「圧倒的に好評」レトロ風ローグライクRPGの続編『Moonring 2』発表。新作の方向性は「ユーザーと相談して」決まる

デベロッパーのFluttermindは3月12日、『Moonring 2』を発表した。Steamストアページのニュースにて本作が開発中であることが明かされた。また投稿の中で、ゲームの方向性に関してユーザーにアンケートを募っている。
『Moonring 2』はDene Carter氏が運営するデベロッパー、Fluttermindの手がける『Moonring』の続編だ。前作『Moonring』はPC(Steam)向けに2023年にリリースされたレトロ風ローグライクRPG。本作の舞台となるのは、500年前に闇に包まれたCalderaと呼ばれる世界。そこでは5つの月とともに、奇妙な神々が現れたという。神々は、人々に超常的な力を授けることと引き換えに「献身」を求めている。プレイヤーは、父が残した遺言に導かれ、この世界と神々の存在に迫り、自らの運命を決める冒険へと繰り出していくこととなる。

『Moonring』は、1980年代に開発されたRPGの金字塔『Ultima』シリーズから強く影響を受けていると公言されている作品だ。画面レイアウトや一部システムについては『Ultima』シリーズのものが取り入れられており、それを現代風に再解釈しているというのが特徴。レトロ風なゲーム体験や魅力的な神話の世界観が多くのプレイヤーの心を揺さぶったのか、リリース直後から話題沸騰。レトロスタイルながら遊びやすいRPGとして高い評価を得ることに成功した(関連記事)。なお、つい先日3月5日には有料DLC「The Egg」をリリース。Calderaを探索しきってしまいまだ飽き足らない上級プレイヤーのために用意した、「The Egg」と呼ばれる100階層の巨大ダンジョンが楽しめるという。
今回発表された『Moonring 2』は、前作で評価されたポイントはそのままにし、様々なアップグレードを施す方針のようだ。主な進化点としては、「HD-2D」の視点や映像効果を取り入れるという部分だろう。公開されたスクリーンショットからもわずかにわかるように、シンプルなグラフィックはそのまま踏襲した上で奥行きのあるデザインとなっている。前作の「2D見下ろし視点」に近年流行りのエッセンスが加えられたと言えそうだ。
ちなみに「HD-2D」は、2018年にスクエア・エニックスがリリースした『オクトパストラベラー』において初めて採用された表現技法。ドット絵と3DCGを組み合わせて独特の雰囲気や立体感を作り出す手法だ。同作におけるHD-2D表現が人気を博したこともあってか、さまざまなゲームがこれに倣ってHD-2D風の表現を取り入れてきた。

またFluttermindによれば、『Moonring 2』では、簡単にModを導入できるようにすることなども目標として掲げられている。Fluttermindは、本作が独自の世界やストーリーを持った様々な派生作品を生み出してほしいという夢を描いているようだ。
くわえて、Fluttermindは『Moonring 2』に関するアイデアを3つ提示し、どれが好みかユーザーらに意見を募っている。1つ目は、一定のプレイ時間を目指した大きな作品。2つ目は、死ぬたびに新しく生成されるローグライクゲーム。3つ目、周回を楽しめるソウルライクTPS『Remnant II』のようなハイブリッド型。同氏としては今のところ3つ目の『Remnant II』のようなスタイルを計画しているようだが、ユーザーの意見をもとに検討したいとのこと。本稿執筆時点では80件以上のコメントが寄せられており、ユーザーからは1つ目か3つ目を推す票が多いようだ。
ちなみにDene Carter氏は過去にLionhead Studiosにて、オープンワールドRPG『Fable』シリーズに携わったゲーム開発者。同氏は個人でゲーム開発をおこなっているにも関わらず、積極的に進捗の共有などをおこないユーザーとコミュニケーションを深めてきた。今回も新作の方針についてユーザーとのコミュニケーションを交わした結果、ユーザー意見が取り入れられるかたちとなるようだ。
『Moonring 2』は現在開発中。発売日などの詳細は未定だ。なお前作『Moonring』は現在PC(Steam)向けに基本プレイ無料で配信中となっている。