大手パブリッシャーNacon、資金難で「司法再建手続き」を発表。“親会社の問題”が波及し、支払不能に陥る
Naconは2月25日、現地裁判所に支払不能を申請するとともに、司法再建手続きの開始を申請したと発表した。

フランスのパブリッシャーであるNaconは2月25日、現地裁判所に支払不能を申請するとともに、「司法再建手続き(redressement judiciaire)」の開始を申請したと発表した。親会社の資金繰りの影響を受けたことを説明している。
Naconはフランス・レスキンを拠点とするゲームパブリッシャーだ。Bigben Groupの再編にあわせて、Bigben Interactiveのゲーミング事業を切り出すかたちで2019年に設立。コントローラーなどの周辺機器メーカーとしても知られる。傘下に複数のスタジオを擁する大手パブリッシャーでもあり、近年では香港島が舞台のレースゲーム『Test Drive Unlimited Solar Crown』や「ロボコップ」のFPS『RoboCop: Rogue City』、セミオープンワールドアクションADV『Hell Is Us』などを展開してきた

2月17日、Bigben Interactiveは同月19日に予定されていた社債の一部返済をおこなえなくなったことを説明。この社債については、Nacon株に交換可能な社債として、2021年に発行されたものであり、この時点での残高は5910万ユーロ(約110億円)であったという。このうち4300万ユーロ(約80億円)について、新たな銀行融資をおこなう計画を昨年11月24日に発表していた。ただし、銀行団が情報提供義務違反を理由に、土壇場で引き出しに応じなかったとして、履行遅滞に陥ってしまったことを発表。そのため、債権者に対して一部返済期限の延期を要請するとともに、債務再編の手続きをおこなうことを示唆していた。
またNaconも、過半数株主であるBigben Groupの履行遅滞の影響を受けることを説明。債権者との金融再編が必要となり、フランスの証券取引所「Euronext Paris」で株式売買の停止を要請したと発表していた。
そして本日2月25日、Naconはリール・メトロポール商業裁判所に対して、支払不能を申請するとともに、「司法再建手続き(redressement judiciaire)」の開始を申請したと発表した。これは手続き開始時点での負債を、最長18か月間凍結することができるものだという。同社は事業の持続可能性を確保しつつ、従業員の雇用を維持し、債権者と平和的に交渉を進めることを目的としていると説明した。

なお、Naconは1月19日に第3四半期までの業績発表を実施。前年度同期間比で、ゲーム事業では+15.7%、アクセサリー事業は-30.5%となり、前会計年度と同程度に業績予想を修正していた。自社の事業では横ばいながら、親会社の資金繰りに関する影響を大きく受けたかたちだ。
ちなみにNaconは昨日、同社の新作に関する新情報をお披露目する公式番組「NACON Connect 2026」が放送予定であることをアナウンス済み。クトゥルフ神話をモチーフとした作品として、深海都市ホラー『Cthulhu: The Cosmic Abyss』や協力FPS『The Mound: Omen of Cthulhu』、また『Edge of Eternity』の続編となるRPG『Edge of Memories』などのタイトルの情報が発表予定とされている。財務状況も不安視される中で、どのような発表がおこなわれるのか注目される。
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