Steam国産ローグライク『カードローグ』堪能。『Keylocker』はかなりすごい。『将軍 対決』で可視化デッキ構築バトル。アニメローグライト『13Z』プレイテスト参加。今週のゲーミング


Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。459日目です。雨のち曇り。

Steamにて誰でも参加可


今週は『13Z』のプレイテストが開始されたため少しプレイ。アニメ調ビジュアルのローグライト3Dアクションです。主人公には動物モチーフのキャラが複数用意され、13番目の干支になるため、十二支の各ボスに挑む試練に臨む。多数現れる敵を殲滅しては報酬を得て、次のステージを選択して進み、ボスを目指すという流れ。スキルによる多彩なビルドや恒久的な強化要素など同ジャンルの基本を押さえつつ、拠点の拡張やクエスト受注要素なども存在する。

現時点では主人公のひとり狐娘のみ使用可能。剣を武器とし、素早い斬撃のほか、敵を斬り上げて空中コンボを叩き込んだり、敵の攻撃を直前にダッシュで避けてスローにしたりなど、ハイテンポでスタイリッシュなアクションが特徴的。開発元は『デビルメイクライ』の大ファンだと公言しており、その影響がありそう。今後プレイテストでは、コンテンツの追加や改善がおこなわれ、協力プレイも実装予定とのこと。
by. Taijiro Yamanaka


手でジオラマを破壊するゲーム?


今週は、『Starstruck 時をつなぐ手』を遊んでいました。本作は20XX年の少年少女を見守り、未来の地球を救うリズムアドベンチャーゲームです。舞台となる町では、奇怪な音楽とカビの発生により、市が12号蒸気発電所の解体を検討していました。メインキャラクターの少年エドウィンは、町の人気バンドの中心人物である少女ドーンに憧れる少年です。エドウィンは、ドーンのライブでの騒動をきっかけに、奇妙なカビや石像に遭遇。人類の破滅にも関わる事件に巻き込まれていきます。

本作は少年少女の物語といった雰囲気で始まるのですが、憧れや独自性にまつわるしっかりしたテーマが存在。普遍的なテーマが、暗い側面も含めて描かれています。また本作には多数のオリジナル楽曲を使用したリズムパートや、ジオラマを手で破壊できるパートを含めて、多数の演出が用いられています。そうした豊かな演出による、物語後半の表現は圧巻。手でジオラマを破壊できるゲームだと思っていたら、4時間ほどの中に長い開発期間が詰め込まれており、表現に圧倒されました。もちろん日本語翻訳もばっちり。リズムゲームが苦手なプレイヤーに向けて、自動演奏機能も用意されています。
by. Keiichi Yokoyama


センス爆発サイバーパンク


ずっと楽しみにしていた『Keylocker』をプレイしています。サイバーパンクな世界観と、ターンベースでアクションコマンドバトルの要素を持った戦闘が特徴のRPGです。まだまだ全然序盤なのですが、UIや戦闘システム、テキストやアートデザインの随所に至るまで、開発者のこだわりとセンスが爆発しまくっているのを感じて序盤からかなり痺れています。これはかなり凄い作品かも。

本作の重要なファクターとなるのは“音楽”です。作中の舞台となるのは音楽が禁止された静寂の監視社会。音楽を奏でることはすなわち反逆の象徴でもあります。作中でも常にイカしたBGMが流れ続けているわけではないのですが、そのぶん“音楽”がかき鳴らされた時のカタルシスは最高。サイバーパンクの「パンク」の要素をふんだんに味わえます。ゲーム内は日本語にもばっちり対応していて、テキストの質もすごくいい感じ。JRPGに馴染みがあって、サイバーパンク要素が好きなら刺さる要素盛りだくさんなので、興味が湧いたらぜひデモ版を触ってみてほしいです。
by. Jun Namba



斬り捨て御免


『将軍 対決』が正式リリースされたので遊んでいました。デッキ構築ローグライクで、ターン制のバトルをおこないます。山札はないものの、代わりに各攻撃札にクールダウンが設けられている。ほかにも攻撃をセットする、振り向く、左右に移動するなどの行動それぞれが1ターンを消費して進行していく。相手も同様のスタイルで戦ってくるため、相手の行動も把握しつつ、何とか倒していくわけです。

本作では敵がおこなう行動の順番も効果もわかっているし、自分がいつ何の攻撃をするかが完璧に管理できます。そこが腕の見せ所でもあり、うまく決まると気持ちいい瞬間でもある。戦術面の奥深さや、攻撃札の選択・強化を含めた戦略的視点が大きなウェイトを占めており、将棋やチェスのように、一手先をしっかりと読んでいくゲームプレイには病みつきになります。

一方で望まぬダメージを受けた時や、読み違えてうっかり攻撃を外してしまったとき、それはほぼすべてプレイヤーの責任になる。「やってしまった!」という後悔も強め。「次はこうはならんぞ」という決意が、いつの間にか周回プレイに繋がっている。こういった作品にはついつい夢中になってしまいますね。
by. Kosuke Takenaka



なんだかんだいって5時間くらいやった


『カードローグ』をプレイしていました。おおかたのコースはクリア。なかなか難しかった。本作はローグライクと公称されてます。『カードローグ』という響きを聞くと、デッキ構築型のローグライクゲームを彷彿としがち。カードをとって、ビルド組んで、ボス攻略的な。大きくかけ離れているわけではないですが、本作はいわゆるデッキ構築ではないかも。カード扱いの装備を引いて、ボス向けの装備を組んで、できるだけお金もった状態で突破する。感覚的にはパズルゲームに近い。ビルドの幅とかはあまりなく、そもそもボスの特性から逆算すると答えは決まっている。序盤はひたすらリセマラで、一撃討伐武器集めからの強化ループ。なので、いわゆるデッキ構築ゲームみたいなスタイルではなく。パズルゲームというか、詰将棋的だと理解しておくと楽しめます。

個人的にすごいと思ったのは、上のシステム含めて「ちゃんと完成させること」を念頭に作られていると感じた点。要素はミニマルだけどスコアでリプレイ性とったり、絵と音は要素限定しつつ魅力的に仕上げられてて、かつ多言語対応。価格も580円。背伸びせず完成に必要な要素をぎゅっと詰め込んで価格に反映させて、それでいてパッケージングされてる。ここらへんは、ミニマルゲーをたくさん作られているゲーム作るくん氏のノウハウの賜物だなと思います。Sokpopぽい良さを感じます。次回作にも期待。
by. Ayuo Kawase