オープンワールドなもののダレない『なつもん』。『かぞえ飯』で米粒数える。『ポケモンスリープ』で睡眠改善成功。カードループADV『春待ちトロイダル』を遊ぶ。今週のゲーミング


Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。400回目です。記念すべき400回目です。


だんだん心が無になる


今週は、米粒を数えていました。茶碗に盛られた白飯が、全部で何粒あるのかを数えるだけのゲーム『かぞえ飯』です。難易度が3段階あり、たとえばイージーは500〜1000粒、ハードは4000〜8000粒の範囲でランダムに盛られる。そして箸で一粒一粒つまんでは机に移すことを繰り返し、ただひたすら数えていく。最後に結果をカウンターに入力して、正解ならクリアです。またプレイ中には時折梅干しが降ってきて、それを集めることで箸の素材と絵柄をアンロック可能。それぞれスキルが割り当てられており、箸の落とす位置の詳細表示や、米粒を一度に複数つまめるものなどがあります。

つまんだ米粒は、後で数を確認しやすいようにきっちり並べておくのが無難かと。私はSteam Deckでプレイしたのですが、スティックやタッチパッドは細かい操作には向かず、もう序盤からイィ〜ッとなって諦めてしまい、ご覧の有様です。ただ行儀が悪い人みたい。
by. Taijiro Yamanaka


夜更かしライフにさよならバイバイ


今週は毎日『ポケモンスリープ』で決まった時間にしっかりと睡眠を取っていました。ここ数年間不規則な生活を続けてきた弊害からか、寝たい時間に寝ようとしてもスマホをいじっちゃったり、ゲームしちゃったりでまったくもって健康的な生活を送れていなかったのですが、『ポケモンスリープ』を始めて一転。筆者の不規則な生活のせいでゲッソリした顔になっているポケモンたちの姿があまりに切なく、決まった時間にしっかりと睡眠を取るようになりました。

筆者は成長ホルモンが出にくい病気で背が伸びず、10代は月1回のペースで病院に通っていたのですが、その時期はずっとお医者さんと家族から「成長ホルモンが出やすい時間があるから、早く寝ないとダメだよ!」と厳しく言われてきました。しかし、事の重大さがわからないヤング筆者はゲームしまくりネットしまくりで、有り余るエネルギーを夜更かしに使いまくる生活をしていました。10代を終えるころには、身長は思ったように伸びず(それでもお医者さんの献身的なケアのおかげで治療前よりかは伸びました)、残ったのは不規則な生活をし続ける自分だけという結果に。

過去の自分を悔いても仕方ないですが、せっかく治療に向かって努力するのであれば、しっかりと睡眠を取って健康的な体と、生活習慣を身につけたかったところ。『ポケモンスリープ』で今までの不健康な睡眠習慣を見直していると、「あの時これがあれば…!」と思ってしまいます。あったところで夜更かししまくってるかもしれませんが……。
by. Tamio Kimura


対話カードバトルで解決するループと事件


今週は、『春待ちトロイダル』を遊んでいました。本作は悪魔に頼まれた社会人の主人公が、高校生となって卒業式までの10日間を過ごすループADVです。舞台となるのは、土地神様への信仰をもつ離島・隆ヶ島。クラスメイトが願ってしまったという「おまじない」。卒業式当日に起こる事件。主人公は無事に卒業式を終えるため、何度も10日間をループすることに。繰り返す中で、クラスや島の謎が明かされていきます。ループの中は、1日が6行動で構成されており、プレイヤーは時間帯ごとの行動を選択します。特徴的な点としては、12人のクラスメイトとの対話がカードバトル形式で展開。カードの数字を上回りながら話題を合わせるなど、ループ中などに構築したデッキを使って上手く会話を盛り上げると、一気にクラスメイトと仲良くなれます。対話カードバトルによって、10日間の中でクラスメイトと仲良くなる過程が表現されているわけです。ループの間には強化要素もあり、次第に主人公は誰とでもすぐに仲良くなれるようになっていきます。

本作では奇妙な信仰のある離島で起こる事件に立ち向かいますが、個人的には思った以上のスケールで物語が展開。多くの謎の絡んだ事件をプレイヤーの手で解決するゲームプレイが待ち受けていました。また個性的なクラスメイトたちには、カードバトル時のセリフや、好感度に応じた要素なども存在。5時間ほどのプレイ時間でしっかりまとまったシナリオと、ツボを抑えた作り込みが印象的な作品でした。
by. Keiichi Yokoyama


ぼくにもください夏休み


引き続き『なつもん! 20世紀の夏休み』をプレイ中。オープンワールドゲームなのですが、自分の楽しみ方は『牧場物語』シリーズに近い気がしています。本作は農作物を育てたりといった要素はほぼないのですが、毎日やることを頭の中でイメージして、それを消化していきながらゲーム内の毎日を過ごすという点は、結構『牧場物語』系のプレイフィールに近いのかなと。というか、それをいうと『ぼくのなつやすみ』シリーズ自体もそれに近いのですが。

そんな中で、本作は小さなゴールが多いのが嬉しい。虫や魚は一定数遊べばシールが増えていくし、収集アイテムの幅も広め。ちょっと特殊な場所やイベントに出逢えば思い出に刻まれる。小さな発見へのご褒美が多くて、楽しさループの間隔が短いのが気に入ってます。一方で、大きめのゴールとしては、シール=スタミナの追加というご褒美どっしり据えられている。街には背の高い魅力的な場所が多く、シールをたくさん集めることで、あそこにいつか登ってやるという目標付けもされているんですよね。

割とプレイヤーに対して突き放し気味で、謎のイベントも多く、決して説明や導入が丁寧なゲームではないのですが、「毎日を楽しく過ごす」というゲームデザインは目標設定含め、徹頭徹尾実現されていて、モチベーションが落ちずに遊び続けられてます。
by. Ayuo Kawase