『Vampire Survivors』まさかの実写化か。ゲームにはっきりストーリーないけどお構いなし、開発元いわく「どうなるか予想もつかない」
デベロッパーのponcleは1月17日、『Vampire Survivors』の今後のアップデート計画について発表。あわせてクロスメディア展開として、実写作品が制作中であることが示唆されている。
『Vampire Survivors』は、ローグライク要素のある見下ろし型視点アクションゲームだ。プレイヤーは自動で攻撃をおこなうキャラを操作。装備やアップグレードを入手しながら、四方八方から迫り来る多数の敵と戦い続ける。2021年にSteamで早期アクセス配信開始され、瞬く間に非常に高い人気を獲得。2022年10月の正式リリース後も無料アップデートが続けられているほか、DLC展開もおこなわれてきた。
今回、poncleはSteamの本作公式ニュースにて今後のアップデートや新展開の計画をお披露目している。まず2025年は、無料アップデートの開発に集中するとのこと。ただ現在は多数のプラットフォーム向けに配信されていることもあり、アップデートのQA(Quality Assurance・品質保証)チェックに時間を要する状況があるという。そのためアップデートの回数を減らし、代わりにアップデートの内容を増やす方針で提供していくとのことだ。
新たな機能としては、次回のパッチ1.13でクロスプラットフォーム間でのセーブデータ共有機能がついに実装予定。そしてオンラインCo-op機能についても、課題はありつつも専門家と協力がおこなわれつつ今年中には実装される見込みだという。このほか公式ニュースではアップデートが3つのサイクルにわたっておこなわれる計画と、それぞれのサイクルで実装予定のコンテンツの方向性も説明されている。
そんな公式ニュース内では、本作のクロスメディア展開についても言及された。本作は2023年4月に、映像製作会社Story Kitchenによるテレビアニメ化が発表されていた(関連記事)。一方で長らくその続報はない状況であった。
そして今回poncleは、Story Kitchenが「実写作品(live-action film)」を手がけていると伝えている。過去に告知されたテレビアニメと別の作品かどうかは不明。とはいえ今回はアニメについて一切言及がないことから、当初テレビアニメとして製作されていたプロジェクトが実写作品に変更された可能性がありそうだ。またponcleによれば、2025年中にほかの複数のクロスメディア作品についても発表できる見込みだという。実写作品以外にも本作のゲーム外への展開がおこなわれるようだ。
なおponcleはStory Kitchenを製作会社として抜擢する以前に、 “しっくりくるパートナー探し”を焦らずじっくりおこなっていたことを改めて伝えている。本作をもとにゲームではない作品を作るためには、優れたアイデアと創造性、ゲームに関わる風変わりな知識が必要であり、求められるハードルは高いと考えていたそうだ。そうしたハードルを超えられる企業として、Story Kitchenが選ばれたということだろう。
またponcleは『Vampire Survivors』の実写作品がどうなるか、誰も予想できないとも言及。というのもゲームでは明確なストーリーが描かれないうえ、タイトルに含まれる吸血鬼(Vampire)は一切登場せず、生き延びる(Survive)こともできない。また登場キャラも捉えどころがなく、プレイアブルキャラとしては人だけでなく「木」のキャラまで存在。Poncleもしばしばそうした支離滅裂さを自らネタにしてファンの笑いを誘ってきた(関連記事)。
そのため実写作品がどのような作品となるのかは見当もつかず、注目されるところだろう。ちなみに2023年のアニメ化発表当時poncleは製作に携わることを伝えつつ「作中に吸血鬼が登場しないようにさせます(たぶん)」ともコメントしていた。今回示された実写版も、少なくとも吸血鬼は登場しない作品となるのかもしれない。続報にも注目しておこう。
『Vampire Survivors』はPC(Steam/Microsoft Store)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch/iOS/Android向けに配信中だ。ちなみに昨年8月の本作PS版の発売時には、ポーをはじめ作中のキャラをモチーフにした人物が複数登場する実写トレイラーが披露されていた。