『バイオハザード ヴィレッジ』を気に入った。『ルーンファクトリー5』は荒々しくも魅力あり。「GPD WIN 3」が家にきた。今週のゲーミング


Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。287回目です。雨が続きますね。

Switch PC


今週は「GPD WIN 3」が到着。Nintendo Switch Liteを分厚くしたようなスタイル・サイズの携帯型PCです。モニタを上にスライドすれば、下からキーボードが出現。ソフトウェアキーボードで事足りるものの、こういうギミックは嫌いじゃない。画面サイズがギリ許容範囲といったところで、ゲームによっては目が疲れますが、Nintendo Switch 感覚でどこでもPCゲームを楽しめるのは素晴らしい。

右スティックを上に配置するのは珍しい。本格的な3Dゲームのプレイが現実的なスペックになったため、右親指のホームポジションをエイムに使うスティックにしたのかな。たとえば『Gears 5』は、中設定なら60fps前後で動作します。Joy-Conもそうですが、このデザインだと下に配置したものの操作が若干窮屈になるため、どちらを優先するかですね。個人的には逆が良かったけど、そのうち慣れるでしょう。
by. Taijiro Yamanaka


SFノワールアドベンチャー


人類が他の惑星へと進出した近未来。始まりの惑星であるガーラと、植民惑星であるドロビアの間では、独立や利権を巡って緊張が高まりつつありました。両政府は、緊張を緩和するべく会談の実施を決定したものの、ドロビアからガーラへやってきた外相が何者かによって射殺されてしまいます。外相の警備を担当していた組織、CDIの捜査官であるニール・コンラッドは、暗殺事件の真相を追いかけるうちに、太陽系を揺るがす真実にも迫っていきます。

『Lacuna』はだいたいそんな感じの、ニール・コンラッドとして近未来の惑星で起こった大事件を捜査するSFノワールADVです。ニールは捜査官なので、もちろん犯人や重要な手がかりについて推理する場面もあります。ただし、推理要素は簡単なもの。辿った選択肢にも左右されますが、情報が多めに提示されているので、それらを整理すれば真相を導き出せることでしょう。本作では推理要素も含めたゲーム全体を使って、物語が展開されていきます。惑星間の信仰と経済の格差。離婚した元妻との微妙な関係。暗殺者とテロ組織。捜査官としてのプライドと葛藤。第2セクター事件。タバコを燻らせ、空を見上げるニールは何を選択するのか。そうした大きな物語が、ハードボイルドな雰囲気とともに描かれていました。
by. Keiichi Yokoyama


「恐怖・快感・インパクト」三拍子揃った最新作


今週は『バイオハザード ヴィレッジ』を遊んでいました。事前から、“巨大貴婦人”ドミトレスクさんを中心に、何かと話題になっていた本作。筆者は初代から通して『バイオハザード』シリーズを遊んでいることもあり、楽しみにしておりました。結果として、筆者は本作をいたく気に入りました。印象を端的に述べるのなら、「すごく『バイオハザード』っぽい」と表現したいです。

前作『バイオハザード7 レジデント イービル』はシリーズにとって大きな転換点でした。一人称視点シューターとなり、主人公イーサンは新顔の一般人。ゲームプレイもかなり“ホラー寄り”で、ド派手な展開は(終盤やDLCなど一部を除き)控えめな印象でした。筆者は「これも『バイオハザード』だ!」と非常に楽しめたものの、もっと刺激が欲しかったのも事実。筆者のその願いは、本作『バイオハザード ヴィレッジ』で成就しました。

緻密に設計されたシチュエーションの恐怖。乏しい弾を数える苦しさと表裏一体の、サバイバルの快感。そして、個性的なボスたちや、舞台設定を存分に活かした、アクションホラー映画のようなインパクトある展開。『バイオハザード ヴィレッジ』は、筆者が『バイオハザード』シリーズに求める「恐怖・快感・インパクト」のすべてを、バランス良く満足させてくれました。本作発売から間もないですが、次回作にも期待しています。
by. Seiji Narita


シリーズ愛で許しちゃうやつ


週末は『ルーンファクトリー5』をプレイ。アクションRPGと牧場要素を混ぜ込んだシリーズ最新作。本作は3D化をはたしました。シリーズおなじみのシュールな世界観や、過去作の好評だった要素が、うまく3Dに落とし込まれています。フィールドは広くなりましたが、ワープ制約が薄かったりデフォ移動速度が速かったり、ストレスないように配慮されているのも嬉しい。牧場・交流・冒険のペース配分も安定しており、さすがの中毒性。仕上げてきたなという印象です。3D化によって、これまでイラストだったオブジェクトなどが3D化されており、世界への没入感も高まる。背景はあんまりですが、モデリングはよいので、キャラ愛も強まります。

ただ、荒々しさもあり、個人的にはやはりフレームレート低下が気になる。30fpsに届いてないシーンはかなり多い。自律的に動くものが多いゲームだとは思うのですが、がくがくっとした描写が頻発。特に戦闘などで見かけます。プレイ体験をギリ損ねてはないラインなのですが、気になるのは気になる。本作の戦闘は結構大味なのですが、フレームレートの具合を見ると、大味でよかったなとは思います。ただし、ゲームの面白さの核となる部分はしっかり押さえられていて、いろいろ考えた結果なのかなと納得してしまうところも。シリーズでいえば、そもそも一作目は不具合だらけでしたし、技術的なところは、ある程度割り切れる耐性が自分についているのかもしれません。
by. Ayuo Kawase