『マリオ』シリーズのデイジーを“ゾウにして”と頼んで回る奇人が目撃される。直談判系ゾウデイジー執着異常愛好家
『マリオ』シリーズのデイジーのイラストを片っ端から“ゾウ化”しようとする奇妙なユーザーが、注目を浴びている。

任天堂は4月2日、Nintendo Switch 2の情報を伝えるNintendo Directを放送し『マリオカート ワールド』を正式発表した。同機と同日発売となる本作への期待が高まる中、とあるユーザーによるX(Twitter)での投稿が海外で話題となっている。このユーザーは、ネット上に投稿されるデイジーのイラストを片っ端から“ゾウ化”させているようだ。
『マリオカート ワールド』は、レースゲーム『マリオカート』のシリーズ最新作。本作では最大の特徴として、草原・街・海・火山といったさまざまなロケーションがすべてつながった世界が舞台となる。各地には従来のシリーズ作品のようにコースが用意されるほか、コースを飛びだしていたるところでレースが繰り広げられる点も特徴だという。気ままにドライブが可能な「フリーラン」では、気になるところをふらっと周ったり、景色の良いスポットで写真を撮ったりすることができる。
そんな本作の発売を前に、海外YouTuberのZackScott氏の奇妙な行動が注目を集めている。同氏は『マリオ』シリーズをはじめとする任天堂ゲーム作品を中心にプレイするゲーム実況者であり、本稿執筆時点で545万人ものチャンネル登録者数を抱える人物だ。同氏が、どんな奇行をとっているのか。下記のポストを見ていただきたい。
ZackScott氏が投稿したのは、あるアーティストが投稿した『マリオ』シリーズキャラクター・デイジーのイラストの引用と、ゾウのキャラクターが描かれたイラストだ。2つのイラストはそっくりな構図をしており、一見すると今日のネット上で蔓延る生成AIによるイラスト加工だと思うかもしれないが、どうやら違うようだ。ZackScott氏は、引用元のイラストを描いたアーティストに直接依頼をし、デイジーをゾウに変えたバージョンを描いてもらったという。イラストには確かに、同じアーティストのサインが刻まれているようだ。
これだけならお気に入りのアーティストにイラストを描いてもらっただけの話。しかしZackScott氏はこうした“ゾウ化イラスト”をここ数日で大量に投稿している。そしてそれらも同様に、同氏がイラストを描いたアーティスト本人に“ゾウ化”を依頼したものだ。つまり、同氏はXに投稿されるイラストのデイジーを、片っ端からゾウへと変貌させているのである。
ちなみに「ゾウデイジー」といえば、2023年にNintendo Switch向けに発売された『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』に登場するキャラクターだ。さまざまなパワーアップが登場する同作では、「ゾウフルーツ」を取得することでキャラクターを「ゾウ」に変身させることが可能。その見た目のインパクトからユーザーに強烈な印象を残した。
ZackScott氏は同作のゾウデイジーになぜか異様なまでの執着を見せている。そして今回の奇行の背景には、『マリオカート ワールド』にさまざまな衣装のデイジーが登場することがありそうだ。本作にはハンバーガーなど食べ物の見た目をした謎のアイテムが登場することが判明しており、それを使用することでキャラクターの衣装をさまざまに変化させられるようだ。アラビアン風のデイジーや水着のデイジーなど、すでに複数の衣装が公開されている。『マリオ』シリーズにおいて、サブキャラクターたちにも豊富なコスチュームが用意されることは珍しく、ユーザーの間ではさっそく多くのファンアートが描かれることに。デイジーのイラストが多数投じられる状況が、同氏の“ゾウ化”への執念を駆り立てることとなったのだろうか。
なお、同氏の行動の発端は4月4日。『マリオカート ワールド』に登場するデイジーのスクリーンショットを見たZackScott氏は、「ゾウデイジーバージョンはないのか」とユーザーに呼びかけた。それに反応した複数のユーザーから本作の衣装をまとったゾウデイジーが供給され喜ぶ同氏だったが、どうやら飽き足らなかった様子。以来、通常のデイジーのイラストを投稿するユーザーにも直談判して、次々と“ゾウ化”して周っているようだ。親切心からか、あるいは急に“ゾウ化”を頼んでくる同氏への恐怖からか、さまざまなユーザーがゾウデイジーイラストを生み出す状況となっている。

ところで、ZackScott氏のゾウデイジーへの執着の前兆は、数年前からすでに観測されていたようだ。『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』の「ゾウマリオ」がお披露目されたNintendo Directの放送翌日、同氏はデイジーのスクリーンショットと共に「彼女をゾウに変えるのが待ち遠しいよ」とポスト。今回の話題を通してこの投稿が発掘され、「彼の狂気はここから始まったようだ」と海外ユーザーはコメントしている。いずれにせよ、いったい何がZackScott氏をデイジーの“ゾウ化”活動に駆り立てているのか、知る由もない。
Nintendo Switch 2の発売まで残り2か月を切り、世界中が『マリオカート』シリーズの新作発売を待ち望んでいる状況。盛り上がりに合わせて、今後も多くのユーザーによってファンアートが投稿されていくとみられるが、ネット上のデイジーのイラストがZackScott氏によってどこまでゾウデイジーで染められるのかにも注目したい。ちなみに活動が実を結んでか、同氏がゾウ化を依頼するまでもなくゾウデイジーを描くアーティストも増えているようだ。
『マリオカート ワールド』は6月5日に、Nintendo Switch 2と共に発売予定だ。ダウンロード版は8980円で、パッケージ版は9980円。また4万9980円の日本語・国内専用版Nintendo Switch 2本体と同梱の、「Nintendo Switch 2 マリオカート ワールドセット」が5万3980円で販売予定(いずれも税込)。
【UPDATE 2025/4/11 12:57】
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