『メギド72』が“オンライン版サービス終了直前”にアプリDL数激増、一時Xトレンドトップに躍り出る。これからも“72周年”に向けて輝き続ける

DeNAは3月9日、『メギド72』オンライン版のサービスを終了した。終了に際し本作はさまざまな記録を打ち立てた。

DeNAは3月9日、iOS/Android向けアプリ『メギド72』のオンライン版のサービスを終了した。終了に際し本作は、「iPadのアプリダウンロード数ランキングで1位を獲得」、「Xのトレンドで1位になる」などの記録を打ち立てた。

『メギド72』はメディア・ビジョンが開発、DeNAが運営・配信を行ってきたRPGである。重厚なストーリー、戦略的バトルシステムのほか、キャラクターデザイン・モーション・BGMなどさまざまな面で高く評価されてきた一方、「トンチキ」とも表現される多くの珍妙なゲーム外施策を打ち出したことでも愛されてきた作品だ。2019年にはスマートフォン向けのオリジナル作品としては初めて日本ゲーム大賞で優秀賞を獲得している(関連記事)。

2017年12月7日のサービス開始から約7.2年間に渡る長き冒険の旅路を歩んできた本作は、2025年3月9日午後7時2分をもってオンライン版のサービスを終了。感謝の意を込めてサンキューの日(3月9日)を区切りと定めた本作に対し、多くのソロモン(プレイヤー)たちからも本作の象徴である「号泣」とともに感謝の意が伝えられた。

そんな『メギド72』は3月10日配信のアプリアップデートにて、オフライン版へ移行。事前にオンライン版でのデータ一括ダウンロードが必要であるため、多くのソロモンたちや、これからソロモンになることを検討しているプレイヤーたちが駆け込みでダウンロードを試みたようである。その結果本作はサービス終了直前にアプリダウンロード数が急上昇。iPadのトップ無料ゲームのランキングで1位を獲得したタイミングもあったようである。

またオンライン版の終了にあたり3月9日のSNS上では、大地葉さん藤井アユ美さんといった出演声優のほか、多くのソロモンたちが思い出を語り、グッズの写真やファンアートを投稿していた。中には、お互いにソロモン同士の2人が午後7時2分に婚姻届を提出するといった例も見られた

当日のX上にはそうして大量の関連ポストが寄せられ、午後7時台に『メギド72』のワードがトレンド1位を獲得。そればかりか『メギド72』がトレンド1位になっていることを喜ぶ声が広まり、「トレンド1位」という言葉までもがトレンドに載っていた模様だ。出演声優の1人、朝霧友陽さんは「しんみりコメントしよう」と思っていた矢先にこの事態を目の当たりにし、驚いていた様子である。

なお、ゲーム完結と7.2周年を記念して先に公開されていた初代プロデューサー宮前公彦氏のコメントによれば、『メギド72』は「利益率、額よりも「面白い」という評判をつくって欲しい」という上司による要望のもとで開発されたタイトルとのことである。その『メギド72』がオンライン版の終了にあたりこれほどの輝きを見せたことは、本作がいかに愛されたかの証左であろう。

また、現プロデューサーであるカンノタロウ氏は先日公開されたプロデューサーレターvol.72にて、寂しさをあらわにしつつ「終了」という言葉がしっくりこないという気持ちを吐露している。一つのオリジナル作品として多くの人に愛されるに至った『メギド72』は、これで終わりなのではなく、“記憶を受け継いだ誰かに72周年を祝ってもらうため”歩んでいくのだという。

奇しくもサービス終了の2025年3月9日の720日後は2027年2月27日である。72周年に向けての今後の展開が期待されるところだ。どんな展開があるにせよいま生きているソロモンたちが72周年を迎えるには、65年後に向けて健康を保ち、長生きする必要がある。体操などを習慣とするのもよいかもしれない。オンライン版のサービスは終了したが『メギド72』とソロモンたちの長い旅路は、これからも続いていく。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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