オープンワールド工場建設シム『Satisfactory』で電力不足。『Loop Hero』の評判の良さに納得。再販された『還願』をプレイ。今週のゲーミング

 

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。278回目です。

無邪気な可愛さがつらい

今週は『SANNABI: The Revenant』の体験版をプレイ。グラップリングフックにて移動と攻撃の両方をこなす2Dアクションゲームです。ステージは、即死トラップだらけの中を飛び越えていくパートと、敵とのバトルパートがあり、最後にはボスが待ち受ける。グラップリングフックアクションは、バトルではスピード感と爽快感があり楽しいものの、移動パートは比較的単調な割に難易度が高い。この辺りは今後調整していくとのこと。

主人公には娘がおり、序盤はチュートリアルを兼ねて娘さんの遊びに付き合うのですが、何ともかわいい彼女の振る舞いが印象的。その後出会うパートナーも含め、ドット絵の制約の中で表情豊かなアニメーションを実現しており、かなりこだわって制作されていることが伺えます。また、物語の展開は映画的なドラマチックさがある一方で、セリフ回しにはアニメ的なユルさもある。製品版が完成したらまたチェックしたい。
by. Taijiro Yamanaka


シンプルイズベスト

今週は『Loop Hero』をプレイ。巷の評判の良さは知っていたものの、グラフィックにチープさを感じて買い控え……ていたのですが、プレイしてみると納得。掌を返したくなる面白さが詰まっていますね。

ゲームの流れはシンプル。グルっと敷かれた一本道を循環しながらモンスターを倒し、装備を整え、ボス撃破を目指すというもの。そこに周回を重ねるたびに敵の強さ・報酬レベルが上昇していくループ要素と、補助効果を得る施設・地形で独自のマップを構築していくデッキ要素をプラス。新たにチャレンジする場合は装備リセット、力尽きると報酬が大幅に減少するなどのローグライト風な要素もあります。ただし拠点となるキャンプに素材を持ち帰れば、さまざまな永続効果を発揮する施設が作成可能。冒険を重ねて攻略の幅を広げていく仕組みです。

これらの複数要素の組み合わせで形成されたゲームバランスがちょうど良い塩梅。冒険をループすることで、地形や施設をどこに建てるのか。どのステータスを伸ばすのか。自分なりの戦略が生まれてきます。演出こそ派手ではないですが、それゆえにRPGとしての楽しさが非常にテンポ良く吸収できる、まさにシンプルイズベストな作品だと思います。個人的にレトロ調の血がたぎるBGMもお気に入りです。さて、また潜ってきます。
by. Tetsuya Yoshimoto


発電所を拡充するための素材を作るための電気が足りない

先日大型アップデートが行われた工場建設シム『Satisfactory』を遊んでいました。意気揚々とマイ工場に出勤したのですが、そこには土台すら整えられていない、工場と呼ぶには殺風景すぎる機械の並びがありました。そういえば、Tier3あたりから必要になる石炭の採取場所があまりにも拠点から遠く、一度心が折れていたことを思い出します(今回のアプデで追加されたのはTier8)。本作はマルチができるため、他人の工場で遊ぶことで自分も開発を進めているような気分になってしまっていたのです。工場長どころか職場体験のお子さまでした。

自分の工場をせっせと整えてTier6くらいまで進めつつ、Tier8まで進めたという友人のところへ遊びに行きました。さっそくホバーパックを貸してもらいましたが、これはいい。俯瞰での建設作業がしにくかった部分を見事にカバーできています。移動速度もそれなりで、電気の通っているところなら燃料いらず。早く私も作りたい……のですが、自分の工場は電力不足で度重なる停止を繰り返し、頭を抱えています。まだまだ先は長そうです。
by. Aki Nogishi


ある家庭の結末

1980年代、台湾。脚本家の男は、幸せな時間を過ごしていました。元スターの妻。彼女の才能を受け継いだ、歌が得意な娘。手狭なマンションの一室には、ささやかだけれど暖かな、3人の家族が暮らしていました。しかし、ある出来事をきっかけに歯車が狂い始め、愛と信仰が狂気を醸成していきます。

今週は、1週間ほどで販売停止になっていた曰く付きのホラー作品『還願 Devotion』を遊んでいました。遊ぶ時に買おうと思っていたら、気づけば販売停止に。先日の公式ストアでの発売によって、ようやく遊べるようになったのです。本作は、かつて幸せな家族が過ごした不気味なマンションの一室を舞台にしたストーリー重視の短編ホラーです。80年代台湾の、生活感が感じられる家庭。ギミックと変化によって仄めかされていく過程。発売された当時も評価が高かった本作ですが、2年が経過してもゲームプレイは色褪せておらず、描写の節々に感じられる生々しさが恐怖以上に印象的でした。
by. Keiichi Yokoyama


苦労人ツノっこ従者

ビジュアルに一目惚れした『Magellania』をプレイしました。道化とプリンセスとひとつ目人外が棲まうメルヘン童話。冥王星のワガママ王子Loftyは、自分の誕生日パーティーに来なかった他の星の王族に思い知らせるため、惑星外への侵略計画を企てます。世界観こそ太陽系が舞台ですが、ヘンテコファンタジーなイラストカットが他にない味を出してます。

で、ジャケ買いしたので、プレイするまでゲームジャンルがよく分かってなかったんですね。これRPGじゃなくて、シミュレーションか! ユニットを配置して詰将棋のように敵陣へ侵攻する、オーソドックスなSRPGです。何を隠そうわたくし、一手先を読むゲームが大の苦手。何事も死んで覚えたい。『Magellania』のユニットはパーマデスこそない……ですが、うっかりLofty王子を前線に上げすぎて死亡させることすでに計3回となりました。ゆっくり、ちゃんとした陣形の進め方を学習していきたいと思います。ゲームとしてはシンプルなので、シミュレーションRPG初心者向けにぴったりかもしれません。あとは日本語訳が欲しいところですね。それほど難しい会話は出ないんですが、従者のChanteがLoftyに言ってる(っぽい)小言のニュアンスがつかめないのが惜しい!
by. Yuki Kurosawa