『モンスターハンターワイルズ』ベータテストでは“モンハン語”がない。アイルー語はある

カプコンは10月29日、『モンスターハンターワイルズ』の先行ベータテストをPS5のPS Plus加入者向けに開始した。10月31日11時59分まで実施予定。また、11月1日12時から11月4日11時59分にかけてはPC（Steam）/PS5/Xbox Series X|S向けにオープンベータテストが実施予定。少なくとも先行ベータテストとなる現段階での本作には“モンハン語”の音声言語設定がないことが注目を集めている。

本作は、ハンティングアクションゲーム『モンスターハンター』シリーズ最新作だ。対応プラットフォームはPC（Steam）/PS5/Xbox Series X|Sで、2025年2月28日に発売予定。舞台となるのは、ギルドが調査したことのない未踏の領域「禁足地」。この地は気候が移り変わり変化を繰り返すほか、大型モンスターも群れをなすという。

そんな本作の先行ベータテストが、PS5のPS Plus加入者向けに開始された。昨日10月28日には事前ダウンロードが実施され、起動して言語設定だけはおこなうことが可能であった。このなかで音声言語の設定項目にいわゆる“モンハン語”がないことが明らかとなり、話題となっていた。

“モンハン語”とは、過去の『モンスターハンター』シリーズ世界の架空言語だ。公式には「モンスターハンターの言語」と表現されている。実在のどの言語とも違った不思議な発音の言葉になっており、どこか奇妙な本作の世界観にマッチした架空言語であった。

なお『モンスターハンター：ワールド』以前のシリーズ作品では、「モンスターハンターの言語」として明確に実在言語との線引きはなされていなかった。過去の『モンスターハンター』シリーズ作品にはカットシーンやセリフなどに吹替音声がなく、話しかけたキャラクターがセリフのテキストが表示される際に掛け声を発するかたちで、短く架空言語が話されていた。

一方で『モンスターハンター：ワールド』からは、カットシーンなどがふんだんに登場し、日本語を含む多言語での音声吹替もおこなわれることとなった。ただし設定可能な音声言語のなかには「モンスターハンターの言語」も用意。設定すれば、同作以前のシリーズの言語を踏襲したとみられる、不思議な言語でセリフが読み上げられることとなった。日本語音声でも楽しめるものの、以前のシリーズ作品の世界観のままでプレイする選択肢も用意されていたわけだ。続く『モンスターハンターライズ』でも「モンスターハンターの言語」は設定可能であった。

一方『モンスターハンターワイルズ』では、少なくとも先行ベータテスト段階では恒例となっていた「モンスターハンターの言語」が実装されていないかたちだ。“モンハン語”に慣れ親しんでいたとして残念がる声も見られ、製品版でも同様かどうかは注目される。

なお『モンスターハンターワイルズ』では獣人アイルーについても、シリーズ初のセリフ吹替が実装。これまで猫のような鳴き声とセリフテキストでのみ言葉を交わしていたアイルーたちに日本語を含むさまざまな吹替言語が用意され、ハンターたちと人語で会話するようになった。ただしアイルーについては「アイルー語を使用する」オプションも用意。アイルーのボイスをすべてアイルー語に変えられるようになっている。

いずれにせよ、アイルーへの吹替の実装も見るに、今後シリーズでは吹替音声をメインにしていく方針もあるのかもしれない。多言語への吹替・テキストのローカライズに加えて、架空の“モンハン語”での音声収録も必要になることもあり、開発リソースの重さからやむなく導入が見送られた可能性もありそうだ。とはいえ本稿執筆時点では先行ベータテスト段階であり、あくまでベータテスト版では未実装といった可能性もある。発売に向けてベータテストでのフィードバックも参考にされると思われ、製品版でどうなるかが注目されるところだろう。

『モンスターハンターワイルズ』はPC（Steam）/PS5/Xbox Series X|S向けに来年2月28日に発売予定。PS5のPS Plus加入者向けには先行ベータテストが開始されており、10月31日11時59分まで実施予定。またオープンベータテストが、PC（Steam）/PS5/Xbox Series X|S向けに11月1日12時から11月4日11時59分まで実施予定だ。