米任天堂のNintendo Switch 2公式番組が「安くしろ」コメントで溢れかえる。本体とソフトのダブルパンチ値上げが原因か

Nintendo Switch 2でのゲームプレイ映像をお披露目する「Nintendo Treehouse: Live」では、前世代機Nintendo Switchより上昇した本体/ソフト価格に対する不満を表明するコメントが多数投じられていた。

米任天堂は現地時間4月3日、「Nintendo Treehouse: Live」として、Nintendo Switch 2でのゲームプレイ映像をお披露目する配信をおこなった。『マリオカート ワールド』などの新作や、Nintendo Switchソフトのプレイなどが配信内で実施されたが、本体やソフトの価格についての不満の表明、あるいは“荒らし”のようなコメントが多数投じられる一幕も見られた。

「Nintendo Treehouse: Live」とは、Nintendo of Americaの製品開発部門である「Nintendo Treehouse」のスタッフがゲームを紹介したり、実際にゲームをプレイしたりする配信番組だ。以前はニンテンドー3DSやWii Uが登場した際にも番組が編成されたことがある。今回は「Nintendo Direct: Nintendo Switch 2 – 2025.4.2」にて発表されたNintendo Switch 2についての紹介やゲームプレイが「Nintendo Treehouse: Live | Nintendo Switch 2」として、二日間に渡り配信される。

ところが、この配信において「コメント荒らし」のような事態が起こっている。YouTube(現時点でチャットのリプレイ不可)やTwitchでは、「#DROPTHEPRICE(#値下げしろ)」といったコメントや、貨幣の絵文字などが連投される場面も見られた。Nintendo Switchと比べて、Nintendo Switch 2で本体価格やソフトの価格が上昇したことが、こうした騒動の背景としてあるようだ。

Nintendo Switch 2については、日本国内向けには日本語・国内専用のJapanese-Language Systemと多言語対応のMulti-Language Systemが存在。Japanese-Language Systemが税込4万9980円に対し、16言語に対応するMulti-Language Systemは税込6万9980円となっている。

海外向けにはこのMulti-Language Systemと同仕様の本体が発売される見通しで、449.99ドル(約6万6000円・以下それぞれ現在のレート)にてリリース予定だ。なおNintendo Switchでは税込3万2978円、海外価格299.99ドル(約4万4000円)。有機ELモデルでは税込3万7980円、海外価格349.99ドル(約5万1000円)だ。Nintendo Switch 2に向けて性能の向上が図られたこともあり、有機ELモデルのNintendo Switchから100ドル(約1万5000円)の価格上昇となっている。

また任天堂のゲームはソフト価格についても、値上げがおこなわれる模様。『マリオカート ワールド』であればダウンロード版8980円、パッケージ版9980円(海外価格79.99ドル)だ。『ドンキーコング バナンザ』についても、ダウンロード版7980円、パッケージ版8980円(海外価格69.99ドル)と、おおよそ8000円から9000円程度の価格となっている(関連記事)。任天堂のNintendo Switch 向けタイトルの多くと比較しても高額な価格設定だ。

加えて、Nintendo Switch向けには、Nintendo Switch Online加入者限定で「2本でお得 ニンテンドーカタログチケット」が提供されていた。任天堂ソフトを中心としたダウンロードソフト2本を合計税込9980円(99.98ドル)で購入できるという商品だったが、Nintendo Switch 2タイトルではこのチケットは利用不可と告知されており、本稿執筆時点でも、代替となるような商品/サービスは発表されていない。実質的に1本約5000円で購入できるサービスがなくなり、定価も値上げされている格好だ。

なおNintendo Switch 2ではハードウェア性能の向上が開発方針としてあったという(任天堂公式サイト・「開発者に訊きました」)。性能が向上したぶん専用タイトルの開発費も増大していると考えられ、ソフトの価格上昇の背景としてあるだろう。先述したNintendo Switch 2向けゲームの8000~9000円という価格設定は、少なくとも国内価格で見ると他社のいわゆるフルプライスタイトルに並ぶような価格帯となっている。

ただ、海外におけるフルプライスタイトルといえば「70ドル」。たとえば2月末に発売された新作『モンスターハンターワイルズ』を見ても、通常ダウンロード版は国内価格税込9900円なのに対し、海外向けには69.99ドルで販売されている。『マリオカート ワールド』においては、70ドルを上回る約80ドルという価格設定となっているわけだ。

昨今ゲーム業界では開発コストの増大から、メーカー側はフルプライスタイトルの定価引き上げを期待している状況も垣間見えた(関連記事)。そうしたなかで今回、任天堂は約80ドルの新作を打ち出したものの、一部海外ユーザー間で反発も渦巻いているようだ。メーカー側とユーザー側の定価を巡るせめぎ合いもうかがえる。

ちなみにNintendo Switch 2本体において、価格の違うJapanese-Language SystemとMulti-Language Systemが展開される点については、米国における新たな関税政策など昨今の情勢を加味した施策とも考えられる(関連記事)。少なくともJapanese-Language Systemについては、国内ユーザーからは新型ハードとして想像よりも安いといった声も散見される。海外のユーザーにとっては“割高”な価格で本体が販売されることも、不満が噴出した背景としてあるのかもしれない。

なおNintendo Switch 2のゲームタイトルについては、まだ一部の価格が発表されたばかりだ。ローンチタイトルにおける価格帯が維持されるかどうかは不明であり、ニンテンドーカタログチケットのような施策が打ち出される可能性もゼロではない。依然として一部海外ユーザー間で批判が渦巻いている状況はあるようで、今後も動向を見守りたい。

Nintendo Switch 2は6月5日に発売予定だ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

記事本文: 1143