クトゥルフ深海都市ホラー『Cthulhu: The Cosmic Abyss』発表。“未知なるモノ”の恐怖に晒される近未来、物語の行方はプレイヤーの決断次第

パブリッシャーのNaconは3月7日、スリラーアドベンチャー『Cthulhu: The Cosmic Abyss』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)/PS5/Xbox Series Xで、2026年に発売予定。Steamストアページとトレイラー映像が公開された。
『Cthulhu: The Cosmic Abyss』は、深海の謎を解き明かしていく一人称視点の調査型ホラーアドベンチャーだ。本作の舞台は2053年。インターポールのオカルト専門文門「アンシル」のエージェントである主人公ノアは、太平洋の深海に位置する採掘基地にて鉱夫が失踪した事件をきっかけに、超常現象の調査を行なうべく、深海に潜む未知の脅威と向き合うことになる。
本作では、AIパートナーのキーとともに巨大な沈没都市「ルルイエ」を探索し、手がかりや証拠を集めなければならない。都市の中心に眠る“ある秘密”を求め、不可解な現象の真実を解き明かしていくといったストーリーが展開されるという。さらに、本作には多くの選択肢が存在するとされており、プレイヤーの選択によってルートやストーリーなどが変化する仕様が導入されるようだ。


なお、本作ではゲームエンジンとしてUnreal Engine 5(以下、UE5)が採用されているという。今回公開されたトレイラー映像ではゲームプレイとみられる映像は確認できなかったものの、本編のゲームプレイでもUE5でリアルなグラフィックが構築されるのだろう。悪夢のような世界を美麗な表現で描く作品となることに期待が高まる。
タイトルにもあるように本作は、ラヴクラフトの小説によって提示された世界観「クトゥルフ神話」をモチーフとした作品だ。クトゥルフ神話は、人知を超えた異形の存在との邂逅による恐怖を描く作品群であり、「理解できないものへの畏怖」を表した「コズミックホラー」と呼ばれる独自のジャンルの先駆けとなった。のちのアーティストらに大きな影響を与え、ゲームにおいても数多くの派生作品が生まれてきた。また、その世界観をもとにした「クトゥルフ神話TRPG」は数あるシナリオの中でも高い知名度を誇る。『Cthulhu: The Cosmic Abyss』ではAIなどの先進的なテクノロジーが存在する近未来を舞台としており、科学の力さえも無力と化すコズミックホラーの恐怖がより強調されて描かれる格好だ。

本作はフランスのデベロッパーであるBig Bad Wolfが開発を行なっている。これまで主にアドベンチャーゲームを手がけてきたスタジオだ。プレイヤー自身が謎を解き明かしていくような作風が特徴で、映画のような濃厚なストーリーテリングが評価されてきた。また、過去作『ヴァンパイア:ザ・マスカレード スワンソング』は同名のTRPG「ヴァンパイア:ザ・マスカレード」を原作としており、『Cthulhu: The Cosmic Abyss』も同じくTRPGで代表的なテーマが採用されたようだ。プレイヤーの選択が重要となるシステムなども見るに、TRPGさながらの没入感を味わえるのかもしれない。
『Cthulhu: The Cosmic Abyss』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X向けに、2026年発売予定だ。