『シドマイヤーズ シヴィライゼーションVII』をプレイするとマジで夜が明けるのか?無知な人間が識者に雑な質問をぶつけまくった結果
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パブリッシャーの2Kは2月11日、『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』を発売した。対応プラットフォームは、PC(Steam/Epic Gamesストア)/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One。
本作は、「シドマイヤーズ シヴィライゼーション」(Sid Meier’s Civilization)シリーズの最新作だ。プレイヤーはひとりの指導者として、文明を世界の覇者として導くことになる。たとえば都市の食料を増やして人口を増加させ、生産力や科学力を高めて国力を増強させたり、文化力や外交力を高めたり、はたまた軍事力で他文明を滅亡させたり、ゲーム中に用意されているいくつかの勝利条件を目指していく。
また、『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』(以下、Civ7)では、新システムとして3つの時代と、時代ごとに固有の文明が存在。時代の移り変わりと共に文明も変化し、自分だけの文明の歴史を描いていくゲームである。
そんな『Civ』シリーズには、「中毒性が高い」「あと1ターンが終わらない」「気がついたら朝」など、プレイヤーたちの間でまことしやかに囁かれている語り草がある。それは一体本当なのか。そして『Civ7』においても噂は健在なのか。今回は『Civ』シリーズ無知な編集担当が、識者にいろいろと質問を投げてみた。なお本企画におけるゲームコードは2Kから提供を受けている。
卑弥呼のアメリカ合衆国大統領就任も実現できる『Civ7』
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田畑氏:
歴史ストラテジーゲームが大好きなライターの田畑です。好きな世界遺産は『Civ5』のノートルダム大聖堂です。今日は『Civ』について聞かせてほしいということで駆けつけました。よろしくお願いします!
――いきなり『Civ』初心者にはよくわからない熱量の自己紹介ありがとうございます。ちなみに自分は昨日まで『Civ』の「シ」の字も知らなかったのですが、そんな自分でも楽しめるゲームなんでしょうか? そもそも「文明ストラテジー」とか言われてもイメージが湧かないんですが。
田畑氏:
もちろん楽しめます!『Civ』は自分が指導者になって文明を築き上げ壮大な歴史を体験するゲームなんですが、イメージとしては「国作り+バトル+シミュレーション」のハイブリッドみたいなゲームです。
覚えることが多そうで不安……という方にも安心なのが『Civ7』では「レガシーパス」というシステムがあって、時代ごとに「こういう方向で文明を発展させると強いよ!」という指針が示されているので、初心者でも道に迷わず進めるんです。
たとえば「経済のレガシーパスを進めておけば、お金が貯まりやすくなって後々楽になる」とか、「軍事を伸ばしておけば、他文明にボコられずに済む」みたいな感じですね。だから、最初は「何やればいいの?」ってなっても、レガシーパスの指示通りに進めれば自然と文明が発展するし、気づけばめちゃくちゃ熱中していること間違いなしです。
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――ほう……つまり、ゲームに導かれるまま進めていけば、偉大な文明の指導者になれると。文明を発展させていくゲームってことですね。
田畑氏:
そういうことです。気づいたらめっちゃ国がデカくなってて、「うちの文明、なんか強くね?」ってなる瞬間がクセになるんですよ。
――へえ……でも、それって歴史を学ぶゲームでもあるってこと? 実際の文明を率いるわけですよね?プレイしてるだけで世界史に詳しくなれそうな気がするんですが。
田畑氏:
はいと言えますし、いいえとも言えますね(笑)
――曖昧な答え!!
田畑氏:
というのも、『Civ7』ではゲームの進行上で「古代」「探検の時代」「近代」の3つの時代をカバーしていて、各時代で実在した文明や指導者が登場するので、歴史の雰囲気を味わうことはできます。ただ、ゲーム内ではプレイヤーの選択で歴史が大きく変わるので、実際の歴史とは異なる展開になることがほとんどです。たとえば卑弥呼がマヤ文明を率いるとか……。
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――えっ、卑弥呼がマヤ文明を率いる!? どういうこと?????
田畑氏:
『Civ7』の世界では、時代も国も関係なく指導者を文明に割り当てられるので、そういうカオスな状況が発生するんです。たとえば、「古代マヤを率いる卑弥呼」が、時代の進行とともに「ノルマン人の王・卑弥呼」になり、最終的に「アメリカ合衆国大統領・卑弥呼」になることもあります。
――邪馬台合衆国爆誕!?!?!?!?
田畑氏:
そうです。ワシントンD.C.の中心に巨大な卑弥呼像がそびえ立ち、ホワイトハウスでは神託による政権運営がおこなわれます。魏志倭人伝には「アメリカ合衆国、卑弥呼の国」と記されることでしょう……。
――魏志倭人伝、現代まで更新されてたんだ……。
田畑氏:
いや、実際にはそんな細かい描写はゲーム内ではないんですが(笑)。まあでも、そんな感じで「歴史を学ぶゲーム」ではなく、「歴史で遊ぶゲーム」と考えたほうが正しいですね。「世界制覇を狙う卑弥呼」とか、「爆速宇宙開発をする卑弥呼」とか、現実ではありえない展開が生まれます。
――歴史の”if”を楽しめるって考えると、なんかロマンありますね……。
田畑氏:
そうそう、そういう「もしも」の歴史を作れるのが『Civ』の醍醐味ですね。で、やってると不思議なことに、「この文明の指導者、なんでこの人なんだろ?」とか「この世界遺産、どんな歴史があるんだろ?」とか気になって調べちゃうんですよ。
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――つまり、結果的に世界史を学んでると……。
田畑氏:
はい、まんまと『Civ』に世界史の知識を植え付けられます(笑)
――へぇ、なんだかおもしろそう!でも、卑弥呼が指導者ということですが、なんかよくわからなくって。『Civ』でいわれる指導者っていったい何者なんですか?
田畑氏:
指導者は、簡単に言うと文明の顔、すなわちリーダーです。『Civ』シリーズを通して歴史上の実在の人物から選ばれた偉人が登場していますね。
――ほう。どんな指導者がでてくるんですか?
田畑氏:
たとえば『Civ7』では孔子が指導者のひとりとして登場しています。子曰く……でお馴染みの「論語」を著したあの孔子ですね。
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――孔子? 古代中国の思想家ですよね。文明を率いるんですか?
田畑氏:
はい。しかもゲーム内では「科挙」という固有能力を持っていて、都市の成長率と科学力にバフがかかるんですよ。まさに「子曰く、テクノロジーは力なり」ってやつですね。
――いや、孔子そんなこと言ってないでしょ!?
田畑氏:
……そうですね。でも、ゲームをやってるとそんな気分になってきます。技術開発でライバル文明に差をつけてると、自然と「子曰く、我が文明の科学力は世界一!」って気持ちになります。
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――また変なこと言ってる…。でも、孔子は科学に強いから、軍隊を率いて戦争するみたいな展開にはならないんですね。孔子のイメージが崩れなくて安心しました。
田畑氏:
それがですね、なるんですよ。『Civ』の世界では指導者は平和主義とは限らないので、状況によっては孔子がガチガチに武力を鍛えて「子曰く、カタパルトを配備せよ」とか言い出すこともあります。
――え、孔子、戦うんだ……。
田畑氏:
孔子以外にもいろんな指導者が登場します。たとえば、カール大帝として知られるシャルルマーニュ。彼はフランスやドイツの祖を築いた偉人で、ゲーム内では騎兵ユニットの戦闘力が上がる能力を持っています。「フランク王国式・ゴリ押し騎馬軍団」 みたいな感じですね。
――カール大帝、めちゃくちゃ強そうですね!
田畑氏:
そうですね。史実でも軍事的に優れた指導者だったので、その特徴がしっかりゲームに落とし込まれているんです。他の指導者もそれぞれの歴史に応じた固有の能力を持っています。
――なるほど。でも『Civ7』では卑弥呼がマヤを率いたり、ノルマンになったり、果てはアメリカの大統領になったりするって話でしたよね? 卑弥呼と言えば邪馬台国じゃないんですか?いったいどういうことなんでしょう?
田畑氏:
いい質問ですね!実はそこが『Civ7』の新しいポイントなんですよ!『Civ6』までは日本の指導者は北条時宗や織田信長といった形で、例外はありつつも基本的には文明と指導者の組み合わせが固定されていました。
でも『Civ7』ではその縛りがなくなって、指導者と文明が分離されたんですね。だから科学に強い孔子で、科学に強いマヤ文明を率いたり、騎兵が強いシャルルマーニュで強い騎兵の固有ユニットを生産できるマウリヤを率いたり、それに卑弥呼でアメリカ大統領になったり、より自由なプレイが出来るようになったんです。
また、ひとつの時代が終われば次の時代で操作する新しい文明を選ぶ必要があるので、その辺りの組み合わせを考えて試してみるのも楽しいゲームになりました。
――なるほど!ちなみに日本の文明は登場するんですか?
田畑氏:
日本も登場します!でも『Civ7』では日本文明は最後の時代に「近代日本」として登場するので、「古代」や「探検の時代」に日本の文明を選ぶことはできないんです。
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――えっ、日本文明って最初から使えないんですか!? そんな……。僕は卑弥呼で邪馬台国を率いる夢を見ていたのに……。
田畑氏:
異常に卑弥呼にこだわりますね……(笑)残念ながら邪馬台国は登場しませんが、最初から卑弥呼に近代日本を率いてもらう方法はあったりします。
『Civ7』では「古代」以外にも途中の「探検の時代」や最後の「近代」からプレイを開始することができるので、始める時代を「近代」にすれば本来は後半にしか登場しない日本文明を最初からプレイすることも出来るんです。
途中から始めれば全体のプレイ時間の圧縮にもつながるので、この文明ちょっと触ってみたいなというときにも便利ですね。
――近代日本を統率する卑弥呼か……。それはそれで夢があるかも?ちなみに近代日本にはどんな特徴があるんですか?
田畑氏:
近代日本はざっくり言うと軍事と科学に強みをもつバランス型で、固有の海洋ユニットの「三笠」や固有の航空機ユニットの「零戦」といった軍事ユニットがあったり、生産力とゴールドにボーナスが与えられる「財閥」を作ることができたりします。
――おぉ、確かに明治から昭和にかけての日本っぽい!
田畑氏:
あと、ゲーム内の世界遺産にあたる「道後温泉」が比較的容易に建造できるのも特徴ですね。
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――道後温泉が世界遺産なんですか……!?!?
田畑氏:
はい。実際には道後温泉は国の重要文化財で世界遺産ではないんですが、『Civ7』では世界遺産的な扱いで、建造すると一定の幸福度がたまるたびに人口が増える強力な効果を持っています。
――そういえば自己紹介でも世界遺産の話をしていましたが、作った世界遺産や都市は時代が変わってもそのまま次の時代に残っているんですか?せっかく作ったピラミッドがなくなってしまうとかは……。
田畑氏:
そこは安心してください。各時代の終了時、プレイヤーは次の時代で率いる新たな文明を選択することになりますが、時代が変わって文明が変わっても、すべてがリセットされることはなく、前の時代に建てた都市や町はそのまま次の時代の文明に引き継がれますし、前の時代で達成した成果や一部の要素は「レガシー(遺産)」として次の時代に引き継がれてボーナスをもたらしてくれます。もちろん、古代に建てた世界遺産のピラミッドも、そのまま近代まで残り続けますよ。
――古代建築ばかりの近代国家というのも可能なんですか?
田畑氏:
可能といえば可能なんですが……、それはかなりのクセ強プレイになりますね(笑)前の時代の建造物は効果が減少するので、古い建物は取り壊して新しい時代の建物に改築していくのがおすすめです。ちなみに、軍事ユニットも引き継ぎには制約があるので、まるまる引き継ぐのは難しいです。なので、棍棒を持ったユニットが銃火器に蹂躙されるというような悲劇は起こらないようになっています。まあ、騎兵が戦車に蹂躙されるということは近代に入ると十分起こり得ますが……。
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軍事力だけじゃない。4つのアプローチで自文明を勝利へ導く
――なるほど。とにかく卑弥呼になって文明を率いていくゲームだというのはわかりましたが、どういう流れで進んでいくんですか?
田畑氏:
基本的な流れとしては、まずは最初に拠点となる都市を作って、技術や文化を研究して文明をさらに発展させていきます。そうして発展していった自分の文明と別の文明が、外交や戦争で競い合うことになる中で勝利を目指していくという感じで、やること自体は実は比較的シンプルです。
――どうすれば勝ちなんですか?
田畑氏:
勝利条件もいくつか用意されていて、たとえば相手の文明をすべて武力で滅ぼす、あるいは核開発を完了させる「軍事勝利」や、科学研究を進めて有人ロケットを打ち上げることによる「科学勝利」などがあります。必ずしも拳を交える必要がなく、外交や経済の力で勝利を目指せるところも魅力のひとつですね。
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――やっぱり文明同士は戦わないといけない運命なんですか……。
田畑氏:
戦争と陰謀はやっぱりどこの世界でも起こりますね……。仲良く同盟していたと思っていた他文明が、裏では自文明にコソコソとスパイを派遣したり、こちらの領土の近くに町を建ててきてくせに「領土が接近している!」と憤慨してきたり……。そうした他文明と平和にのほほんと共存することは不可能なんですね。『Civ』の世界でも人類は愚かなんです。
――戦争を回避する道はないんですか?
田畑氏:
『Civ7』では「影響力」という外交に使用できるリソースが存在していて、これを消費することで相手の非難を躱したり、都市国家を平和的に併合したりすることはできます。でも、そんなのはおまけみたいなもので、戦争は避けられませんね。
――ということは戦争することが前提のゲームなんですね……。
田畑氏:
戦争を避けて通ることが難しいのは間違いないんですが、『Civ7』の低い難易度でプレイする場合であれば、AIや独立勢力の散発的な武力行使はそこまで脅威ではないんですね。なので、まったく軍事ユニットを生産しないで勝つ場合もあるとは思います。ただ、軍事ユニットを保有することが他文明に対する抑止力となって、結果として戦争が回避されることがあるので、科学勝利や文化勝利を目指す場合でも自衛のための戦力を確保しておくとなんだかんだ役に立ちますね。
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――武力をもっていることが他文明に対する牽制になるって、なんかリアルですね……。で、何をしたら勝ちで、何をしたら負けになるんでしょう?やっぱり他文明をすべて滅亡させたら勝ち……だとしたらそれはそれで怖いですよね。
田畑氏:
実は自分以外の文明をすべて滅ぼすこともひとつの勝利条件なんですよね。それ以外に用意されているのが、「アイビー作戦」という核実験プロジェクトを完了させる「軍事勝利」、科学力を高めて「有人宇宙飛行」プロジェクトを完了させる「科学勝利」、「万国博覧会」の開催を目指す「文化勝利」、そしてすべての文明の首都に「世界銀行支部」を設立する「経済勝利」の4つです。他文明を滅ぼす以外の勝利は、すべて近代でのみ達成可能なので、長期的な戦略や計画が重要になってきます。反対に、敗北条件の多くは自文明の都市、町がなくなることです。他文明や独立勢力に拠点をすべて占拠されたら負けてしまいます。
――占拠されたらいきなり「処刑!」みたいな感じですか?
田畑氏:
実は『Civ7』ではまだ敗北を知らなくて……。
――かっこいい……!
田畑氏:
ただ、『Civ6』では物悲しいムービーが流れます。あれは結構切なかったですね。
指導者・文明の特性がシナジーを生み出して「強さ」を発揮
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――『Civ7』で「強い」と言ったら何が強いことになるんですか?やっぱり軍事力ですか?
田畑氏:
もちろん軍事力は重要な要素のひとつですが、それだけが強さのすべてではないですね。特定のプレイングと組み合わせると、シナジーで4つの勝利条件のどれかにかなり近づくことができるという強さもあります。例えば『Civ7』に登場する指導者のイサベルは、マップのどこかにある自然遺産を発見するとゴールドが手に入る上に、自然遺産のタイルからの産出量が+100%になるという能力があります。
つまり、自然遺産をうまく活用することで真価を発揮するわけですね。ほかにもマキャヴェッリは手に入る影響力が増加したり、外交したときにゴールドが手に入ったり、外交プレイに強い指導者なんです。こういった指導者独自の能力、あとは文明の特性もうまく利用することで、プレイヤーの戦略次第で「強い」と感じられるはずです。
――なるほど。指導者や文明ごとに強みが違うと!ちなみに、初心者におすすめの指導者は誰ですか?
田畑氏:
人それぞれに好きな勝利条件があると思うので、いろいろな指導者を触ってみて自分の好みを見つけてほしいですが、個人的にはイブン・バットゥータがバランス良く、さまざまなプレイスタイルに柔軟に対応できるので、初心者の方にもおすすめだと思っています。『Civ』の世界では最初はマップが開示されていない真っ暗な状態で、ユニットに探索させて自分で視界を確保していく必要があるんですが、イブン・バットゥータのユニットはほかの指導者のユニットよりも視界が広いので、その点でもプレイしやすいと思います。
――まずは視界を確保することが初心者には重要なんですか?
田畑氏:
そうですね。特に序盤の視界確保が非常に重要で、近隣の独立勢力や他文明の位置を把握しておくといいと思います。思いも寄らない場所から突然攻撃を仕掛けられることもありますので。何より、「発見」イベントのタイルが見つかるとボーナスがもらえるので、他文明よりも有利にゲームが進められることもあります。ただ、探索だけにかまけていても都市が発展しないので、バランス良く、かつ効率的に視界を確保していくことが大事です。その点で見ると、効率的な探索が可能になるイブン・バットゥータは「強い」と言えるかもしれませんね。
まったく誇張なく、「生活が崩壊する」ほど中毒性のあるゲーム
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――ここまでどんなゲームなのか聞かせてもらって、非常に『Civ7』に興味が湧いてきました!
田畑氏:
そう言ってもらえて嬉しいです!ぜひプレイしましょう!一生遊べますよ!
――でも、『Civ』シリーズをプレイしたせいで「人生終わった」みたいなミームとか、「あと1ターン」と思っていたら朝になっていたという話を聞くんですが……。
田畑氏:
まったく誇張なく生活が崩壊します。なので気をつけた方が良いです。実際、私は何度か崩壊しています。
――ええ……。
田畑氏:
『Civ』シリーズは時代が進むにつれて、都市の開発、科学や文化の研究、戦争、探索などなど、いろいろなことが同時にできるようになっていきます。次の科学技術があと3ターンで研究できる。研究が終わったらこの強い軍事ユニットを生産して、あの文明を攻めようとか。で、いざ攻め始めるとキリの良いところまでやろうとゲームが長引いて、思ったよりも時間が経って……。それでようやく相手の首都があと1ターンで落とせそうだから、とりあえずあと1ターンやるか……と。この「あと1ターン」は永遠に続く魔法の言葉で、睡眠時間を奪う罠なので逃げてください!
実際、本当に気づいたら夜が明けているということも珍しくないです。実際、私は昨日から一切睡眠無しで、こうして『Civ』の魅力をお伝えしています。本当に良くないですね。
――ええ……。寝ていないんですか……?
田畑氏:
不思議なんですが、1プレイが終わると朝なんですよね。『Civ7』でもこの中毒から逃げられないのかと、発売したばかりなのに戦々恐々としています。
――キリの良いところが次から次に出てくる、みたいな感じですか?
田畑氏:
最終的に勝利するまではキリが良くないというか、気分的にスッキリしないのでプレイせざるを得ないというか……。たとえば、ある世界遺産をとある都市で建造したら、次に何を建てるのかを聞かれるんですね。研究も同じで、次に何を研究するのか選択が迫られる。選択した時点で気持ちは次に向かっているから終われない、と。個人的にはそんな感触です。
――なるほど。「決断」の連鎖みたいなゲームだと。
田畑氏:
そんな格好良いものではなく……。ここに都市公園を建てると幸福度が+15……。つまり最強ってことか、くらいの思考でプレイしていますね。
――あっ、なんかすごい自分でもプレイできそうな緩さを感じました。ますます遊んでみたい気持ちになっていますが、時間を溶かさないためには何をすべきですか?
田畑氏:
『Civ』をプレイしない……、というのは冗談で、実はゲームの速度を最初の設定でいじれます。ここを一番早いモードである「オンライン」にしておくと、標準速度でプレイするよりも比較的プレイ時間は短くなりますね。あとは翌日に予定がない日の夜からじっくりと時間を溶かしながらプレイするのも乙です。
いろいろ怖い言い方をしてしまいましたが、『Civ7』は過去のシリーズ作品よりも比較的何をやると良いのかわかりやすくなっていて、各時代ごとに区切られたおかげでキリの良いところというのもわかりやすくなっているので、難易度と時間を恐れずにぜひ遊んでみてほしいですね。
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――ありがとうございました。自分も生活を壊さないように気をつけつつ、ぜひ遊んでみようと思います。
『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売中。
[回答・編集:Akira Tabata]
[執筆・編集:Koutaro Sato]