『モンスターハンターワイルズ』の終盤モンスターを早くも「37秒」で狩る猛者あらわる。もはや怖がられる

カプコンは2月28日、『モンスターハンターワイルズ』を発売した。そんな本作にて終盤に狩猟が可能となるモンスターの調査クエストを「37秒」で終わらせたタイムアタック走者が現れ、国内外で話題を博している。なお本稿には本作終盤の内容が含まれているため、留意されたい。
本作は、ハンティングアクションゲーム『モンスターハンター』シリーズ最新作だ。舞台となるのは、ギルドが調査したことのない未踏の領域「禁足地」。フィールドでは季節が移り変わるほか、さまざまな生物が生態系を形作っている点が特徴だ。また、お馴染みの14種の武器種が続投しており、「武器切り替え」「集中モード」といった新たな仕組みも導入されている。

『モンスターハンター』シリーズといえば、各大型モンスターの狩猟までの時間を競うタイムアタック(TA)も盛んにおこなわれている。発売からまだ4日の本作でも、さっそくシリーズのTA走者がしのぎを削り始めているようだ。このなかで投じられたあるTA動画のタイムに、国内外の注目が集まっている。主にヘビィボウガンを用いるTA走者であるaco氏が投稿した、歴戦グラビモスのソロ討伐動画だ。
動画はフィールドの探索状態からスタートしており、怪力の種や鬼人の粉塵といった一時強化アイテムをクエスト開始前に使用。グラビモスを発見しつつあらかじめ捕獲用麻酔弾を撃ち込んだのち、その後はひたすら水冷弾を腹部に撃ち込み続ける戦法だ。水冷弾が5発ほど撃ち込まれたタイミングでグラビモスの狩猟が「調査クエスト」として開始され、クエストタイムのカウントが始まった。
そのまま次々と放たれる水冷弾を受けて、怯み続けるグラビモス。そんなグラビモスがダウンしたタイミングでシビレ罠が仕掛けられ、ダメ押しで放たれた2発の水冷弾を受けてグラビモスは捕獲されることとなった。グラビモスの体力が基準を下回ったことで、開幕の捕獲用麻酔弾が効いた格好だ。クエストクリア時間はわずか37秒77となった。
この記録は海外メディアPC Gamerなどにも報じられており、発売後間もない本作で「1分を大幅に切るタイム」が記録されたことが驚愕されている様子だ。同誌のLincoln Carpenter氏は記事の見出しで「10年間『モンスターハンター』をプレイしてきたが、37秒で歴戦グラビモスを葬るスピードラン走者に恐怖している」として、aco氏の記録への“畏怖”を示している。
なお本作ではフィールド上で探索状態として、時間やダウン回数の制限がなく自由に動き回ることが可能。大型モンスターに一定ダメージを与えたタイミングでそのモンスターの狩猟が調査クエストとして開始され、クエスト制限時間やダウン回数制限などが適用される仕組みだ。そのため今回のTAのように、探索状態で一時強化アイテムの使用や捕獲麻酔弾といった下準備を済ませ、一定のダメージを与えた状態でクエストを開始可能。動画開始からグラビモス討伐までは1分10秒ほどながら、クエスト時間としては37秒という驚異の記録を出した格好だ。

ちなみに探索から調査クエストを開始した場合のTAは、現状ユーザー間では主に“現地TA”との呼称が用いられている様子だ。下準備などを時間外で済ませて非常に短いタイムを残せる点も注目されており、aco氏も動画の概要欄にて「現地TAはインチキ」と綴っている。『モンスターハンターワイルズ』の新システムならではの新たなTAスタイルとなるのだろう。
このほかaco氏の動画からは、TA時の装備も確認可能だ。武器としてはアーティア武器であるグライフェンを使用。アーティア武器は、歴戦のモンスター狩猟時に報酬として得られるアーティアパーツを組み合わせて作成可能で、組み合わせるパーツや強化によってさまざまな性能が付与される。そこに装飾品などもフル活用されつつ、水属性強化や会心撃【属性】をはじめ、各種火力アップ・会心率アップ系のスキルが採用されているようだ。
早くもそうしたビルドを揃えつつ、歴戦グラビモスを相手に37秒というクエストタイムを叩きだしたaco氏の動画。国内外で驚きを呼んでおり、現地TAという新たなTA方式の到来を印象づける記録となった様子だ。なお本作では現地TAに用いられる調査クエストの他にも、フリークエストなど従来同様のクエストも用意されている。今後もそれぞれにどのような記録が生まれていくのか注目されるところだろう。
『モンスターハンターワイルズ』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。