『メタファー:リファンタジオ』の評価が自分の中で二転三転。あるいはいつもの味。『Dead Cells』開発元新作『Windblown』はキビキビ操作が良い。『三國志8 REMAKE』を楽しむ。今週のゲーミング

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。464回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。464回目です。投票日です。



出足も良いようで


今週は『Windblown』の早期アクセス配信が開始されたので早速プレイ。『Dead Cells』開発元のローグライトアクションゲームです。いわゆるエリートタイプの強敵が頻繁に登場し難易度高めの作品だと思いますが、理不尽さはなし。攻撃パターンや予備動作を把握すれば、後はプレイヤーのスキル次第。特に終盤は厳しい戦いが続くけれど、ハイテンポなゲームプレイにあわせたきびきびした操作感もあり、動かしていて楽しい。

製品版では、筆者がこれまでプレイしていたプレビュー版からは2つ、以前配信されていた体験版からだと3つステージが追加。ずっと機械兵みたいな敵ばかりだったので、そういう世界観なのかと思っていましたが、追加ステージにはネズミの海賊団や実験生物のようなものが登場し、ガラッと雰囲気が変わる。そういえば『Dead Cells』にもそんな側面があったな。どういう背景があるのかなどは今後語られるようです。
by. Taijiro Yamanaka


いつもの味


『メタファー:リファンタジオ』をクリアしてきました。本作は『ペルソナ』シリーズの基本システムをベースに、『女神転生』シリーズ寄りのプレスターンバトルを取り入れた、アトラスのファンタジーRPGです。なので遊んでいてそこまで新しいとは感じなかったのですが、フィールド上での敵との駆け引きには、ペルソナで「このまま攻撃/撃破したい」と思っていたものに近いシステムを導入。プレスターンバトルについては、編成依存で使用可能になるジンテーゼや弱点付与スキル、特殊な装備品が用意されていて、いつもとはちょっと違う遊びになっていました。旅情のあるファンタジー世界の旅や、アトラスのファン向け要素なんかも特徴ですね。個人的に全体の雰囲気は『ペルソナ5』に近く、それでいて堅実に進化しているような印象を受けました。馴染の店に行ったら、いつもの味だけど少し美味しくなっていた感じです。

今作で個人的に好きだったのはキャラクター。特に男性陣のシナリオは王道ながら苦悩を感じさせる内容が多く、辛い世界だからこそ一層輝く星のような生き様が刺さりました。絆を深めると定期的に金を握らせてくるお姉さんとか、田舎から仕送りをしてくれるおじさんもいて、今作はいつも以上に個性的だったかもしれません。
by. Keiichi Yokoyama



選択肢に宿る魅力


『Slay the Princess』が日本語字幕に対応したとのことで、喜び勇んでプレイしていました。本作はナレーションや姫のボイスの演技だけでなく、選択肢や繰り広げられる会話が重要な作品。多彩な選択肢が特徴ということもあり、しっかりと訳された日本語で楽しめるというのは非常に大きい。丁寧に訳されている印象で、不自然どころか、“生きた会話”でやりとりができている、と感じました。

ゲームプレイとしては、姫を殺すか殺さざるか、何を信じるのか、といったことが選択を通じて常に問いかけられる。豊富な選択肢それぞれに特有の反応が設けられているため、細かな分岐も飽きずに追いたくなる。ワードセンスも巧みで、ただのナレーションにすら深身を感じる。鉛筆画のような、モノトーンでシンプルなアートスタイルながらも表情豊かなスチルも相まって、単なるゲームブック的アドベンチャーに留まらない、謎めいた魅力を放っています。なお本作は、紆余曲折ありつつも正しくラブストーリーなのですが、時折ホラー要素だけでなく、少しグロテスクな場面も見られます。ファンシーな絵柄なのでそんなには気にならないと思いますが、苦手な人は注意された方が良いかと思います。
by. Kosuke Takenaka



今日からお前も義兄弟


『三國志8 REMAKE』を遊んでいました。本作は、全武将プレイが売りの『三國志8』のリメイク版。都市のさまざまな施設を訪問してあれこれするという根幹部分は受け継いでいる傍ら、グラフィックから何からリメイクの名に恥じぬ変わりっぷりです。ただ、いろいろ豪華になり遊びやすくなってはいるものの、ゲームサイクルは令和のゲームとして遊ぶとちょっと淡泊ではあるかも。

横山光輝氏の漫画「三国志」を読んで育った筆者は、選り取り見取りの全武将を横目に、吸い寄せられるように劉備を選んで「桃園の誓い」からスタート。リメイク版では条件を満たしてイベントを発生させていく「演義伝」というシステムがあり、これがプレイの指針になっていて遊びやすいです。あとオリジナル版と違ってプレイング次第で歴史イベントを細やかに起こせるのも嬉しいところ。

ただ、律儀に演義伝を全部こなそうとしていると、劉備が町を徘徊しつつ、仲間とディベート合戦(舌戦)に明け暮れる不思議なおじさん化。しかも大体言い負かされる。でも仲良くなったおじさんと義兄弟になれました。そんなこんなで田舎町でくすぶっていたらいつの間にか黄巾の乱が収束しました。筆者の劉備、蜀をおこせる気がしない。
by. Hideaki Fujiwara


投票も行きました


『メタファー:リファンタジオ』をクリアしました。終盤バトルコンテンツがポンポコ出て驚きました。通常ならクリア直前にダンジョンいっぱい出てくると尺稼ぎっぽくて億劫になりがちなのですが。本作の場合は終盤のアーキタイプ解放が怒涛で、育成が楽しいので、ちょうどいい「最終強化」の機会になってる感。

ところで、自分にとってメタファーの評価は二転三転してて面白く。序盤はJRPGの面白さを再確認させてくれるという点で楽しんでおり、ただ中盤は物語が唐突&ご都合っぽい展開にズッコケ気味でがっかり。ゲームとしては面白いけど……というところで、進んでいくうちに「これが描きたかったのか」と理解してから、まあ中盤の細かいところはいいか……と思うようになりました。社会問題の提起はありがちですが、ちゃんとゲーム自体で答えもっている作品は珍しく(提起して終わりがち)、この考え方を応援したくなったというのはありそうです。

「『ペルソナ』シリーズと変わらない」みたいな声もありそれはそうなのですが、僕はそこはポジティブというか。新しいRPGセオリーを今作るのは難しいし、メタファーは『ペルソナ』シリーズの問題点も結構解消できていて。小さな挑戦は結構しており、それが体験向上にも役立っているし。ただまったく新しいファンタジー体験したかった人の気持ちもわかる。と、だらだら言葉を連ねていますが、やっぱり旅情感含めてキャラや世界が好きなんだと思います。それもやりたいことが見えてから思えるようになりました。後味って大事。
by. Ayuo Kawase

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