『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』は割と大味。メタ美少女ノベル『――ッ違う!!!』は力作。『Critters for Sale』は意外に快適。今週のゲーミング

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。290回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。290回目です。昼夜逆転生活が続きます。

無料という言葉に弱い

ソフトバンクが提供している方のGeForce NOWにフリープランが追加されたため、試してみました。GeForce NOWは、SteamやEpic Gamesストアなどと連携して、ユーザーが各ストアで保有しているゲームを、スマホやPCにてクラウドストリーミングプレイできるサービスです。フリープランは文字どおり月額無料。ただし、連続プレイが1時間までに制限され、混雑時は有料会員の接続が優先される。レイトレーシングも適用不可です。

通信環境や時間帯にもよると思いますが、安定性もレスポンスもなかなか良い。個人的に1時間以内でサクッと遊ぶことが多いため、これで無料はありがたい。GPD WIN 3の活躍の場が広がったともいえる。問題は対応タイトルか。かなり充実してきたとはいえ、手持ちのタイトルを調べると遊べないものはまだまだある。とはいえ、月額料金がネックで避けていた方は一度試してみる価値はあるかと。
by. Taijiro Yamanaka


軽快な悪夢を見ているような

今週は個性的なグラフィックノベル『Critters for Sale』を遊んでいました。本作は、5人の主人公からなるオムニバス形式の作品。強く目をつぶった時にチラつく光のようなグラフィックと、人を煙に巻くようなキャラクターデザイン。そしてプレイヤー自身が要素を集め、頭の中で組み立てていくストーリーテリングが魅力です。とても尖っているように見え、実際に尖っている本作ですが、実際にプレイすると意外なほど快適さに気を配っている印象がありました。

選択肢を選ぶ際や、なにかにインタラクトする際にはわかりやすく(時には過剰に)画面が反応し、ゲームを演出すると共に、わかりやすさにも寄与しています。ポイントアンドクリック部分においても、ノイズのような絵面ながら、どこをクリックしたらよいか直感的にわかるよう設計されています。また、ダイアログの早送りなどの機能も備えており、こまかい気配りが嬉しい。

ストーリーも、難解かと思いきやキャラクター付けや対立関係の説明が明瞭になされています。また、主人公ひとりひとりの目的も端的に提示されるため、混乱せず「何故こんな事が起こっているのか」という全容を把握することに集中できます。筆者はまだ多くのエンディングに辿り着いていないため、物語の全てが繋がるのかはたまた繋がらないのか、楽しみです。
by. Seiji Narita

――ッ違う!!!

いろんなゲームの更新や情報が一堂に押し寄せてくる中、今週は美少女メタコメディADV『――ッ違う!!!』を遊んでいました。本作は、いわゆるギャルゲーの世界を舞台とした恋愛ノベルゲームです。地の文が読める幼馴染や、ギャルゲーの世界だと知っているキャラクターなど、ちょっぴりメタなヒロインたちが登場。彼女たちとの1年間の高校生活が描かれていきます。

主人公は基本的に真剣であるものの、本筋から一歩足を踏み外すと様子のおかしなルートへと派生。無機物との恋に落ちたり、ホビー漫画の世界観へ迷いこんだり、好きなことで生きていこうとしたりなど、思わず「おまえは何を言っているんだ?」とツッコミを入れてしまいそうな展開に。メタフィクションではあっても、全体的に作品の雰囲気は明るく、コメディ色の強い内容になっています。そうだ京都、行こう。また本筋では、少しメタなヒロインたちへ主人公がしっかり向き合う物語が紡がれており、UIやグラフィック、演出なども含めて、楽しくまとめられた力作でした。なお現在はDLSiteのみでの販売ですが、Steam版も配信予定であり、製品版にセーブデータが引き継げる体験版も配信されています。
by. Keiichi Yokoyama

味だらけ

『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』を遊び、クリアしました。厳密に言うと、ユフィエピソードをクリアしました。DLC単品の価格は約2000円。ボリュームも価格なりにコンパクトでしたが、プレイする価値はありました。

ユフィエピソードは2チャプター形式で、やりこみ要素もちょこっとだけあり。マップも既視感も強めでしたが、キャラ魅力でカバーした印象です。物語の中心はもちろん、ユフィ。原作でも明るいイメージでしたが、かなりおちゃらけていて、ちょっと『FF13』系のテイスト強めな印象。かわいいのですがうるさいので、隣にいるソノンが絶妙に落ち着いていて、コンビとして魅力を出していましたね。ソノンは予想以上によかった。戦闘では、PS4版とボタン配置が変わってるので、×ボタンを連発し苦戦。ただし、短編ということで、良い意味でバランスは大味に設定されており、ド派手で楽しい。ソノンと上下にバタバタしまくる攻撃は結構笑いました。味がある。

本編への絡みも、ほどよい感じで収まっていました。DLCをプレイすれば、本編や続編への理解は少し深まりますが、おそらく遊ばなくてもすんなり続編に入れるかなと。ビジュアルについてはきれいですが、PS4版自体がかなり美しいので、劇的変化は感じづらいかも。DualSense活用も控えめで、続編ではそこらへんも含めたパワーアップに期待です。
by. Ayuo Kawase

AUTOMATON JP
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