痛快ゴアFPS『DOOM: The Dark Ages』、なんとCEROレーティング「D」に引き下げ。内容変更はないけどなぜか引き下げ、リブート版『DOOM』シリーズで初

Bethesda Softworks日本公式は2月21日、FPS『DOOM: The Dark Ages』のCEROレーティングが「D:17才以上」となったことを報告した。ただし内容は海外版と同じだそうだ。

Bethesda Softworks日本公式は2月21日、『DOOM: The Dark Ages』のCEROレーティングが「D:17才以上」となったことを報告した。レーティング決定に伴ってゲーム内の表現内容に変更はなく、海外版と同内容になるそうだ。

本作は、id Software が手がけるFPS『DOOM』シリーズの最新作だ。2016年のリブート版『DOOM』から連なる3作目であり、PC(Steam/Microsoft Store)およびXbox Series X|S/PS5向けに5月15日にリリース予定。本作の舞台となるのは、前2作品よりさらに前。中世のエッセンスを取り入れた世界観で、ドゥームスレイヤー(DOOM Slayer)のオリジンストーリーが描かれるという。


本作でもプレイヤーはドゥームスレイヤーとなり、地獄の軍勢と一騎当千の闘争を繰り広げる。本作のドゥームスレイヤーはフレイルやシールドソーといった武器を活用する高い近接戦闘能力が特徴。また往年のシリーズ作品に存在したストレイフ(左右の平行移動)システムも復活するそうだ。開発チームいわく「『DOOM Eternal』が戦闘機のような感覚だったとすると、『DOOM: The Dark Ages』では鉄の戦車で、立って戦うことができるようになっている」とのこと(Xbox Wire)。

ステージはid Software史上最大かつもっとも広大だそうで、探索によって戦利品やアップグレード、シークレット要素の発見が可能。シールドソーは壊れた橋を渡ったり、岩場をよじ登ったりといった探索にも活用できるという。銃器もさまざま登場し、ダブルバレルショットガン、頭蓋骨を砕いて高速弾を撃ち出すマシンガンなどが用意される。

今回Bethesda Software日本公式は、本作がコンピュータエンターテイメントレーティング機構(CERO)の審査を通過したことを報告。レーティングは当初の「Z:18才以上のみ」から、「D:17才以上」に変更されたそうだ。ただしゲーム内の表現内容に変更はなく、海外版と同内容とのこと。


なおシリーズ過去作にあたるリブート版『DOOM』と『DOOM Eternal』はいずれもCEROレーティング「Z:18才以上のみ」のタイトルだった。両作では、銃撃や爆発で敵が欠損して肉片が飛び散ったり、チェーンソーで敵を真っ二つにしたりといったゴア表現も特徴。コンテンツディスクリプターアイコンを見るに、そうした暴力描写がレーティング「Z」に決定された根拠となったようだ。

とはいえ『DOOM: The Dark Ages』でも公開されてきたゲームプレイ映像では、敵の四肢や肉片が吹き飛んだりといった持ち味は健在。ゴア表現が控えめになったわけではなさそうだ。ちなみに本稿執筆時点で海外レーティング機関の判定ではIARCでは「18+」、また各トレイラーの冒頭を見るにESRBでは「Mature 17+」と判定されていることが確認できる。いずれも暴力表現やゴア表現がレーティングの根拠となっており、前作および前々作と同じレーティングだ。つまりCEROだけがなぜかレーティングが引き下げたかたち。


ちなみにリブート版『DOOM』シリーズでは、ゴア演出と共に敵を処刑できるシステム「Glory Kill」が存在。開発者によると、グロさよりもコミカルさを感じられるような、アクション映画のようなノリの良いバイオレンス表現を目指したという(4Gamer)。そうした作風は『DOOM: The Dark Ages』にも反映されていることだろう。海外レーティングを見るにゴア表現自体は過去作に引けを取らないとみられるが、作風も踏まえてCEROのレーティングの引き下げに繋がったのかもしれない。

近年では、たとえば『ステラーブレイド』にキャラの腕の欠損シーンなどがあるものの表現規制はなしでCEROレーティング「D:17才以上」という判断がとられたことが話題となっていた(関連記事)。ただ、同作では機械化されたキャラが登場する世界観も特徴。腕の欠損シーンがあるキャラについても、完全に生身というわけではなかった。そうした設定や作風も、近年のCEROレーティングにおいて考慮されている可能性はありそうだ。

DOOM: The Dark Ages』はPC(Steam/Microsoft Store)およびXbox Series X|S/PS5向けに5月15日にリリース予定だ。発売初日からPC/Xbox Game Passにて提供予定。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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