『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』遊んでたら娘にコントローラーとられた。『Eastward』は作り込みがすごい。『暴れん坊ニャンコ』のユルい魅力。今週のゲーミング

 

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。304回目です。TGSのシーズンですね。


※ The English version of this article is available here


ただただかわいい

今週は『暴れん坊ニャンコ(Fisti-Fluffs)』がPCおよび海外Nintendo Switch向けに配信されたため少しプレイ。ネコになって大暴れする、最大4人マルチプレイゲームです。CPUを入れることも可能。最後の1匹になるまでケンカしたり、王冠の所有権を争ったりといったゲームモードでは、猫パンチなどを駆使してバトル。部屋の家具が吹っ飛んでいく様子が愉快で、そうした破壊のみで競うモードもあります。技術云々ではなく、ドタバタ劇をユルく楽しむ作品だといえます。

一方で、ネズミからカリカリ(キャットフード)を守る協力モードではプレイヤー間の連携が求められ、よりゲームらしいプレイに。どのモードも、仲間内でプレイすると盛り上がること必至。現時点ではローカルマルチのみの対応ですが、PC版ならRemote Play Togetherが使える。また、今後のアプデにてオンラインにも対応予定とのことです。
by. Taijiro Yamanaka


窓に!窓に!

今週は、ウマ娘の育成の箸休めに『Dagon: by H. P. Lovecraft』を遊んでいました。本作はクトゥルフ神話の祖、H.P.ラヴクラフトの記した「ダゴン」を、3Dグラフィックを使って映像化した作品です。タイトルどおりですね。一人称視点と3Dを使ったノベルゲームといった感覚で、短時間で手軽に狂気の世界を摂取できます。ちなみに原作のダゴンは、「ああ!窓に!窓に!」の元ネタが登場する作品です。

本作では、ストアページに「原作を100%忠実に再現した」と記載されているように、開発者たちの解釈によるダゴンが緻密に表現されています。文章では情景が想像しづらかったシーンもしっかり描かれているほか、原作を読んだ時とは印象が異なるシーンもあり、ちょっと驚きました。窓にってそういうことだったんですね。また、本作の内容と関連した小ネタも収録。単にダゴンを3Dで表現しただけでなく、異なる側面も垣間見れる作品となっていました。公称プレイ時間は30分、日本語字幕にも対応しています。なお開発元のBit Golemは、次の作品としてミステリースラッシュフィッシングゲームなる謎ジャンルの作品を開発しているようです。
by. Keiichi Yokoyama


遊びの宝庫に親子でノックアウト

今週は『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をプレイしていました。極めて高い評価を受けている作品でもあり、筆者も「絶対に面白いんだろうなあ」と思いつつ、期待の高さゆえにある種“出し惜しみ”していた本作。いざプレイしてみると、期待を遥かに上回る出来栄えを見せつけてくれました。緻密に設計された世界と、世界へインタラクトする方法の幅広さ。興味を惹くポイントが山程存在しながら、気を散らせない配分も見事というほかなく、まさにオープンワールドゲームの理想形のひとつという感想を持ちました。

筆者が個人的に『ゼルダ』の威力を感じたのが、現在小学生である娘のハマりっぷりでした。普段は大作ゲームなどをすすめても「YouTubeの方が楽しい」とけんもほろろの娘ですが、本作を私がプレイしている様子を見て姿勢が一変。コントローラーをひったくって野を駆け草に火を放ち、石という石をひっぺがしていたかと思えば、私よりもずっと先までやり込んでいます。大人から子供まで夢中になれる遊びの宝庫、それが『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』でした。2022年発売予定の続編にも期待を寄せつつ、大ボリュームゆえに続編発売までに遊び尽くせない予感がしております。
by. Seiji Narita


かわいい綿毛ちゃん

『Eastward』をプレイしています。SFC時代のゲームを彷彿とさせる、ピクセルアートが美しいアクションアドベンチャー作品です。発売前のトレイラーなどからも感じていたことですが、このゲーム、とにかくドット絵の作り込みがすごい。彩度抑えめのレトロな色調で描かれる風景が美しいのはもちろん、キャラクターのモーションにもかなりのバリエーションがあります。『Eastward』の世界に住む人々は、特に物語に関わってこないNPCのひとりひとりまでがそのキャラクターの性格がにじみ出るようなしぐさをしているんです。メインキャラクターレベルになるとさらに豪華で、特定イベントのワンシーンでしか使わないんじゃないかと思われるようなモーションもチラホラ。街で人間観察をしているだけで楽しい作品です。

物語はおそらく中盤に差し掛かったあたりですが、ほんわかした雰囲気にいきなり重い展開を差し込まれることもあり、テンションの上下が激しい印象です。それでも全体的に雰囲気が重くならないのは、ひとえに主人公の珊が天真爛漫でかわいらしいからでしょう。アクションや謎解きもちょうどいい難易度でストレスなし。とにかくかわいいドット絵を浴びたい人はぜひ。
by. Aki Nogishi


いろいろ豪華

今週は『Eastward』をプレイ。発売前から期待は高く、発売後の評価も上々。プレイを楽しみにしていました。遊んだ感想としては、きれいで凝っている、という点で突出しているので、そうした評価に納得。ビジュアルに世界観が、かなり細部まで作り込まれている。UIや小さい仕掛け、テキストの豊富さも含めて、これでもかとこだわりを感じます。アクションを含めたゲームプレイ部分も、突出した点はないものの、しっかりと作られています。時間と情熱をかけて開発された、大作インディーゲームという印象ですね。いろんなゲームに影響を受けているのがわかるものの、ちゃんと『Eastward』としての個性をもったコンテンツになっているのが、いいですよね。

ゲームテンポは割とゆっくりめ。ストーリー進行面では、それぞれのキャラ反応など演出が織り交ぜられ、のんびり進む。全体的にテキストが豊富なので、いろいろ寄り道しながら、住民の生活を覗いたり、世界観を楽しむゲームでもある。最初はクリア目当てで駆け足プレイをしようと思っていましたが、そういうゲームではないと気付き、まったり進めていくことにしました。
by. Ayuo Kawase