『マインクラフト』公式、“孤独なプレイ”を茶化すようなゲーム内広告を出し反感を買う。遊び方は人それぞれ

『マインクラフト(Minecraft)』の公式レンタルサーバーサービス「Realms」の広告文がコミュニティ内で波紋を広げている。

『マインクラフト(Minecraft)』に向けて提供されている公式レンタルサーバーサービス「Realms」。Bedrock版に向けたRealmsの広告の文面が、コミュニティ内で波紋を広げている。PCGamesNなどが報じ、話題となっている。

『マインクラフト』は、Mojang Studiosが手がけるサンドボックスゲームだ。本作の世界はさまざまな種類の四角い3Dブロックで構築されている。破壊と創造を繰り返して、プレイヤーは思い思いに冒険や建築を繰り広げていく。本作はPC向けの「Java版」とコンソールやスマートフォンでもプレイ可能な「Bedrock版(統合版)」のふたつのエディションが存在している。

本作に向けては、Realmsと呼ばれる公式レンタルサーバーが提供されている。本作でマルチプレイをする際には、ローカルあるいはオンラインでの接続が可能。ホストが作成したワールドにゲストがLAN、あるいはインターネットを経由して接続することで遊べる、といったかたちだ。しかしこの方式では、ホストがプレイしている/サーバーを起動している時間しか遊べない。Realmsを使えば、利用料金はかかるものの24時間いつでもワールドへのアクセスが可能であり、データのバックアップやクロスプラットフォームなどに対応しつつ『マインクラフト』をプレイ可能となるわけだ。Bedrock版では通常のRealmsのほか、上位プランのRealms Plusも用意されている。

今回、『マインクラフト』をプレイ中に表示されるRealms Plusの「宣伝文」が物議を醸している。RedditユーザーのCautious-Surround340氏は、Realms Plusの宣伝が映った写真を添付。画面には宣伝文として以下のように書かれている:

One is the loneliest number
Stop playing Realms alone like some sad wandering trader. Invite your friends! Realms Plus lets up to ten of your besties join at once, so you can build villages, battle mobs, and accidentally set fire to your house… wait, don’t do that last

訳すのであれば、タイトルについては「1(ひとり)はもっとも孤独な数字だ」。本文は「寂しい行商人のように、ひとりぼっちでRealmsをプレイするのはやめましょう。友達を招待しよう!Realms Plusなら最大10人の親友たちと同時に参加可能で、村を建てたり、Mobと戦ったり、さらにはうっかり家を燃やしたり……待って、最後のはやらないように」といったところだろう。大勢のプレイも可能なRealms Plusの存在を示し、加入/乗り換えを促すといった狙いかもしれない。RealmsとRealms Plusでは同時にプレイできるプレイヤー数が異なることを押し出そうという意図も垣間見える。

ただこの文面、特に最初の一文をCautious-Surround340氏は強く批判。多くの人が本作をソロプレイし、同氏の知人もうつ病や精神的な問題の解決にも役立てているとしており、今回の宣伝はソロプレイヤーを公然とからかうような内容であると批判。少なくとも最初の部分だけでもメッセージを消してほしいとの要望を伝えている。スレッド内では同氏の意見に多くの賛同が寄せられており、たとえば子どもも多くプレイする作品で「一緒に遊ぶ友達がいない」ことを嘲笑う内容にも見えかねないとの批判も見受けられる。

『マインクラフト』はマルチプレイも人気を博すタイトルながら、ソロプレイも一般的なタイトルだ。賑やかなマルチプレイだけが本作の遊び方ではなく、黙々とひとりで作業するプレイスタイルでも遊ばれているタイトルだろう。今回の宣伝はあくまでRealmsの上位プランのアピールとみられるものの、ユーザーのプレイスタイルを揶揄しているようにも受け取れる謳い文句となっており、反感を招いている様子だ。ゲーム内で表示される広告とみられ、プレイにあたって目にしやすいことも批判を受けている一因なのだろう。

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Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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