任天堂は9月26日、『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』をNintendo Switch向けに発売した。本作では「ベッド」がやたらと幅広く活用できるとして、さっそく注目を集めている。なお本稿にはネタバレやゲーム内のスクリーンショット・クリップなどが含まれるため、留意されたい。
本作は、『ゼルダの伝説』シリーズ最新作となる見下ろし型ゲームだ。舞台となるのは謎の裂け目が生じ、人々を飲み込む「神隠し」が発生したハイラル。リンクもまた裂け目に飲み込まれてしまい、ゼルダ姫が主人公として冒険を繰り広げる。
ゼルダ姫は冒険において、妖精トリィから受け取った不思議な杖「トリィロッド」を手に“カリモノ”の力を駆使。テーブルや木箱といったさまざまなオブジェクトを借りて、いつでもどこでも呼び出せるシステムが特徴だ。また倒した魔物をカリモノにすることも可能。さまざまな特性をもつオブジェクトや魔物を呼び出し、組み合わせながら攻略を進めていくのだ。
そんな本作のプレイヤーから、「ベッド」にひときわ熱い視線が注がれている。ベッドは、本作の序盤で覚えることができるカリモノのひとつ。ベッド本来の用途として眠って体力を回復することができるが、本作でのベッドの活用法はそれだけではない。
そもそも序盤でベッドを覚える場面から、チュートリアル的にベッドの妙な使い方を促される。この場面では“空中に半分突き出たベッド”がこれ見よがしに配置されており、本作のベッドが半分しか接地していなくても謎の安定性を発揮することを学べる瞬間だろう。そのためベッドは半分ずつ重ねていっても、なぜかまったく揺るがずに安定する。本作ではベッドを半分ずつ重ねて、即席の階段あるいは橋のように使用できるわけだ。横への移動にも、縦への移動にも使いやすい。
一方で一部プレイヤーは高所に到達する手段として、ベッドが“即席階段どころではない性能”を発揮することも発見している。たとえばあるRedditユーザーは、ベッドと魔物「トッピュー」を組み合わせて、大ジャンプが可能であると報告（リンク先ネタバレ注意）。トッピューとは、竜巻で敵や物体を吹き飛ばすことができる魔物だ。
ベッドに乗った状態でトッピューを呼び出すことで、トッピューがベッドごとゼルダを上に大きく吹き飛ばすため、使い所次第でかなり上の足場まで到達することが可能。またベッドに乗ったまま空中でトッピューを呼び出せば、カリモノの呼び出し上限でベッドが消えない限りはさらにベッドごとどんどん上に飛ぶこともできる。見た目のシュールさだけでなく非常に高い場所までショートカットして登れる、有用なテクニックとしても注目されている様子だ。
また「寝具」としての利用でも、ベッドは注目されている様子。なかでも、ボス戦にて魔物をカリモノとして呼び寄せて囮にしたり、岩でバリケードを作ったりして安全を確保しつつ“無理やり眠る”活用法は有用かつシュールな使い方として面白がられているようだ。ほかにも、公衆の面前でも雪山など極限環境でもお構いなしにすやすやと眠れるゼルダ姫の豪胆さも相まって、本作でのベッドは話題を博している。
ちなみにNintendo Switch Onlineの「ミッション＆ギフト」では、なぜかベッドが「キャラクター」扱いでアイコンパーツとして提供されている。ベッドは公式からも、本作にて存在感を放つ頼れる旅のお供として想定されているのかもしれない。さっそくNintendo Switchのユーザーアイコンをベッドにすると宣言する“ファン”も現れているようだ。
『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』にてさまざまな使い方ができると注目を浴びる「ベッド」。序盤から手に入る関係で、使い方がわかっている点も利用率の高さに関係していそうだ。カリモノという特徴的なシステムのほか、ベッドが妙な安定感をもつ点などから、ゲーム史上類を見ないほどベッドが存在感を放つ作品といえそうだ。またカリモノの組み合わせ次第では、ベッドにはほかにも活用法があるかもしれない。上述のテクニックに限らず、いろいろ組み合わせを試しながら旅を進めてみるのもいいだろう。
『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』はNintendo Switch向けに発売中だ。
