マリオ、今年の夏は裸体ではなく全面着衣で挨拶。乳首に集まる視線と紫外線をブロック

任天堂は8月7日、ニンテンドーアカウント加入者を対象に、暑中見舞いメールを送付した。その挨拶に添付された写真の中で、マリオが全面的に着衣しているとして、一部で話題を呼んでいる。夏にマリオが服を着ることもあるようだ。

任天堂には、近年この時期になると、暑中見舞いとして、マリオの画像をユーザーに送る風習がある。マリオが衣服という呪縛から放たれ、解放感をもって夏を涼む画像がおなじみだ。これらの画像は単純に涼しげであるほか、さまざまなタイプの画像が用意され、スマートフォンやPC向けの待ち受け画面に設定することも可能である。サービス精神旺盛だ。

任天堂による、暑中見舞いを名目としたマリオの裸体送付はいつから始まったのかを見てみよう。筆者の確認できる範囲では、任天堂は2010年代中頃から暑中見舞いを送るようになった。特徴的な挨拶としては、2016年夏にヨッシーとキノピオを傍らに、パラソルの下で乳首を丸出しに涼むマリオの画像が確認できる。2017年夏の暑中見舞いは『スプラトゥーン2』の画像となっており、2018年は法被を着たマリオと、ピーチとルイージが映った画像が見られる。足は出ているものの、露出というほどではない。しかし、ここからマリオの露出欲の高まりが見られる。

2019年夏の暑中見舞い画像は、3DCGのマリオがスイカを食している画像。半袖短パンということで、腕と足が露出している。やはり素肌を見せたかったのだろうか。2020年夏は、乳首がないことでおなじみの3DCGのマリオがバカンスする画像をお披露目。2021年夏は、乳首を隠すように背中を向けた2Dマリオが波乗りをする画像。そして昨年2022年夏は、開き直るかのように、乳首をおもむろに露出させたマリオの画像を披露。筆者を含むマリオの乳首を見つめ続ける人々を歓喜させた。

そして2023年夏はというと、なんと水着ですらない。マリオはいつものオーバーオールを着用し、麦わら帽子をかぶり、黄色ヨッシーにまたがっている。弊誌としては、毎年マリオに乳首があるかないかを精査させていただいているが、こうした服を着られては、そうした推察もできない。してやられてしまった。

救いがあるとすれば、マリオが正面を向いていないという点。横から見れば単なるオーバーオールを着ているだけに見えるが、実は胸元が開いており、胸部は丸出しという淫靡な服を着ている可能性は残っている。しかし、さすがにこの提案は論拠を欠いており、その可能性すらも押しつぶすほどの鉄壁のブロックである。背景が山であるというシチュエーションを踏まえても、今年の夏のマリオの容姿に、乳首有無を精査する余地がないのは明らかである。

今思えば、マリオが水着を着ていないのは、2019年夏以来なので、4年ぶりである。明らかな変化ではあるものの、それまでの流れを見ると、暑中見舞いはマリオでなかった時もあり、水着でなったりもする。むしろここ数年、水着と露出に対して任天堂が執着していたように見える。急に方向転換したのではなく、さまざまなキャラを多彩なシチュエーションで演出する、もともとあった流れに戻ったといえよう。任天堂が、乳首があるやないやと騒ぐユーザーやメディアを意識するはずもない。一安心である。

ところで、今年の夏は極めて猛暑であり、こんな着込んでしまっているマリオを、熱中症の面で心配に思う人もいるだろう。熱中症は水分を補給すれば解消されるわけではなく、身体を冷やすことも重要だという（まいどなニュース）。この服装は熱を溜めやすいように見えるし、熱中症的には心配である。一度衣服を着ると決めたことは応援するとはいえ、脱衣して肢体を晒しながら涼むことを歓迎したい。せめて、体温調節を考慮した薄着を提案したい。健康がなによりも重要だ。なお、実際の熱中症対策については、環境省による熱中症予防対策サイトなどを参照してほしい。

映画もヒットし、IPとしても人気を増すマリオ。今年『スーパーマリオRPG』リメイク作が秋に発売される。原作ではかなりヤンチャで、庇護欲をくすぐられるマリオのかわいい一面が多数見られたが、そうした艶やかマリオはリメイク作でも見られるのだろうか。衣服を着ていても、ちゃんと今年のマリオを応援しよう。

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