『テラリア』、次の大型アプデは2025年に延期。ほぼ完成しているものの、スタッフに過酷な“年末進行”をさせたくないから
『テラリア』の開発元Re-Logicが、次回配信予定の大型アップデート1.4.5を2025年に延期すると発表した。同スタジオによると、開発状況はほぼ完成に近いものの、スタッフに年内のリリースに“間に合わせる”ための過酷な労働を強いることを避けたかったからであるという。
『テラリア』においては、2022年9月にはアップデート1.4.4「Labor of Love」を配信開始。そして同年には大型アップデート1.4.5の配信を予定していることも発表されていた。なお大型アップデート1.4.5は公式日本語対応などを含む数々の新要素が追加され、延期がありつつも、今年3月には、2024年内のリリースを目指して開発が続けられていることが発表されていた(関連記事)。
そんな中、開発元Re-Logicは 11月28日に公式フォーラムにニュースを投稿。それによると、アップデート1.4.5の開発状況はほぼ完成に近い状態にあるという。しかし、アップデート1.4.5が2024年内にリリースされることは「まずないだろう」と確信しているとのこと。
その理由については、『テラリア』のようにマルチプラットフォーム間で同時にグローバル向けにリリースするようなタイトルの場合、年末のリリースは常に危険と隣り合わせの状態となるからであるという。休暇のために早退するスタッフも多い中、年末リリースに“間に合わせるため”の過酷なスケジュールやレビュー日程が組まれることを危惧したかたちだろう。
そしてRe-Logicは、自分たちのチームや他社のチームの誰にも、締め切りに間に合わせるよう強制するつもりはないと明言。万全を期すかたちで、次のアップデート1.4.5の配信を 2025 年に延期することを発表した。Re-Logicは「品質第一」のスタジオであり続けることを約束しており、アップデートがベストな状態でリリースされるよう、必要な時間をかけていくつもりであるとユーザーへの理解を募ったかたちだ。
なおRe-Logicは過去にも、ホリデーシーズン前に年内の業務を終了することを宣言したことがある。Re-Logicの社長兼創設者Andrew Spinks氏によれば、Re-Logicは週4日勤務で休暇が多く、ボーナスも頻繁に支給されるとのこと。またどれほど情熱的であってもスタッフたちは仕事以外の生活を送るべきだとも述べられており、スタッフのプライベートも重視する方針であることも明かしている。
たびたび過酷な労働環境や、頻発するクランチ(過酷な長時間労働)状態が取り沙汰されるゲーム業界において、そんなRe-Logicのスタッフを大事にする経営方針は大きな話題を呼んでいた(関連記事)。今回のアップデート配信延期の理由には、再びそうしたスタジオの方針が如実に表れたかたちとも言えそうだ。
ちなみに先日には『パルワールド』とのコラボも発表され、大きな話題を集めた本作(関連記事)。その詳細についてはRe-Logicからの最新ニュースでも明かされていないものの、アップデート1.4.5の続報とともに、引き続き注目したいところだ。
『テラリア』はPC(Steam)/PS4/Nintendo Switch/iOS/Androidおよび海外Xbox Oneなどに向け配信中だ。アップデート1.4.5は2025年に配信予定。