新型Nintendo Switchで遊ぶ『月姫』リメイク美しや。『The Riftbreaker』は脳筋でも自動化できる。中裕司氏の新作『SHOT2048』を楽しむ。今週のゲーミング

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。319回目。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。319回目です。くるぶしを出して歩くと寒い季節です。

スキマ時間についつい夢中

中裕司氏が手がけたパズルゲーム『SHOT2048』を時々プレイしています。フィールドの手前から奥へ正十二面体のブロックを飛ばし、同じ数字が書かれたブロック同士を合体させ、数字を足し合わせながら2048を目指す作品です。ブロックの挙動に物理演算が導入されており、ビリヤード的なテクニックが使えたり、貯まったブロックが弾けたりと、ベースになった『2048』とはまったく異なる楽しさがある。

正十二面体であることによってブロックの転がりは一定ではなく、予期せぬ動きをすることも。こうした仕組みは、思いどおりにいかない場面を生むものの、カジュアルに楽しむうえでは程よい塩梅に思えます。一方で、20秒前後の広告が比較的高頻度で入るのは、やや気になる。本作は無料で配信されているため、広告はもちろん大事。ただ仮に課金してもらうのが狙いだとしても、ゲーム体験とのバランスはもう少し調整する余地があるのではと感じます。
by. Taijiro Yamanaka


衛生概念が欠如した楽しいお料理ゲームです

最近は料理ゲーム『Overcooked! 2』を友人とよくプレイします。やること自体は単純で、食材を切り、焼いたり煮たりした後に、お皿に移して出荷するだけ。ただ、複雑な厨房構造のせいで事は簡単に進みません。揺れ動くトラックの上、回転する調理台、さらに車道をまたぐキッチンなど、多様性を感じますね。そのせいで、急いでダッシュしたら車に引かれるし、友人を奈落の底に突き落とすし、トラブルが延々と発生する始末。また、肉や野菜などを投げてフライパンに直接投入可能なので、効率アップも図れたりします。ただし、ぶん投げたものは明後日の方角に飛んでいくことがあり、これも火種になりかねません。

「食材切ってね」「お皿に盛り付けてね」と仲良く言い合えるのは最初だけ。後半になってくると、忙しさのあまり「皿!」「食材!」と単語だけが飛び交うように。和やかだった友人との雰囲気が、徐々に殺気立ってゆく様を肌身で感じながら、「まさに厨房は戦場」と感じずにはいられません。うまく意思疎通ができず、たまに罵詈雑言が飛び交っても、そのコミュニケーション自体が楽しいので、表情が自然にいきいきと輝いていきます。友人と最適な調理プランを組み立てていくプロセスは、まるでビジネスの現場でPDCAサイクルを回すかのごとく気持が良いですね。おすすめな料理ゲームです。
by. Yu Naganeo


ゲームがあると信じて

今週は、先月日本語に対応した『There Is No Game: Wrong Dimension』を遊んでいました。本作は、起動するとプログラムに「ここにゲームはない」と宣言される、自称非ゲームです。なんでも、資金難やブームの衰退などさまざまな理由で開発が頓挫したため、ゲームがないのだとか。ゲームの代わりに、テレビや外出を勧めてくるあたり、プログラムにゲームを遊ばせるつもりはないようです。しかし、ゲームにゲームがないなんて言われたら、本当に何もないのか気になるもの。かくして、なんとかゲームで遊ぼうとするユーザーは、プログラムの奥地へと向かうのでした。

ジャンルとしては、謎解き要素のあるコメディアドベンチャーといったところでしょうか。本作では、ゲームプレイの進行にあわせてシチュエーションが様変わりしますが、シチュエーションにあわせた謎が次々に登場。豊富なゲームパロディと個性的なプログラムも相まって、最後まで驚きと発見に満ちた珍奇な旅が待っていました。
by. Keiichi Yokoyama


ノープラン野郎にも優しい自動化

今週は『The Riftbreaker』を遊んでいました。筆者はいわゆる工業自動化系の作品が好きです、しかし下手。というのも、後先を考えて設計すると考え過ぎてしまうためです。そのため高度な計画性が求められる作品では、楽しいのに短時間で頭から白煙があがり、耳からは白旗が飛び出します。本作は、そんな筆者を大きな懐で包み込んでくれる作品でした。

『The Riftbreaker』では、プレイヤーが未開の惑星をテクノロジーの力で開拓します。まず、ほかの自動化系よりも優しいのは、物流にそこまで頭を悩ませなくてもよい点。液体など一部のリソースはしっかり接続する必要はあるものの、鉱物や弾薬などは入手したそばからリソースプールへ。また、送電網も適当に繋げて困らない仕組みです。モンスターとの戦闘も頻発し、ハクスラ的な戦いと自己アップグレードのループの比重が重め。建造物をみっちり立てても隙間を通り抜けられるため、アクションの延長線上で反射的にガリガリと建設を進められます。

一方で、一切悩まなくていいかというとそうでもありません。拠点をどこに置き、どう敵に対処するかなど考えどころもあります。好戦的でフィーリング頼りだけど、建設もそこそこ楽しみたい筆者にちょうどいいゲームです。さて、この拠点のタレットはどうしよう。とにかくいろいろいっぱい置けばいいか。
by. Seiji Narita


布団の中で

引き続き年末買ったNintendo Switchの有機EL版を堪能してます。いろんなタイトルを起動してみましたが、新型Switchはノベルゲームが映える!そもそも、もともとSwitchはアドベンチャーゲームと相性良かったというのは確かにあります。そのうえで、有機ELでは高精細なビジュアルの静止画が特に映える気がしています。

ノベルゲームとしては『STEINS;GATE ELITE』や『EVE burst error R』など、いろいろさわっておりますが、『月姫 -A piece of blue glass moon-』がちょっと頭抜けてきれい。イベントコンプ目当てに始めましたが、がっつり再プレイしてしまっております。そもそもゲームの背景の精細さがちょっと尋常じゃないので、そのポテンシャルが有機ELによって引き出されているのかもしれない。キャラの立ち絵も旧版と比べるとずっときれいなので、やはり液晶が変わったことによる恩恵は大きそうではあります。動きに弱いというわけではなく、単純に解像度の高い静止画が映えるのかなとは思ったりします。性能が上がった新型が出ても買うとは思いますが、これであと3年はもたせたいところ。
by. Ayuo Kawase

AUTOMATON JP
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