中華ソウルライクアクション『明末:ウツロノハネ』がなぜか『黒神話:悟空』の影響を受けてにわかに人気に。一見無関係の両作品を繋ぐ“名前”


パブリッシャーの505 GamesはLEENZEE(成都灵泽科技有限公司)が手がける『明末:ウツロノハネ』について10月18日、最新トレイラーを公開した。本作は2025年のリリースを予定しており、対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S。またリリース初日よりXbox Game Passにも展開される予定だ。そんな本作について、なぜか『黒神話:悟空』のヒットを受けて期待が高まっているようだ。

『明末:ウツロノハネ』はソウルライク・アクションRPGだ。舞台となるのは明代末期の中国大陸に存在した国、古蜀。プレイヤーは記憶喪失の海賊・ウーチャン(Wuchang)となり、「羽化病」なる疫病が流行り、モンスターが跋扈する世界を翔けることとなる。またプレイヤーの選択によってエンディングが異なるマルチエンディング方式を採用。冒険の中で見つけた秘密や、仲間との関係によって異なる物語が描かれるのだという。


本作については、10月18日にYouTube上で放送された「Xbox Partner Preview | 2024 年 10 月」にて、ゲームプレイトレイラーが公開された。トレイラーはXboxのYouTubeチャンネルにてすでに5万回以上の再生数を記録しており、高い注目を集めていることがうかがえる。あわせてXbox以外のプラットフォームなどでも、それぞれトレイラーが公開されている。

動画のコメント欄や英語圏のSNS上では、『明末:ウツロノハネ』について、開発元や販売元が異なる『黒神話:悟空』に触れつつ期待する声などが見られる。どちらも中国を舞台としているアクションRPGという共通点があるものの、盛り上がっている理由はそれだけではないようだ。

それはタイトル名だ。『黒神話:悟空』は英語圏向けには『Black Myth: Wukong』という名前での展開がおこなわれている。一方で『明末:ウツロノハネ』は原題が『Wuchang: Fallen Feathers』となっている。「Wukong」と「Wuchang」はスペルだけでなく、「ウーコン」と「ウーチャン」という発音まで似通っているため、英語圏ユーザーの中には『明末:ウツロノハネ』を「Xbox版Wukong」だと形容する声も上がっているようだ。なお『明末:ウツロノハネ』はPS5にも登場し、『黒神話:悟空』もXbox向けに展開される予定であることには留意したい。

『明末:ウツロノハネ』


そのほかTeam NINJAが手がける、三国志を題材とした『Wo Long: Fallen Dynasty』とも対比させるユーザーも登場。こちらは「ウォーロン」のような発音となるため、「Wukong」と比べると“Wuchang度合い”はやや控えめだが、中国を舞台としたアクションRPGという共通点はこちらも同様。また「Fallen Feathers」「Fallen Dynasty」というサブタイトルの語感が似ているのもその理由かもしれない。ともあれ『明末:ウツロノハネ』は何かと対比されて注目を集めている模様。

このようにやたらと比較される背景には、『黒神話:悟空』が記録的な大ヒットを収めているというのもあるだろう。同作は8月20日にリリースされたばかりでありながら、3日で1000万本の売上を達成したと報じられ、さらにVideo Game Insightsの調査結果によれば、9月末で約2060万本にも到達しているとのこと(関連記事)。

また『Wo Long: Fallen Dynasty』については売上100万本超えを記録。今年3月には世界累計プレイヤー数が500万人を突破したことが明かされていた。『明末:ウツロノハネ』は、そうした人気作に通じる舞台設定やゲームの雰囲気に加え、「タイトルが似ている」という共通点まで見いだされるという、変わった期待を寄せられているかたちだ。

明末:ウツロノハネ』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに2025年発売予定。Xbox Game Passにも提供される予定だ。