基本プレイ無料超自由オープンワールドMMO『逆水寒』で“戦わずに”100時間遊んでみた。島を一個まるごと買い、家建てて農業して時間を溶かす
荘園内で自力で働いて稼がなくてはいけないということである。稼ぐ手段として畑や牧場が用意されているそうなので、栽培エリアをのぞいてみることに。

NetEase Gamesは『逆水寒(Sword Of Justice)』の日本向けサービスを2025年内に開始予定だ。対応プラットフォームはPC/iOS/Androidで、現在事前登録を受付中。本作のプレイ体験記・第2回となる本稿では、ハウジングと農業についてお伝えしていく。
『逆水寒(Sword Of Justice)』(以下、逆水寒)はオープンワールドMMORPGだ。舞台となるのは12世紀初期、北宋時代の中国。武侠小説の人気作家・温瑞安の作品群を原作としており、プレイヤーは壮大な歴史上の中国を冒険することになる。

本作には平和なスローライフに特化した専用コンテンツとして、荘園が用意されている。荘園はいうなればマイホームである。庭で農業したり牧畜したり、はたまたハウジングしたりする。作った荘園にはフレンドを招いて、一緒に時間を過ごすこともできる。
本連載は「バトルはせずにひたすら遊ぶ」をテーマとしている。荘園はまさにうってつけのコンテンツだ。さっそく導入クエストを始めると、ある商人と話をすることに。なんでも無人島を開拓してくれる人を探しているそうで、入島する気のある人には特別に超破格で、島をひとつ売ってくれるという。売り文句によると、日当たり良好で景観がよく、土地も肥沃だとか。
筆者はプレイ当初、荘園というフレーズの印象からなんとなく、どこかの土地の一区画が手に入るのかと思っていた。しかしどうやらなんと、島がまるごと手に入るようだ。価格も実質タダといえるほど安い。断る理由もなく、即決で島を購入。“島持ち”の身分になったところで、さっそく現地に向かってみることに。

到着してみると、島は風光明媚なところだった。島の中央には切り立った山がそびえ立っており、斜面に色とりどりの花が咲いている。周囲には青く美しい海が広がり、真っ白な雲とのコントラストは南国の空気を思わせる。セールストークどおりといってよいだろう。
そして到着した場所の正面には、何もない広い平地が用意されていた。どうやらこの空き地が建築スペースとなり、自由に設備を建ててハウジングをおこなえるらしい。
さっそくハウジングを楽しみたい筆者だったが、リソースが足りずほとんどなにも建てることができない。つまり、荘園内で自力で働いて稼がなくてはいけないということである。稼ぐ手段として畑や牧場が用意されているそうなので、栽培エリアをのぞいてみることに。

栽培エリアには雑草が生い茂る畑が存在していた。雑草を刈り取ると栽培が可能な状態となり、植える作物を選べるように。説明によると、本作の農作物の成長はリアル時間と連動しており、種類によって実るまでの時間が異なるという。たとえばナスはリアル時間の10分で育ち、カボチャは90分で収穫可能になる。しっかり手を入れながらまめに農業したいときは早く育つ作物を選び、たまに畑をいじる程度で遊びたいときは期間が長いものを選べばいいようだ。
ひとまず一番早く収穫できそうなナスを植えてみる。島を軽く探検して景色を堪能しているとあっという間に10分経ったので、畑に戻って収穫。初めての作物を手に入れることができた。この作物を島に常駐している商人に売却することで、資材を入手。これで念願のハウジングに着手できる。

さっそく建設を始めると、さまざまな建設アイテムが表示された。中国風の家や飾りはもちろん、木や草花、床の模様など、豊富なオプションが用意されている。さらに池を作ったり、地形をデコボコに編集したりもできるようだ。しかし多くのアイテムはまだロックされており、使うことができない。どうやら建設や農業をがんばると荘園レベルなるものが上がっていき、ハウジングに使えるアイテムも増えていくというシステムのようだ。
まだ最初の収穫を終えただけなので、使える資材は多くはない。あっという間に使い切ってしまったが、それでも入口に川を作って橋を渡し、さらに家を2軒建てることができた。まだまだ殺風景なものの、ハウジングの第一歩である。ここから我が家をゴージャスにしていくのだ。

最初の家を建てたことで荘園レベルが上がり、牧畜がアンロックされた。牧畜では専用の小屋にて、ウサギやリス、キツネやシカといった大きめの動物を飼い、エサをあげたり撫でたりすることができる。家畜というよりはペットに近い雰囲気だが、動物たちからは1日に1回、生産品を入手可能。見た目に可愛いのはもちろん、しっかり実益もある要素である。
動物にエサをやり、畑に種をまいてから建築にいそしんでいると時間が経ち、あっという間に収穫可能になっている。畑と建設エリアを行ったり来たりしながら、ちょっとずつ家を作り上げていく感覚が楽しい。また荘園レベルが上がると畑が広がったり、食品の加工が可能になったりと、新コンテンツがしっかり登場。作業を進めるモチベーションにもなる。

とはいえ始めたばかりの筆者の畑はまだまだ小さく、一度の収穫で手に入る資材はあまり多くない。建設パートで大きめのアイテムを2つか3つほど購入すると、使い切ってしまうくらいの量だ。時間をかけてのんびり作るのは楽しいが、やりこむとどんなハウジングができるのか、観てみたい気持ちも湧いてくる。
幸い本作には、作った荘園のデザインをアップするゲーム内の機能が用意されている。今回の試遊用サーバーには、まだユーザー制作のコンテンツはアップされていないものの、公式が用意した「見本」の荘園はすでに複数存在している。今後の参考にするつもりで試しに見に行ってみると、豪華な家や庭園がいろいろと作られている。細かいところまでデザインされており、さすがに筆者が製作中の庭とは比べ物にならない。



聞くところによると、中国で荘園建築に励むプレイヤーのなかには、ジェットコースターを作った人もいるという。どうすればジェットコースターが作れるのか筆者には見当もつかないが、本作のハウジングはかなり自由度が高い印象を受けている。「技術と発想、そして十分な量の資材があれば、きっとジェットコースターも作れるだろう」という納得感はある。
自分もいつかは素晴らしい家や庭が作れるだろうか?しかし挑戦する前に、まずは資材を貯めこむ必要がある。そうして筆者は素敵なマイホームにフレンドを招く日を夢見ながら、今日もせっせと畑を耕すのだった。
『逆水寒(Sword Of Justice)』はPC/iOS/Android向けに、2025年中に日本向けサービスを開始予定だ。現在事前登録が受付中。