『モンスターハンターワイルズ』、意外と知らない便利機能がたくさんある。「照準不要スリンガー採取」「マッハ装衣着脱」など快適小ワザ6選

カプコンは2月28日、『モンスターハンターワイルズ』(以下、ワイルズ)を発売した。本作にはあまり知られていない便利機能がいくつかあるとして、各所で話題となっている。
本作は、ハンティングアクションゲーム『モンスターハンター』シリーズの最新作だ。本作の舞台となるのは、これまでギルドが調査したことのない未踏の領域「禁足地」だ。過去千年無人とされてきたこの地で発見された少年「ナタ」の保護をきっかけに、ハンターたちは禁足地の調査に乗り出す。大型モンスターも群れをなす豊かな生態系や、「集中モード」などの新アクションが特徴となっている。
今回、X上にて「フックスリンガー」を使った効率的な採取の仕方がユーザーによって紹介され、注目を集めている。フックスリンガーは過去作で登場したスリンガーの新機能とも呼べるもので、ワイヤーを射出し遠距離から植物や環境生物などを採取したり、罠の起動、楔虫を使っての移動をしたりすることができる。通常、フックスリンガーでの採取は採取したいアイテムにひとつずつ狙いを定めて行うが、先述の投稿では、狙いをつけなくても採取できる方法が紹介された。
本作では納刀中、デフォルト設定であれば画面左の中央には周囲の採取アイテムが一覧で表示される。その状態でフックスリンガーの照準を出す(PS5ならばL2、XboxならばLT)と、採取アイテムを十字キーで選択できるようになる。そして選んだ状態で採取ボタンを押すと、自動的に採取ができる。ひとつずつ照準を合わせなくても取ることができ、十字キーで選ぶだけなので、これまでよりさらに簡単に採取ができるというわけだ。ちなみにマウス&キーボード操作では、右クリック長押しでフックスリンガーの照準を出し、Qキー(もしくはPgUpかPgDn)で対象選択、Fキーで採取できる。また、対象を選択中に十字キー横(キーボードならTabキー)で、対象に視点を向けることもできる。鉱脈など遠距離で採取できないスポットの位置を知りたい時に便利だろう。


この機能は公式では「導蟲アナウンス」と呼ばれるもので、公式のマニュアルでは基本操作ではなく、小技的な立ち位置で紹介されている。それゆえに知らないプレイヤーも多いのか、先述の投稿には驚きの声が多く寄せられており、海外プレイヤーからは「this changes everything」(これですべてが変わる)というコメントも見られた。『モンスターハンター』シリーズは納刀時、抜刀時で操作が違う上に、『ワイルズ』では「集中モード」やフックスリンガー、セクレトといった新要素に関連した新たな操作も多い。導蟲アナウンスまで細かく説明するとプレイヤーが混乱するかもしれないといった開発側の配慮で、チュートリアルとしての説明が省略されたのかもしれない。

また本作では、先述の「導蟲アナウンス」のほか、広く知られていないとみられる機能がいくつか存在する。たとえばX上では、抜刀中にスリンガー弾を発射する方法が紹介されている。集中モード中に左スティックを押し込む(マウス&キーボードならマウスホイール押し込み)で、抜刀中でも装填しているスリンガー弾を撃つことが可能だ。以前も『モンスターハンターワールド』(以下、ワールド)では片手剣で、『モンスターハンターワールド:アイスボーン』では全武器種でスリンガーの発射が可能だった。しかし操作方法が以前と異なるせいか、一度納刀しないと発射できないイメージを持っていたプレイヤーも多かったようだ。同仕様は第一回オープンベータテスト時にも話題となったものの、製品版のリリースにともなって、改めて話題となっているかたちだ。
ほかにも、抜刀中にL1+R2(XboxコントローラーであればLB+RT、マウス&キーボードはCキー)で隠れ身の装衣を除く装衣の着脱ができることが一部ユーザーにより紹介されており、同じく反響を呼んでいる。『ワールド』より前の過去作では片手剣を除き、基本的に抜刀中のアイテム使用はできなかった。本作ではスリンガーや装衣着脱など、過去作と比べて抜刀中にできることは増えているが、いまだに抜刀=アイテム使用不可というイメージが根強いのかもしれない。

そして本作では、シビレ罠や大タル爆弾などは設置後に回収が可能だ。また大タル爆弾は、設置後に持ち上げて位置を調整したり、転がしてモンスターにぶつけたりすることもできる。以前のシリーズであった、操作ミスで罠を設置してしまったり、少しずれた位置にタル爆弾を置いてしまい、無駄に消費してしまったりといったことが避けられるようになった。

また過去作から存在する「双眼鏡」は、これまで基本的にズームしてモンスターや風景を観察できるだけのものだったが、今作では双眼鏡でモンスターを見た時にそのモンスターのサイズが銀冠や金冠かどうか確認できるようになった。冠とはモンスターのサイズが極端に大きい、または小さい時に付けられるもので、基本的には狩猟後に判明する。冠を取得したかどうかは記録されるため、やりこみ要素のひとつだった。しかし本作ではそのモンスターが冠付きかどうか事前にわかるようになり、やりこみプレイがやりやすくなっている。

さらに『ワールド』から登場したファストトラベルも仕様が変化。本作ではモンスターとの戦闘中もファストトラベルが行えるようになっている。以前はモドリ玉を使用しなければ戦闘中の離脱は不可能だったが、本作ではマップを開くという手間はあるものの、いつでも好きな時に拠点に戻れるようになった。ちなみにマップ画面では十字キー横ですぐにファストトラベルリストを開くことができるので、即死ギミックの回避など(関連記事)、戦闘中に急いで離脱したい時に活用できそうだ。
他にも本作には「砥石はモーションが全て終わらなくても少しずつ切れ味が回復する」など、知っておくと便利な情報が数多く存在する。公式マニュアルで確認できるものもあるので、本作を始めたばかりの新人ハンターも、歴戦のベテランハンターも、改めて読んでみると新たな情報が発見できるかもしれない。
『モンスターハンターワイルズ』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中。