基本プレイ無料超自由オープンワールドMMO『逆水寒』で“戦わずに100時間”生きてきたけど、 ようやく武術を学んだ。入ったら途中抜け禁止のヤバい門派で

オープンワールドMMORPG『逆水寒(Justice)』を戦わずに遊び続けてきた筆者が、ついに武術を学んでみた。

NetEase Gamesは『逆水寒(Justice)』を11月7日より配信中だ。対応プラットフォームはPC/iOS/Android

逆水寒(Justice)』(以下、逆水寒)はオープンワールドMMORPGだ。舞台となるのは12世紀初期、北宋時代の中国。武侠小説の人気作家・温瑞安の作品群を原作としており、プレイヤーは壮大な歴史上の中国を冒険することになる。


武術の流派がいろいろある

武侠小説をモチーフとした作品である『逆水寒』には、さまざまな武術の門派が存在している。入門すれば技を教えてもらえるが、いきなり総本山を訪れて弟子入りできるほど甘くはない。門前払いを食らったり、総本山の場所すら分からないこともあるなかで、なんとか入門の手がかりを探すことになる。ときには噂や風聞が、各門派に入門する切っ掛けになることもある。

探検していると、とある門派の総本山が磁州という土地に存在しているとの噂を聞いた。物は試しと、磁州を旅していたところ、怪我をしている小鹿を発見。手当てすると飼い主らしき人物が近づいてきて会話イベントとなった。話によると、この人物は平天門という門派の弟子。平天門では鹿といっしょに修行することになっており、この鹿は相棒なのだという。噂通り、この土地には門派があったようだ。


総本山を探して謎解き

平天門について興味が湧いてきたところだが、この人物は修業が忙しいそうで、すぐに立ち去ろうとする。しかし別れ際に「平天門についてもっと知りたければ、孔子像の下の座布団を調べてみて」と教えてくれた。そういえば、磁州には大きな孔子堂がある。さっそく向かって座布団の下を調べると楽譜が隠されており、「聖人に音を捧げよ」とのメッセージが添えられていた。そして演奏のミニゲームが始まり、実際に曲を弾くことに。演奏システムは以前プレイした“音ゲー”と同様のもの(関連記事)。しかし難易度は抑えめで、難しくはない。クエスト中の必須アクティビティということで控えめな設定になっているのだろう。琴をかき鳴らして、書かれているとおり孔子像に楽曲を捧げてみる。

演奏を終えると、不思議なことに琴の中から紙切れを入手。「湖の塔が平天の道に通じている」との手がかりを得た。平天の道とは、そのまま平天門のことだろう。湖の塔はノーヒントだが、筆者は以前、風光明媚な景色を求めて各地を旅をした際に、それらしきロケーションを見つけていた(関連記事)。場所は孔子廟からそれほど遠くはない。いよいよ秘密の流派に迫っている感じがして、ワクワクしながら向かう。

目的地に着くと、塔の下に見慣れないキャラクターが立っている。服装は先ほど会った、ケガをした鹿を連れていた人と同じだ。話しかけてみると、平天門の案内人だという。同輩から「入門希望者を見つけた」と話を聞いたので、ここで待っていたのだとか。どうやら先刻会った人が話を通しておいてくれたようだ。ここまで来れたなら素質があるということで、本山で入門試験を受けさせてくれることになる。


入門試験は戦闘……ではなく筆記と“生け花”

武術の門派の試験ということで、できるだけ戦わずに過ごしてきた筆者はいよいよ戦闘になるのではないかと内心少し怖気づいていた。しかしそれでも腹を括って本山に行ってみることに。マップの表示をたどって程なく到着し、試験官を担当してくれる人に対面する。試験官の話だと、平天門は文武の両立と心の清らかさを重視しており、入門試験は知識テストと生け花でおこなうという。

戦闘にならずにホッとするが、一問目からいきなり難問。平天門の創始者の名前を聞かれてしまった。もちろん筆者は知らない。適当に選択肢を選ぶと、二問目は平天門の宗旨を問う質問。もちろんこれも知らない。気分はまるで、下調べまったくなしで面接に挑んだ就活生である。冷や汗をかきつつ、間違えても後でやり直させてくれるはずと信じて、勘を頼りに進めていく。


まさかの合格

結局すべて勘で答えたが、なんと合格点だと言われてしまった。想定外の事態に戸惑いを覚える。合格ラインが緩めなのか、それともやたら勘が冴えわたっていたのか。事実はわからないまま第二の試験の生け花へ移行する。ここでこれまでやったことがないミニゲームが始まり、実際に花瓶に花を活けることに。チュートリアルによると、メインフラワーとサブフラワーを選び、主役を引き立てるように飾り付けようとの説明だ。

しかしどんな飾り付けをすれば合格できるか、まったく分からない。適当に花を挿して提出してみると、なんと合格判定。トントン拍子すぎて恐ろしくなってきたが、ともかくこれで平天門の弟子になれるわけだ。しかしここで兄弟子が実力を試したいと言い出し、手合わせをすることになる。さすがに武術の門派、やはり戦闘は避けられなかった。

しかし手合わせは数回攻撃するとすぐに終了。兄弟子はしっかり実力があると褒めてくれて、さっそく技をひとつ教えてくれた。いきなり戦いを挑まれたときは怖い人かと思ったが、いい人だった。説明によると、平天門は太極の力を利用する技を研究しているそうで、ゲーム的には被ダメージを軽減したり、そこからカウンターしたりする技を学べるようだ。タンクに向いていそうな門派である。いずれにせよ、秘密の門派を訪れるとあって身構えていたが、入門試験から兄弟子までやたらとフレンドリー。苦労して見つけられてよかったと気分よくなっていたが、門派には“掟”もあるようだ。

極めるまで退会禁止

というのも兄弟子の説明によると、門派は一度入門すると、必殺技を習得して免許皆伝とならない限り、円満には辞められないという。さすがにこの辺りは規則があるのだ。気を引き締めて、必殺技を覚えるまで修行に集中することに。

さっそく次の技を教えてもらいたいところだが、やはり条件がある様子。平天門で技を教わるには、技の極意が書かれた秘伝書を見つけ、さらに“演奏レベル”を上げる必要があるのだという。武術を身に着けようと入門したら、まさかの音楽の腕を磨かされるわけだ。

しかし、一時本作の音ゲーにハマっていた筆者の演奏レベルはすでにかなり高い。確認すると、現時点ですでに必殺技を覚えるのに必要なレベルに到達していた。戦いとは無縁の暮らしが、ここに来てまさか武術の修得に役に立つとは。ここにもいろんなやり方で強くなれるという本作のコンセプトが反映されているのかもしれない。あとは秘伝書さえ見つければ、技を覚えられる状態だ。


秘伝書探しの旅

秘伝書の手がかりを求めて、本山にいるNPCの先輩弟子たちと話してみることに。入門試験に生け花を課しているだけあってか、先輩弟子たちはみな落ち着いた雰囲気の人たちだ。「本山のどこかにあるはず」と探索のヒントが貰えたり、身元不明の達人をめぐるサイドクエストが始まったりと、武侠小説っぽい内容のコンテンツが展開されていく。

どんどんと技を教えてもらっていき、残りはいよいよ必殺技「太極図」のみ。しかし太極図の秘伝書がなかなか見つからない。おそらく平天門ゆかりの場所にあるはずだと見当を付け、本山を離れて磁州全体のマップを探索し直して、ようやく秘伝書の上巻と下巻を発見。組み合わせることで太極図の秘伝書が完成し、とうとう必殺技を教えてもらうことができた。

説明によると、バージョンアップでさらなる技が追加されていく予定のようだが、現時点で平天門で覚えられる技はこれですべての様子。引き止められずに辞められるようになったので、心おきなく平天門を後にすることに。持ち前の演奏スキルがなければ、なかなか門派を抜けられずにくすぶっていたかもしれない。入門者に優しすぎる門派にちょっと警戒心も芽生える体験だった。


次の門派を探してふたたび旅へ

噂によると『逆水寒』の世界には、ほかにもいろんな門派が存在しているという。今回入門した平天門は文武両道を掲げる正統派の武術という印象の集団だった。しかしなかには、物乞いたちが集まって作った秘密組織や、夜な夜な出歩いて人の生気を集めているという門派など、ちょっとアウトローの香りのする門派もあるようだ。

しかし入門方法はそれぞれ隠されており、世界を探索して個別のイベントを探すことになるようだ。ふたたび自由に入門できる身分になったので、また別の門派を探してみるのも楽しそうだ。しかしせっかく技を教えてもらったので、そろそろ戦ってみても良いかもしれない。さらに広がった選択肢に迷いも感じつつ、次の手がかりを求めて噂を集めて回るのだった。

逆水寒(Justice)』はPC(Steam)/iOS/Android向けに配信中だ。ゲーム内は日本語表示に対応する。

Akihiro Sakurai
Akihiro Sakurai

気になったゲームは色々遊びますが、放っておくと延々とストラテジーゲームをやっています。でも一番好きなのはテンポの速い3Dアクションです

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