Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。282回目です。睡眠時間は大切にしましょう。
あと2か月
今週は、Nintendo Switch版『Hades』の国内配信日がついに発表されました。6月24日です。ローカライズはハチノヨンが担当したそうで、任天堂からは上の日本語版スクリーンショットが公開。この場面は、主人公ザグレウスが親父ハデスに反発して初めて家出するも、死んで実家に出戻ってきた際のふたりの会話です。
これだけを見ると硬い言い回しの翻訳に思うかもしれませんが、実は直前にハデスが、無駄なあがきだと小馬鹿にするような言い方で問いかけています。そこで、「挑発には乗らないぜ」というザグレウスの姿勢、また弱みを見せたくない気持ちを、このようなかたちで表現したのでしょう。愛情のかけらもない言葉への虚しさもあるかもしれません。直訳ではないですが、原文でも同様のニュアンスのセリフとなっています。本作はセリフを含め文量が本当に膨大で、ほかの部分はどのように翻訳されているのか、6月の発売が楽しみです。
by. Taijiro Yamanaka
黄昏ニ眠ル街
今週は『黄昏ニ眠ル街』でオリエンタルな街を観光してきました。『黄昏ニ眠ル街』は、旅先で飛行船が故障してしまった少女ユクモが、飛行船を修理するため霧に覆われた街を探索する3Dアクションアドベンチャーゲームです。ゲームプレイでは、聖域と呼ばれるアスレチックステージの攻略と街中の探索を行い、大地の源を収集。聖域の攻略状況と、大地の源の取得数に応じて新たなエリアや新しいアクションも増え、街が霧から解放されていきます。
アクションはジャンプや開放された動作などを使って、空中の足場を渡り、簡単なパズルを解くシンプルなもの。一部の設定は探索で明らかになりますが、容赦なく風船や壺を割って回る姿が印象的だったぐらいで、ストーリーも最小限に抑えられています。ただし本作では、そうした要素の代わりに街そのものへ力が入れられています。提灯と木々に彩られた、神秘的な街並み。自動販売機の横に建つ、荘厳な木造建築。大地の源を求めて慌ただしく街を駆け回ったつもりなんですが、それでもふとした瞬間に景観へ目を奪われることがありました。霧に覆われた状態の景色やBGMも良く、期待通りの雰囲気が描かれていました。
by. Keiichi Yokoyama
ルール無用のカードファイト
13日に実装された『FF14』の新パッチを遊んでいました。コンテンツの追加も盛りだくさんですが、改修が加えられたカードゲーム「トリプルトライアド」に久々に熱くなってしまい、そればかりやっていました。今回のパッチでNPC対戦時のカードドロップ率が緩和され、入手しやすくなったのです。プレイヤー側デッキのレアリティ制限も少しやさしくなりました。
トリプルトライアドには対人戦もあるので、プレイヤー間の所持カードの格差を埋めるためにデッキ内に投入できる高レアリティカードの枚数に制限があります。しかし、NPC側には制限がないのでヤツらは最高レアを入れ放題。画像のキュートな小動物とも対戦ができるのですが、可愛い顔してマジで容赦ない構成で仕掛けてきます。デッキ制限ルールなんてわからないよね、だってウソウソだもんね。
とはいえ勝てないわけではないですし、カードのドロップ率は体感でかなり上がっているので収集目的の対戦はずっと楽になりました。もう少しでNPCからのカードはコンプリートできるので、弁慶のごとく奪いまくりたいと思います。
by. Aki Nogishi
ドライアイプレイヤー死す
『Before Your Eyes』を遊びました。Webカメラでプレイヤーの顔を認識し、「まばたき」を利用するというかなり画期的なADVです。プレイヤーは、主人公の生前の記憶を追体験するわけですが、まばたきをすることによって、シーンが変わっていくのです。基本的に物語は自動で進行していくのですが、何か行動する時はまばたきをします。たまに「まばたきをすれば次のシーンに移るものの、まばたきしなければ意味深な描写が続くシーン」みたいなものがあり、つまるところ「まばたき禁止」がちょいちょい求められるのです。
これが個人的には面白く、そして歯がゆくもありました。大事な描写中にふとまばたきを連発してしまったことで、あれよあれよとシーンが飛んでいく。後半は、物語をするよりもまばたき休憩シーンの確保に気をもんでおりました。ただ面白ギミックとしてまばたきを取り入れているだけでなく、物語としての完成度も高い。が、自分は目が乾いているから泣いているのか、物語で泣いているのか、ちょっとわからなくなりました。顔認識の問題か、ちょっと目を細めるとまばたき判定されることもあり、やたらと目を見開いてゲームを遊んでいました。そうした体験を含めて、素敵なゲームでした。ちなみにクリアしてから、メニュー画面を出していればまばたきし放題なことに気づき、興奮しながら友人にそれを伝えたところ「ゲームのコンセプトが台無しだろ」と怒られました。確かに。
by. Ayuo Kawase