Ubisoft、なんと『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』の開発を新子会社に託す。テンセントから約1900億円の出資を受ける新子会社

Ubisoftは3月28日、テンセントの出資を受けて子会社を設立すると発表した。『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』シリーズの開発に特化した子会社になるという。

Ubisoftは3月28日、テンセントの出資を受けて子会社を設立すると発表した。『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』シリーズの開発に特化した子会社になるという。

今回の発表によると、Ubisoftは新子会社設立にあたってテンセントから11億6000万ユーロ(約1900億円)の出資を受け、テンセントは新子会社の少数株式を取得するそうだ。『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』シリーズの開発に特化した子会社だという。作品開発に従来よりも大きな投資をおこない、クリエイティブな能力も向上させることで、物語性のあるシングルプレイゲームの品質をさらに高めるとのこと。またマルチプレイゲームではコンテンツのリリース頻度向上のほか、基本プレイ無料作品によってタッチポイントを設けたり、より多くのソーシャル機能を導入することでサービス拡大を図るとしている。

『アサシン クリード シャドウズ』


なおUbisoftは子会社の設立と並行して、『ゴーストリコン』『ディビジョン』をはじめとする代表的なシリーズの成長や、現状で業績トップクラスのタイトルの成長促進をおこなっていくそうだ。また先進的な技術を活用した新規IPの創出にも注力し、ゲームエンジン開発やオンラインサービスの提供も継続していくという。新子会社に『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』の3つのシリーズの事業を分担しつつ、本社でも引き続きゲーム開発がおこなわれるようだ。

Ubisoftといえば、昨年は『スター・ウォーズ 無法者たち』の不振や『エックスディファイアント』の伸び悩みの末の開発中止など、苦境もみられた。そうした中では、テンセントがUbisoftの買収を検討している可能性も報じられてきた(関連記事)。もともとテンセントはUbisoftの株式を約10%保有する株主であり、買収によって経営へのさらなる関与を図っていたようだ。一方でUbisoftの創業者一家であるGuillemot家は引き続き会社の支配権を維持することを望み、交渉がおこなわれていたとされる(Reuters)。

今回の発表を見るに、結果としてテンセントはUbisoftの子会社設立に出資する方向で話がまとまったようだ。Investing.comによると、テンセントは同子会社の25%の株式を保有する株主になるという。『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』シリーズというUbisoftの主要IPの開発に特化した子会社であり、どのように運営されていくのかも注目されるところだろう。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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