圧倒的に好評スノーモービルシム『Sledders』正式リリース。最大32人プレイ対応、動かすだけでひと苦労な“リアル雪物理演算”などこだわり満載ゲーム
インディーゲームデベロッパーのHanki Gamesは3月20日、『Sledders』を正式リリースした。リアルな物理演算などから早期アクセス版から高い評価を受けてきた、スノーモービルシミュレーターだ。

インディーゲームデベロッパーのHanki Gamesは3月20日、『Sledders』を正式リリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)/Xbox Series X|Sおよび海外PS5。Steamでは2023年12月から早期アクセス配信され好評を博してきた作品であり、正式リリースされてより一層の注目を浴びている。
『Sledders』は3Dのスノーモービルシミュレーターである。物理演算による新雪の表現や、ハンドル操作と体重移動による操縦など、リアルなスノーモービル体験を打ち出した作品だ。実在のスノーモービルが公式ライセンスのもとで登場することや、最大32人もの大人数でオンラインマルチプレイが可能なことも特色で、早期アクセスの段階から高い評価を獲得してきた。
ゲームとしては、フリーライドモードで自由にスノーモービルに乗るほかに、ミッションを達成する要素や、誰が最初に山の頂上までたどり着くかの対戦要素がある。一人称と三人称のカメラは切り替えることが可能で、一人称ならばリアルな疾走感を味わえるし、三人称ならば複雑な地形でも周囲を確認しながら操縦が可能だ。マップは広大なオープンワールドとなっており、新しい景色を探してスノーモービルを乗り回すだけでも爽快感が得られるだろう。
本作を手がけたHanki Gamesは在籍人数5人という、小規模なフィンランドのインディーゲームデベロッパーだ。創設者のNiko Autio氏は大変なスノーモービルの愛好家で、プライベートでもフィンランド軍に在籍していた時にも、何年もスノーモービルに乗り続けてきたとのことである。その経験がやがて真のスノーモービル体験をゲーム化したいという情熱に変わり、『Sledders』の開発に至ったというわけだ。


リアルさの追求は新雪の処理や、スノーモービルの操縦方法に留まらず、現実に存在するスノーモービルがいくつも登場することにもつながっている。Polaris、Lynx、Ski-Dooといったスノーモービルメーカーの公式ライセンスを取得しただけでなく、ハンドルバーやハンドガードなどのメーカーRox Speed FX、スノーモービル向け排気システムを作っているGGB Exhaustなど、いくつもの主要な業界ブランドとも提携する徹底ぶりだ。


そんな本作のSteamユーザーレビューは早期アクセス版からのものも含め、本稿執筆時点でおよそ3000件、そのうち95%が好評とする「圧倒的に好評」のステータスを獲得している。レビューには雪の表現やスノーモービルに乗っている感覚のリアルさを評価する声が多い。山を登る際に最適なラインを見出して攻略していくのが楽しいといった、マニアをも唸らせるリアリティが特徴と言えるだろう。操縦に関しては傾斜を見極めた上でのハンドル操作と体重移動の2つのスティック操作が要求されるため、うまく乗りこなすにはそれなりに練習が必要となっている。操作が難しすぎて早々に挫折したというプレイヤーの報告もみられるが、多くのプレイヤーは難しいからこそリアルで楽しいと、本作の持ち味として評価を寄せているようだ。
また、レビューの中には「エンジンごとの音の違いが欲しい」「走った後のライダーやスノーモービルに雪がくっつくようにして欲しい」といった、さらなるリアリティを求めるマニアックな意見も見られた。製品版リリース後もこうしたフィードバックを受けたアップデートは続けられる予定である。リアルなスノーモービル体験が今後どのような発展を遂げていくか注目したい。
『Sledders』はPC(Steam)/Xbox Series X|Sおよび海外PS5向けに配信中。Steamでは税込3400円、Microsoft Storeでは税込4100円で、それぞれ購入可能だ。