大ヒットゲーム『Cult of the Lamb』公式が「Xの金バッジ、月額15万円は高すぎる」と怒る。同金額分だけ慈善団体への寄付を実施へ
『Cult of the Lamb』の公式X(旧・Twitter)アカウントは1月31日、突如“Twitterの金バッジはクソだ”といった意見を表明。Xへのサブスクリプション費用は無駄遣いだとして、代わりに毎月異なる慈善団体に同額の寄付をおこなっていくことを表明した。初月となる今月は、国境なき医師団への寄付がおこなわれるという。
『Cult of the Lamb』は、カルト教団の運営とローグライトアクションを組み合わせた作品だ。Massive Monsterが開発を手がけ、Devolver DigitalよりPC/Nintendo Switch/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに販売されている。本作にてプレイヤーは、カルト教団を設立した主人公の子羊となり、足を踏み入れる度に構造を変えるダンジョンを探索。信者をスカウトしつつ拠点に戻り、教団を拡張していく。2022年にリリースされ高い人気を博した後もさまざまなアップデートがおこなわれており、昨年10月には全世界で売上450万本を達成した。
今回本作の公式Xアカウントは、突然X社の重役であるイーロン・マスク氏、およびXへのサブスクリプションによって得られる金色のチェックマーク、いわゆる金バッジへの苦言を呈した。年額で“1万2000ドル”の費用がかかるとして「なんて酷い無駄遣いだ」と述べている。
そして同アカウントは、Xの金色のチェックマークを得るためにサブスクリプションを支払う代わりに、毎月異なる慈善団体に1000ドル(約15万円)を寄付していくと表明。第1弾として、国境なき医師団に寄付をおこなうと宣言した。イーロン・マスク氏が2022年10月におこなったTwitter買収後には、Xへの名称変更だけでなくプランや仕様の変更などさまざまな波乱もあった。今回同アカウントはそうしたXの運営体制や高額なプランを批判しつつ、代わりにチャリティーにお金を使うことを啓蒙しているわけだ。
なおTwitter時代には青色の認証済みバッジについて、企業や著名人のアカウントには「実際にその人物・組織が運営している」ことや「そのアカウントに著名性や公共性がある」ことを示すために認証済みバッジが無償で付与されていた(関連記事)。一方Xとなってから認証済みバッジはサブスクリプションで提供されるかたちに。月額換算857円のプレミアムプランから提供されているほか、企業や政府機関を対象とする「認証済み組織」のプレミアムサブスクリプションサービスでは、特別な認証済みバッジとなる金色のバッジが提供されることとなった。
ちなみに現在、認証済み組織のサブスクリプションにはベーシックとフルアクセスの2つのプランがある。フルアクセスでは金色のチェックマークの付与に加えて、広告クレジットや関連アカウントの作成などが可能だ。ベーシックは月額200ドル(約3万円)/年額2000ドル(約30万円)で、フルアクセスは月額1000ドル/年額1万ドル(約150万円)となっている。『Cult of the Lamb』の公式Xアカウントは、フルアクセスで月額を払い続けた場合の、いわば最大額を寄付していく格好だ。
なお、金バッジについては、こうしてフルに支払っている企業もあれば、X側から権威的なアカウントに“無償”で与えられるようなケースもある。もちろん弊誌はそんな特権を受けられるはずもなく、金バッジにはフルで料金を支払っている。いろいろと特典はあるが、メディアで受けられる恩恵という点では青バッジとの差はさほど感じられず、『Cult of the Lamb』公式が高いというのも理解できるところはある。