『FFオリジン』は思ったより優等生。『閉店事件』は調理パートの印象強め。『エルデンリング』を遊びフロム味を考える。今週のゲーミング

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。328回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。328回目です。ぽかぽか陽気。


容赦なく街を破壊するヒーロー

今週は大怪獣バトルゲーム『Dawn of the Monsters』を少しプレイ。怪獣軍団の侵略から地球を救うため、ウルトラマン的なヒーローや巨大メカ、そして寝返らせた2体の怪獣を主人公として戦う。ベースはクラシックなベルトスクロールアクションのようなスタイルとなっており、次々に襲い来る怪獣を蹴散らしていく。各種攻撃を組み合わせたコンボやフィニッシュムーブなどが可能なほか、ビルを引っこ抜いて武器にすることもできる。また、新たなスキルのアンロック要素があり、その組み合わせによってキャラクターをカスタマイズできることも特徴といえます。

本作は日本語の擬音などが表示されるものの、ゲームとしては日本語非対応。販売元に確認したところ、日本語ローカライズおよび国内リリースについて、現在協議を進めているそうです。本作はアメコミ風に展開する会話シーンも多く、コンソール版の発売を含めぜひ期待したいところです。
by. Taijiro Yamanaka


お客が優しいバイトホラー

最近はずっと長編の合間に短編を遊んでいるのですが、今週はチラズアートさんの新作『閉店事件』を遊んでいました。本作はカフェの店員として働きながら、恐怖に襲われるホラーゲームです。舞台のチラズコーヒーでは、呪文じみた注文の代わりにおかしな客が次々に来店。奇妙な出来事も立て続けに起こり、主人公に危険が迫ってきます。要素としては、ドリンクの調理パートがあり、プレイヤーがレシピに従って注文を用意します。ただし、いくら時間をかけても誰も怒りません。変人を装った菩薩が来店しているものと思われます。

本作では、接客と調理の時間が長めになっています。レシピを間違えて廃棄をたくさん出したせいかもしれませんが、ホラー要素よりもクッキングシミュパートが記憶に残っているのは事実です。一方、過去のチラズアートさんの作品と比較すると、変化のない冗長なパートが減っていたり、ゲームプレイを通してヒントを提示したりなど、多少洗練されてきた印象も受けました。わかっているのに先へ進むことを躊躇してしまうような、嫌な恐怖も存在。恐怖の総量は控えめで、全体的にはチラズアートらしいクオリティであったものの、同時に少し成長も感じる1本でした。
by. Keiichi Yokoyama


“フロム味”はどこからくるの

今週は、というより発売からずっと『エルデンリング』を遊んでいました。とにかく飽きない。筆者としては、『キングスフィールド』で初めてヴァーダイトに足を踏み入れたワクワク感と、『シャドウタワー』での「一歩も先に進みたくないけど、この世界のことを知りたい」との引力に、ダブルで絶え間なく牽引されるような感覚を絶え間なく味わっています。

本作に限らず「なぜフロム・ソフトウェアはこの風味を守れているのだろう」との疑問を前から抱いています。『アーマード・コア』シリーズや『スプリガン ルナヴァース』のほか、それらに限らぬ過去作群から、本作の系譜に直接連なる『ダークソウル』シリーズまで、フロム・ソフトウェアの作品には“フロム味”と称せるような独特の風味があると思うのです。

多くを語らないストーリーテリングなのか、レベルデザインやバランス調整の妙なのか。作っている人々も変遷しているはずで、時折新しい挑戦もしているのに、なぜか感じる安心の旨味。この“フロム味”が筆者の先入観故なのか、もしくはスタジオに連綿と受け継がれた何らかの哲学が寄与しているのか、興味が尽きません。あるいは、スタジオ社屋大深度地下には謎のゲーム制作管理者AIか、すべてを操る光の黒竜が存在するのかも。そんなわけはない。
by. Seiji Narita

モデリングはさすが

『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』をプレイしています。いわゆる『FFオリジン』。ストーリーやプロモーションなどを見ていると、かなり混沌としたゲームのイメージだったのですが、思ったより尖っていない。丁寧に作られていて、気楽に遊べています。

いわゆるソウルライクっぽいシステムではあるのですが、歯ごたえはありますが殺意は比較的緩やか。とはいっても、気を抜くとあっさり死にますが、ジョブチェンジやソウルシールドなど、こちらの攻撃引き出しも多い。デスペナルティもゆるく、何度死んでも戦いを重ねていけば強くなりますし、難易度変更も可能なので、詰みはないかなと。暗いエリアも多いですが、野村FF特有のキャラの掛け合いも頻繁にあるので、緊張感や不安感は生まれません。ハクスラ要素やスキルツリーなども盛り込まれており、総合的に分厚いアクションRPGという印象。

逆にストーリーまわりは、展開が目まぐるしく、住民との会話などによってテンポが落ちる印象もあり、気になったりします。とはいえ、やはりクリアしてみないとわからないので、ここはもう少し経過観察ありかなと。『エルデンリング』と並行してプレイしていますが、キーアサインを○ボタンで回避に変更できるおかげで、操作を勘違いせずに済むのもありがたい。似たジャンルですが、気楽さは本作のが上なので、気分によってどっちを遊ぶか選んでます。もっと問題児かと思っていた。
by. Ayuo Kawase

AUTOMATON JP
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