『モンハンワールド』を「武器使用禁止・スリンガーほぼ禁止」でクリアした人現る。頼みの綱は“最大13ダメージ”の波動拳

『モンスターハンター:ワールド』を、武器を使うことなくクリアしたプレイヤーが現れた。攻撃手段はオトモアイルーと、波動拳のエモートのみという制限のもとで達成された。

『モンスターハンター:ワールド』を、武器を使うことなくクリアしたプレイヤーが現れた。ダメージは共に戦うとアイルーと、一部エモート(ジェスチャー)によるダメージのみだ。GamesRadar+が報じている。

『モンスターハンター:ワールド(以下、モンハンワールド)』は2018年に発売されたアクションゲームだ。プレイヤーは古龍が集結する「古龍渡り」の謎を解くべく、調査団の一員として新大陸に派遣されたハンターだ。本作には14種類の武器が登場するほか、さまざまなアイテムや弾を射出するスリンガーは全武器共通の標準装備となる。また大型DLC『モンスターハンターワールド:アイスボーン』では、スリンガーの新機能となるクラッチクローによるワイヤーアクションなども可能となった。

そんな本作において、「武器禁止(エモートによるダメージのみ)、オトモアイルーあり、捕獲あり」という過酷なチャレンジに挑んだのが配信者のUncleAaronT氏だ。同氏は2024年11月より、そうした縛りを設けたうえで『モンハンワールド』のストーリークリアを目指してプレイを開始した。


本作のエモートは挨拶やキャラクターの感情表現のためのもので、戦闘中に使用しても特別な効果はない。ところが、一部エモートには微々たるもののダメージ効果があり、UncleAaronT氏によれば3つのエモートが戦闘に転用しやすいのだという。

そのうち1つは『Devil May Cry』とのコラボで実装された二丁拳銃エモート。残り2つが『ストリートファイターV』とのコラボで実装された昇龍拳と波動拳エモートだ。

3つのエモートのうち、理論上もっとも高いダメージは二丁拳銃の26ダメージとのこと。しかし、拳銃をあちこち乱射する長いモーションのため、ヒット数が安定せず隙も大きい。昇龍拳エモートは上空の敵を殴りやすいものの、消費スタミナが激しくダメージはたったの7。よって、後隙が少なく遠距離からも攻撃可能で、最大13ダメージを与えられる波動拳エモートが主に使われることとなった。

なお、上記動画上では昇龍拳のダメージが6、波動拳が11とやや少なくなっている。UncleAaronT氏によると、与えるダメージがモンスターによって謎の変動をするそうだ。そのため、ストーリー前半は波動拳のダメージが11、後半からは13とブレが生じている。

Image Credit: UncleAaronT on Twitch


『モンスターハンター』シリーズといえば、モンスターを討伐し、そのモンスターの鱗などを素材にして強力な装備を作るのが基本だ。装備が揃った終盤ともなれば、武器を用いた連続コンボで数千ものダメージを一気に与えることもできる。

対して、エモートによるダメージは強化ができず、序盤の雑魚敵すら満足に倒せない。これで狂暴なモンスターに立ち向かうのは無謀といえるだろう。ちなみに、エモートによるダメージには属性などが設定されていないため、相手の耐性を無視して常に一定のダメージが出るという強みはあるようだ。

Image Credit: UncleAaronT on Twitch


UncleAaronT氏は持ち前の知識で、モンスターの攻撃を次々回避しては波動拳を叩きこむ。装備の強化や食事のバフなども活かし、同氏はゲーム終盤まで到達。ダメージが少なくとも、知識と時間さえあればどんなモンスターも討伐可能なのだろう。しかし、そんな同氏もクシャルダオラ相手には苦戦。クシャルダオラは竜巻を起こしその中で大きく飛び回るため、波動拳の狙いが定まらずアイルーも近付けない。なかなかダメージが与えられず、討伐前にクエストの時間制限が来てしまうのだ。

これに対しUncleAaronT氏は防具をひたすら強化。エモートのダメージは変わらないため、スキルを防御力や咆哮耐性といった防御面に全力投資している。さらに、竜巻の行動パターンを減らすために閃光玉を大量に持ち込み、怯ませる作戦を実行。その結果、クエスト制限時間50分のなか、43分でクシャルダオラの討伐に成功した。

同氏はそのままラスボスのゼノ・ジーヴァ戦に挑み、見事に勝利。達成は1月7日、チャレンジ開始から2か月を要することとなった。同氏は勝利の様子をRedditに投稿し、4400件以上のUpvotes(いいね)がつくなど大きな話題となっている。

Image Credit: UncleAaronT on Twitch


なお、UncleAaronT氏は2018年に、波動拳エモートのみでドスジャグラスを倒している。同氏が海外メディアGameRadar+に答えたところによると、その後ずっと『モンハンワールド』をエモートのみでクリアしたいと思っていたものの、生活の事情もあり叶わなかったのだという。一方、昨年10月末から11月初頭にかけて実施された『モンスターハンターワイルズ』のベータテストを遊んだあと、今回のチャレンジを再開することを思い立ったそうだ。以前よりもチャレンジに費やせる時間が増えたそうで、着実に歩みを進め、長年の悲願を無事やり遂げた形だ。

なお来月2月28日には、シリーズ最新作『モンスターハンターワイルズ』が発売予定。一風変わったチャレンジを達成したばかりの同氏が、新作にどのようなプレイスタイルで臨むのかも注目されるところかもしれない。

【UPDATE 2025/1/10 18:17】
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Rikuya Melichar
Rikuya Melichar

ゲームだいすき。独特の世界観や没入感があるゲームが好きで、気付いたら流行りのゲームを尻目にずっと遊んでたりします。

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