ハクスラARPG『Path of Exile 2』開発元いわく、「ワンデスを許さないエンドゲームの厳しさ」は想定どおり。撤廃はせず、死に過ぎないように緩和へ

Grinding Gear Gamesは1月13日、『Path of Exile 2』の大型パッチ0.1.1を配信予定。同パッチの配信に先がけて、エンドゲームの調整方針などさまざまな狙いについて開発者が明かしている。

Grinding Gear Gamesは1月13日、『Path of Exile 2』の大型パッチを配信予定であることを発表した。今週後半に配信予定である0.1.1パッチでは、おもにエンドゲームの改善、そのほかユニークアイテムの強化といった調整がおこなわれるそうだ。

また、0.1.1パッチの発表に際して、Grinding Gear GamesのゲームディレクターJonathan Rogers氏とMark Roberts氏は、海外のストリーマーDarth Microtransaction氏とGhazzyTV氏とコミュニティ対談を実施。インタビュー内では、開発チームとしてはエンドゲームが難しいと認識しつつも、その方向性を大きく変えるつもりはないことが伝えられている。PC Gamerが報じている。


『Path of Exile 2』は、人気ハクスラARPG『Path of Exile』の続編だ。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)PS5/Xbox Series X|S。最大6人での協力プレイに対応する。本作はDLC購入者向けに12月7日に早期アクセスとして配信開始。正式リリース時には基本プレイ無料となる予定だ。Steamでは最大同時接続者数57万人超を記録するなど、前作を上回る人気を見せている。

本作は、現状のエンドゲームとしてアトラスマップと呼ばれるコンテンツが用意されている。アトラスマップは、ウェイストーンというアイテムを消費してマップ(フィールド)に入場し、マップ内にいるすべてのレアモンスターを倒すことで攻略完了となり、さらに次のマップへと進んでいく仕組みとなっている。アトラスマップには、アトラスマップでしか戦えないボスが待ち構えているフィールドも存在。ここでしか手に入らないアイテムもあり、エンドゲームに突入したプレイヤーは自キャラクターのさらなる強化のため、アトラスマップの攻略に勤しんでいる。

アトラスマップでは、マップ内でキャラクターが死亡すると攻略失敗となり、入場の際に使用したウェイストーンが消失してしまう。再度挑戦するためには、再びウェイストーンを消費してマップに突入する必要がある。また、各マップにはブリーチやデリリウム、さらにボスの出現といった特殊な要素が付与されていることもあるが、一度失敗するとそれらの要素も失われてしまう。一度の死で、キャラクター強化のチャンスを逃してしまう作りとなっているわけだ。また、キャラクターのレベルが65以上の場合、アトラスマップ内で死亡した際には経験値が一定値失われるデスペナルティが適用される。

今回の対談内でJonathan Rogers氏は、そうしたエンドゲームで死亡した際のペナルティは、本作を成り立たせる上で重要な要素であると語っている。ゲームとしてある程度失敗が起こりうる仕組みは必要であり、プレイヤーに何度もチャンスを与えるのではなく、ワンデスの緊張感をもたせたいという狙いもあるようだ。また同じマップに何度も挑戦できると、ゲーム内の経済をはじめ、さまざまな問題が生まれるそうだ。ほか、経験値が失われるペナルティには、プレイヤーを適正レベルに留まらせ、何度も死ぬ場合に解決策を考えさせる狙いもあるという。

一方で、Mark Roberts氏は現時点のマップのリスクとリターンが釣り合っていないと認識しているそうだ。それを受けてか、次回配信の大型パッチでは、マップで得られる報酬の強化がおこなわれる予定となっている。

またRoberts氏は「ペナルティの種類が多すぎる」といった考えも示している。死んでばかりいると必要なアイテムも集められず、レベルも上がらず、悪循環に陥る可能性を認識しているそうだ。そのため、各マップでワンデスのみの仕組み自体に変更はないものの、敵が巻き起こす即死級の爆発は調整予定。さらにアトラスマップで挑戦できるピナクルボスに限って、最大6回まで挑戦できるように調整がおこなわれる。ピナクルボスへアクセスするためには、いくつものマップを巡る必要がある。しかし、労力をかけてピナクルボスに挑んでも、少しのミスで死亡してしまってボスの攻略を学ぶ機会が少なくないのが現状である。次回の調整で、ピナクルボスについては現在よりも攻略しやすくなることだろう。死亡による失敗回数が減ることで、多発するペナルティに苦しむ状況は緩和されるかもしれない。

なお、Jonathan Rogers氏によると、『Path of Exile 2』がリリース前からGrinding Gear Gamesで現在の仕組みについて何度も議論がおこなわれており、プレイヤーから批判の声が上がるであろうことは予想しつつも解決策を見つけられずにいた部分だという。しばらくは現状のワンデスの仕組みを撤廃はせず、別の要素を調整し、その結果がどうなるかを見守りたいそうだ。アトラスマップに関しては、今後のプレイヤーの動向によってさらに手が加えられることだろう。

ちなみに今回の対談では、0.1.1パッチ適用後を注視しつつ、より大きな変更は次のリーグ(シーズン)で集中的に実装されることも明かされた。本作初のリーグでは、どのような要素が到来するのかも期待される。

Path of Exile 2』はPC(Steam/Epic Gamesストア/公式ストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに早期アクセス配信中だ。 早期アクセス期間中のプレイにはいずれかのDLCの購入が必要。ゲーム内は日本語表示に対応している。

Koutaro Sato
Koutaro Sato

何でも遊びますがメトロイドヴァニアとトレハン、ゲーム内の釣りが大好物。クリエイターやプレイヤーの人となりと、彼らが生み出す盛り上がりが大好きです。

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