注目のオンライン協力FPS『FBC: Firebreak』開発者、“可処分時間にやさしい”要素をプッシュ。「子持ちのゲーマー」でも遊びやすい運営型シューターを目指す

Remedy Entertainment(以下、Remedy)は3月21日、『FBC: Firebreak』を2025年夏にリリースすると告知した。あわせてさまざまな新情報が公開されており、本作の「プレイヤーの時間を尊重する」開発理念なども明らかとなった。
本作は、Remedyが手がけ2019年にリリースした『CONTROL』の世界観をもとにする、協力プレイ型FPSだ。最大3人のオンライン協力プレイに対応する。本作の舞台となるのは、連邦捜査局(Federal Bureau of CONTROL・FBC)本部。本作のFBC本部は異世界から数年にわたる襲撃を受けているという。プレイヤーは恐れ知らずの精鋭部隊「Firebreak」として、未知の異次元へと飛び込み、事態の収拾を図るのだ。
本作では銃器だけにとどまらない多彩な武器のほか、さまざまなツールも存在するという。そうした武装のなかから選んで出動前にロードアウトを設定可能。フレンド、あるいはマッチングで出会ったプレイヤーと共に連携してミッションを攻略していくことになる。
今回、本作のゲームプレイ映像が公開。あわせてさまざまな新情報が解禁されており、海外メディア各誌が報じている。このなかではゲームディレクターのMike Kayatta氏のコメントも交えつつ、本作が「プレイヤーの時間を尊重する」方針で開発されていることも明かされている。
たとえばKotakuによれば、本作にはカットシーンや長いチュートリアルなどが存在しないという。プレイ時間に関わらず、フレンドのゲームにすぐさま合流できるようなゲームを目指しているためだそうだ。またプレイヤーはミッション(Job)の長さや難易度を変更可能で、それらに応じて報酬の種類や終了時に得られる経験値が変動するとのこと。
なお本作にはFOMO(Fear Of Missing Out)、つまり“置いてけぼりへの恐怖感”でプレイさせるような期間限定のコンテンツを提供する予定もないという。またGamesRadar+がKayatta氏のコメントとして伝えるところによれば、本作には毎日ログインさせるようなシステムはないそうで、いつプレイしてもすべてのアイテムを入手できるような仕組みが用意されるようだ。ほか、ゲームプレイに関わらない装飾アイテムについては有償販売されるものもあるそうだが、発売後のプレイアブルコンテンツはすべて無料で提供されるとのことだ。
そうした作風となった背景には、本作を“第2の仕事”のように感じてほしくないという想いがあるそうだ。たとえば子どものいるプレイヤーなど、可処分時間が限られているゲーマーも楽しめるようなゲームにすることを目指しているという。ほかのオンラインシューターや協力プレイゲームとも競合しないようにしているそうで、時間があるときに好きなタイミングでプレイできるゲームにする方針があるようだ。

昨今では各種ライブサービスゲームの台頭によってユーザーがほかのゲームに割ける時間が減っている可能性も業界では懸念されている様子だ(GamesIndustry.biz)。そうしたなかでRemedy初のライブサービスゲームとなる『FBC: Firebreak』では、ライブサービスゲームでありつつも可処分時間を圧迫しない珍しい方針がとられるようだ。Remedy作品といえばストーリーや世界観、そしてカットシーンなどが評価を受けてきたものの、『FBC: Firebreak』はカットシーンなどを設けないという思い切った作風も興味深いところ。続報も注目される。
『FBC: Firebreak』はPC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)/PS5/Xbox Series X|S向けに2025年リリース予定。発売初日よりPC/Xbox Game Pass、およびPlayStation Plus エクストラ/プレミアムのゲームカタログ向けにも提供予定だ。