Remastered』は、『The Elder Scrolls』シリーズのナンバリング第4作である『The Elder Scrolls IV: Oblivion』のリマスター版。同作は、2006年から2007年にかけてPC/Xbox 360/PS3向けに発売されたオープンワールドRPGだ。舞台となるのはタムリエル大陸の中央に位置するシロディール地方。帝国が首都(Imperial City)を構えるこの地では、皇帝の死をきっかけとして魔界へと通じる扉「オブリビオンゲート」が解放されてしまった。主人公は王位継承者を探し、世界を破滅へと導く陰謀を阻止すべく、広大なシロディールを冒険することとなる。
そして「Skyblivion」は『Oblivion』を続編である『Skyrim』で再現するというファンメイドのプロジェクトだ。プロジェクトは2012年に発足し2016年より制作開始。『Oblivion』の本編だけでなくDLCも含むすべてのコンテンツを、『Skyrim』向けのModとしてリマスターしている。なお法的な問題を避けるためとして、3Dモデルはいちから再構築。またModの導入のために『Oblivion』オリジナル版の所有が条件となる見込み。同Modは2025年内に無料配信予定だ(関連記事)。
そんな「Skyblivion」の開発チームTESRenewal modding groupは4月23日、X上で『Oblivion Remastered』のリリースを祝福。そしてベセスダより、「Skyblivion」制作チーム全員に対して『Oblivion Remastered』のキーが贈られたことを公表した。
「Skyblivion」については、『Oblivion Remastered』の存在が噂されるにつれ、“競合”ともなりうることから一部ユーザーより存続が危ぶまれている状況にもあった。公式によるリマスター・リメイク登場に際して、公認を受けていないファンメイドのプロジェクトに対しては取り下げが要請される例もあるためだ。そうした中で「Skyblivion」制作チームは、あくまでもファンとして大歓迎との姿勢を表明。またPC版『Skyrim』向けのModである「Skyblivion」と、公式リマスターとの間に比較や競争意識は必要なく、両作ともにプレイヤーにユニークな体験をもたらすだろうとの考えを説いていた(関連記事)。TESRenewal modding groupとしては、リマスター版が登場するとしても取り下げなどの心配はしていなかったようだ。
ベセスダ作品ではMod文化もコミュニティの賑わいに寄与しており、公式がファンメイド作品を尊重する姿勢を取ってきた。今回『Oblivion Remastered』のキーがTESRenewal modding groupにプレゼントされたという報告を見るに、公認とは明言されていないものの、公式と「Skyblivion」開発チームの良好な関係が示されたかたちといえるだろう。「Skyblivion」の完成も待たれるところだ。
『The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered』はPC(Steam/Microsoft Store)/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中だ。PC/Xbox Game Pass向けにも提供されている。
そして『The Elder Scrolls V: Skyrim』向けの非公式Mod「Skyblivion」は2025年内の無料リリースを目指して開発中だ。